- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299016348
作品紹介・あらすじ
2016年11月。盲目ながら2010年のショパンコンクールで2位を受賞したピアニスト・榊場隆平はクラシック界の話題を独占し人気を集めていた。しかし、「榊場の盲目は、自身の付加価値を上げるための芝居ではないか」と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場が犯人として疑われてしまう。事件は深夜、照明の落ちた室内で起きた。そんな状況下で殺人ができるのは、容疑者のうち、生来暗闇の中で暮らしてきた榊場だけだと警察は言うのだ。窮地に追いやられた榊場だったが、そんな彼のもとに、榊場と同様ショパンコンクールのファイナルに名を連ねたあの男が駆けつける――!
累計160万部突破の『さよならドビュッシー』シリーズ最新刊。
感想・レビュー・書評
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岬洋介シリーズ。
このシリーズはなにせ岬洋介が颯爽と問題を解決していくのが楽しい。
盲目のピアニストの練習場で射殺体が発見される。彼が犯人なのかどうかという話なのだが、犯人はなんとなく分かってしまった。
でもそんなの関係ない。その人をどう岬洋介が追い詰めるのか、ここがこのシリーズの魅力です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ずるいよ~、中山七里さん。
オールスターとは言わないけれど、役者をそろえ過ぎ。
まず、全盲のピアニスト、榊場隆平。
『いつまでもショパン』で登場したコンテスタントだ。
そして、さりげなく現れる われらのヒーロー、岬洋介。
まだかな、まだかな…と待ち切れなくなった頃に爽やかに登場。
「お久しぶりです。榊場さん」
さらに、捜査一課の犬飼。
『合唱』で、岬洋介の友人 天生(あもう)を助けるため証言台に立った。
そして、あの御子柴弁護士の名前も登場。
けがで入院中ということは、『贖罪の奏鳴曲』直後の出来事かな?
岬洋介のミステリーシリーズは、いつも愛に満ちている。
殺人の容疑をかけられた榊場が岬にSOSメールを送る。
すると、たまたま帰国していた岬は即座に駆けつけてくる。
「友人を助けるのに、理由は必要でしょうか」と。
そして、自信を失って弱った榊場のメンタルもしっかり支える。
与えられた才能は、自分以外の人間のために使うべきで
人のためなら、案外頑張れるものですよ、と。
もうひとつ、このシリーズの楽しみは 臨場感あふれる音楽描写。
今回はモーツァルト。
ピアノ協奏曲20番、21番、23番と、2台のピアノのための協奏曲。
曲をかけながら文字を目で追うと
闘う榊場の気持ちに乗せて、別の世界が広がる。
「世界のどこにいても、僕はあなたのピアノを聴いていますから」
そう言って国外へと発って行った岬洋介。
巻末にこうありました。
次回、『いまこそガーシュイン』(仮題)をお楽しみに
また岬洋介に会えると思うと、わくわくします ☆彡-
yyさん、おはようございます。
yyさんの本棚には、結構私がこれまで読んできた作品も
これから読みたいと思っている作品も登録があるので
...yyさん、おはようございます。
yyさんの本棚には、結構私がこれまで読んできた作品も
これから読みたいと思っている作品も登録があるので
実は気になっていました(*'▽')
この度はご縁を頂きありがとうございます。
これからどうぞよろしくお願いします。
私も、この榊洋介シリーズ好きなんですっ♪
ズバリ、榊洋介の人柄がいいですよね(#^^#)2024/03/05 -
かなさん、コメントありがとうございます♪
た~くさんの いいね をいただいて、
ゆっくりかなさんの本棚を拝見させていただきました。
魅...かなさん、コメントありがとうございます♪
た~くさんの いいね をいただいて、
ゆっくりかなさんの本棚を拝見させていただきました。
魅力的な本をたくさん読んでらっしゃるのね。
そして、スピード?!?
