2030年の旅 (中公文庫 ほ 20-1)

  • 中央公論新社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122064645

感想・レビュー・書評

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  • 2030年の世界を描いても、作家さんによってこんなに違うものなのか。面白かった。
    2作目の、あの展開はびっくり。
    小路さんのは、あの作品の続編?その後、というとだよね。こういう設定、嬉しくなる。

  • 文庫になったら買おうと思ってる、恩田陸の消滅に出てきたキャラたちが登場。いまいちどの役割をした人達だったか記憶してない自分が残念でならないけど、この話も楽しめた。恩田陸の緩やかなリンクの仕方が好き。

  • 近未来小説アンソロジー。ドローンやAIや自動運転が発達した世界は楽しそう。

  • SFアンソロジー。2030年がどのような世界になっているか、それぞれの作家が自由に描いているけれど、だいたい同じような進化過程を辿っているのが面白い。予想がつく近未来だからでしょうか。個人でお喋りする小型AIロボットを携帯しているのが羨ましいです。小鳥型とかトカゲ型とか、はたまたコガネムシ型など。欲しい。トカゲいいな。『狼と香辛料』(アニメ視聴済)の支倉凍砂さん初読みでしたが面白い。ラストの坂口恭平氏のエッセイはどうしても文体が合わず放棄しました。

  • 2030年を舞台にしたエスエフアンソロジーだ。
    そもそもSF畑ではない人も寄稿していて、さらりと気軽に読める内容になっている。

    東京オリンピックから10年後。遠いようで近い、近いようで遠い未来。
    描かれている世界は、ありえないようでいて案外ありうるのかもしれない。
    AIが感動的な小説を執筆し、さらには子供たちの友人となり、小型ドローンが偵察をし、仮想現実がよりリアリティを伴って可能となる。
    現代の技術がちょっと進歩したら届く世界がそこにある。

    そんな未来で、人間はどうやって生きていくのか。
    案外、現代と変わらないように描いている作家もいれば、AIに人間が職を奪われて逼迫する世界を描いている作家もある。

    高層ビルが立ち並び、自動運転の空飛ぶ車が行き交う世界・・・かつて遠い未来のユートピアとして描かれた世界が存外に身近になっていることに気づく。

    自分が生きているうちに、世界はさらなる変化を遂げるんだろうと、この本を読んでいてふと気づいた。このアンソロジーは絵空事を描いているけれど、まるですべてが非現実的なフィクションではないのだ。

    最後の短編はエッセイなんだけれど、読み終えて、再び扉ページに戻るまで気づかなかった。
    現実の話なのに、他の短編が描く未来と同じ物語なのかと思っていた。
    それだけ、「仮想の世界」と「地続きの現実そして未来」が近い場所にあるということなんだろう。

    そんな風に考えると、読んでいて、ちょっと怖い。
    物語が、というのではなく、各物語が描く未来が現実のその先にありそうで、そしてそれに否応なく順応していかなくては生きていけないだろう自分の生活が、想像すると、ちょっと怖い。

  • 山内マリコさん目当てで手に取りました。
    東京オリンピックから10年後の世界。きっとあっという間に訪れるんだろうなー…
    中身はちょっと期待はずれ。

  • 請求記号 913.68/O 65

  • 「2030年」をテーマにしたアンソロジー。オススメは瀬名秀明と坂口恭平。

    恩田陸/小路幸也/支倉凍砂/ 山内マリコ/宗田理/喜多喜久。

    宗田氏は2018年で80歳。

  • 中央公論新社の2016年7月20日号小説BOC2(季刊)掲載の7つの短編と書下ろし1編を加えて2017年10月中公文庫から刊行。近未来をテーマにしたアンソロジー。2030年も、そんなに世界は変わらないというスタンスが多いようで、無難なストーリー展開ですが、その分、面白さに欠けます。逍遙:恩田陸、144C:瀬名秀明、里帰りはUFOで:小路幸也、AI情表現:支倉凍砂、五十歳:山内マリコ、神さまがやってきた:宗田理、革命のメソッド:喜多喜久、自殺者ゼロの国:坂口恭平

  • 8人の作家が2030年の日本を舞台に“未来”を描いた短編集。AIやドローンなど今より少しだけ進んだ技術描写が面白い。個人的には支倉凍砂の『AI情表現』がコミカルな中に切なさとある種の爽快感があって好きだった。クライマックスでの自身の限界を認識しているようなAIの言葉の数々が刺さる…

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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