私は、週に一冊かもう少し が限界(笑)
本棚拝見、とても楽しかったです(^^)
そして、いつも思っていたことなのですが
かなさんのアイコンがとっても可愛い♡♡
ご縁をいただき…って素敵な言葉。
こちらの方こそよろしくね☆彡
2024/03/05
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岬洋介 シリーズ 8
2010年のショパンコンクールで、盲目ながら2位受賞した、榊場隆平は、今や人気絶大で、クラシック界の話題は、隆平に集中していると言える。
しかし「榊場隆平の盲目は、自身の付加価値を上げるための芝居ではないか」と絡み、捏造記事を書いた悪徳ライターが、隆平の練習室で、他殺体となり見つかる。
犯行時間は、深夜で、明かりが付いていない時に、射殺された状況から、盲目の隆平が、犯人の嫌疑をかけられる。
追い詰められた隆平が助けを求めたのは、他ならぬ、我らが岬洋介様。
洋介様の登場シーンは、少ないが、臨場感溢れる演奏シーンは、圧巻。
次回『いまこそガーシュイン』が、待ち遠しい。 -
本作は、岬とともにショパンコンクールを戦い、見事入賞を果たした盲目のピアニスト、榊場隆平が殺人事件に巻き込まれたお話。
日本クラシック界のホープとして人気急上昇、初の全国ツアーも控えて順風満帆な榊場が、ゴロツキ紛いの悪質なフリー記者のターゲットにされた。記者は、盲目は売れるための演技ではないか、との誹謗中傷をネットに拡散し、コンサート初日にも客席からヤジを飛ばすなどやりたい放題。挙げ句、記事を書かれたくなかったら金をよこせ、と脅迫する始末。ところがその記者、榊場の練習室で何者かに殺されてしまった。
本作、ごく早い段階で犯人が分かってしまった(登場の仕方やセリフに違和感があったんだよな)。なので、ラストも意表を突くものじゃなかった。
今回の岬洋介、癒しオーラ出しまくりで、いつにも増して神々しかったな。本番直前に榊場にかけた一言「榊場さんには有効なプレッシャーじゃないでしょうか。自分以外の人のためなら、案外頑張れるものです」がいい! ちなみに、助っ人としてあの犬養刑事が登場。御子柴は名前だけの出演(入院中)。 -
今回は盲目のピアニスト榊場さんメインのお話。
既にシリーズファンなので何でも楽しく読めてしまう...
モーツァルト聴きながら読んでました。
相変わらずの演奏描写に引き込まれます!
岬さんは謎解き役、今回もスケジュールキャンセルして帰国、違約金発生させてました笑
犯人は分かりやすいですけどね
面白かったです(^ν^) -
岬洋介シリーズ第7弾。今回は岬洋介とともに2010年ショパンコンクールに出場し2位入賞を果たした盲目のピアニスト、榊場隆平が殺人事件の重要参考人にされてしまう…。被害者はフリーライターの寺下、榊場隆平の盲目は演技なのではないか?と絡んでいた…。窮地に立たされた榊場隆平は、6年ぶりに岬洋介に連絡をする…。
今回もすごくよかったです。岬洋介がなかなか作中に登場しないので焦れましたが(^^;)
ピアノ演奏の描写は臨場感がありました!と、いってもクラシックに明るくないので動画サイトで同じ曲を検索して聴いてただけですが、それでも感じる臨場感!ラスト、この2人が共演するって筋書きも嬉しかったです!
ストーリーは、犯人は私的には思ってもなかった人でもあったので、意外でした。巻末に〈次回、「いまこそガーシュイン」(仮題)をお楽しみに〉って!楽しみにしないはずありません!!また岬洋介に会いたいです(^^) -
2010年ショパン・ピアノコンクールで2位に入賞した、榊場隆平。
日本でのコンサートツアーを目前にして、悪質なフリーライターに目をつけられ……。
岬洋介シリーズ。
盲目のピアニスト・榊場を支える、母、レッスン指導者、マネージャー。
真犯人は見えてくるので、ミステリ要素や意外性は少なめ。
メインは音楽で、その描写の魅力は変わらず。
ピアノの演奏シーンは、爽快感があった。
岬洋介の出番は少ないが、その分、他のシリーズキャラクターがちょこちょこ登場し、楽しませてくれた。 -
岬シリーズ第8弾(第7弾?)
岬シリーズと言っても、岬が登場するのは200ページを過ぎたところ。全然出番が少なくて、ファンとしては、ちょっとがっかり…
今作の主人公は、岬と一緒にショパンコンクールに出場した盲目のピアニスト榊場隆平。
ショパンコンクール入賞と盲目のピアニストと言うことで、日本国内で注目を浴び、全国ツアーを控えたところで、隆平の目が本当は見えているのではないかと言うフェイクニュースを書く目的で、フリーの記者が隆平につきまとうようになる。
何年か前に耳の聴こえないピアニストが注目されたが、今回も隆平の自作自演と言うことで、飛ばし記事が出てしまう。
気にしないようにしていた隆平も、精神的に追い詰められ、全国ツアーも2回目にしてとん挫。隆平につきまとっていた記者も、隆平の練習室で殺害され、隆平は岬に助けを求め、その隆平を救う為に岬が颯爽と登場。
事件は犬養も巻き込んで、易々と解決。隆平と一度きりの競演を果たし、またもや颯爽とアメリカへ去っていく。
ここでもまたフェイク記事。
どうして、こんなに嘘が許される世の中になってしまったのだろうか?
2016年の設定なのに、こんな嘘の記事で人の生死を分けてしまうことを何とも思わない人がいることに、ぞっとする。
音楽の描写は丁寧だし、名前だけだが御子柴も登場し、ファンサービスもあるが、それでもちょっと岬の登場シーンが少なすぎ、今回の犯行動機はとても薄く、内容としては微妙。
次は全編で岬が活躍する様子が読みたい。 -
ピアニスト・岬洋介シリーズ第7作!
(この他に番外編が1 冊)
良くも悪くも岬シリーズに慣れてしまい、インパクトは少なめ…でも元気な岬の姿にはホッとしました。
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盲目のピアニスト・榊場隆平の離れの練習室で、フリーライターの寺下が何者かに殺された。
寺下は榊場が盲目であることが嘘ではないかと嫌疑をかけてきたライターだった。
深夜、明かりのない室内での殺人事件に、容疑は榊場へも向けられる。
榊場の危機に現れたのは、ヨーロッパにいるはずのピアニスト・岬洋介だった…!
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例のごとく、探偵役の岬が登場したのは、物語も終わるぜよ〜!な202ページから(笑)
あまりにもいつも通りすぎる登場に、笑いがこみあげました。
(ちなみに本編は305ページで終了です)
登場人物も少ないし、怪しい人物は怪しそうに見えるようになっているため、真犯人は逆に推測しやすかったです。
そのため、推理物としてはやや物足りなく感じる方もいるかも?しれません。
岬が登場してから、物語はとてもサクサク進みます。
前作「合唱」(中山七里さん作品のキャラクターがどんどん客演している岬シリーズ第6作)の名残りもあってか、名前だけですが他のシリーズの登場人物も出てきます。
岬洋介という人物の考え方、行動はとても大好きです。
神から与えられたギフト(天賦の才)は、自分のためだけでなく、自分以外の人のために使う…そういう考えをもつ岬だし、だからこそ自分に不利な状況になることがわかっていても、相手のために行動を起こしてしまうのではないでしょうか。
岬の場合は、行動を起こすだけでなく、しっかり結果も出して去るところが、天才なんですけどね…!
ただ、シリーズ第7作ということもあってか、あれだけ緻密な描写がおもしろく感じていたピアノ演奏のシーンも、慣れなのか響きにくくなってしまいました…
これはシリーズを読み続けてきての、思わぬ副作用…!?(汗)
巻末には次作「いまこそガーシュイン」(仮題)が予定されていることも予告されていました。
ガーシュインははじめて出てきたので、“ガーシュイン”が誰を指しているのか?も含め、どんなミステリーになるのか?たのしみです。いつ頃出版されるかな??