超心理学――封印された超常現象の科学

著者 :
  • 紀伊國屋書店
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314010986

感想・レビュー・書評

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  • まあ一生懸命調べて書いた本だと思うけれど。この内容では高価すぎ。新書レベルで十分。

  • 超心理学がこの先どうなってゆくのか。

  • 逆風にもめげず,実際に研究している人の実体験.
    非常に面白いぜ.

  • 超心理学とは,予言,テレパシー,サイコメトリー,サイコキネシスなどの現象を「科学的」に検証しようとする学問である.これらの現象は疑似科学と科学の境界線上にあり,主に心理学者によって批判にさらされてきた.

    この本の内容はおおむね超心理学の「科学的」な正当性を訴えるという立場のようである.ただし著者が主張する「科学的」とは,統計的に有意であるというレベルのことであり,メカニズムレベルでの説明があるわけではない(一部に量子レベルの説明をする人もいるようだが・・・).

    この本は超心理学者の立場を理解するうえで役に立つものの,超心理学への関心を高めるに足る魅力的で新しい主張をしているかといえば,そうではない.この物足りなさこそ,超心理学がマイナーな学問としてくすぶっている理由だと思う.

    もし知的好奇心をそそられるような実験結果を信頼できる形で提示できたなら,超心理学は十分関心を惹きつけられる学問になりうるだろう.さらに,現象が起こりうるメカニズムを検証可能な理論として提案できたなら尚更だ.誰もが認める科学としての地位を築けるはずだ.

    一方で,特定の人物が特定の条件のもとでしか「能力」を示さないということならば,再現性や有意差にこだわった統計解析を捨て,新しい解析手法を開発すべきだろう.そのような手法が妥当だと認められたとき,超心理学は科学のパラダイムシフトを起こせるかもしれない.

  • 「超心理学」とは耳慣れない言葉であるが、平たく言えばオカルトと言われ学界では異端児扱いされている超常現象を真面目に科学する分野だそうだ。

    と言って本書はそうした超常現象があるとも無いとも言ってはいないし、盲目的にそうした現象の存在を世に説明するという立場でもない。即ち、超心理学者であることから、もしもそうした現象があるのであればその科学的な側面を研究したいという極めて真っ当な姿勢だ。だからこそ、こんな不思議な話がある、あんな話もある、のような有ること無いことを羅列する超常現象の怪、という内容の書籍ではない。

    つまり著者が強調したいのは超心理学の寄って立つ基盤である科学性なのだ。透視、念力、予知などキワモノを取り扱うだけで、非科学的という烙印を押される分野であるだけに、その実験や分析に関しては他の分野では気にしないようなところにまで注意を払い、絶対に批判されるようなスキを見せないという異常なまでの注意力が払われているという。つまり逆に超心理学の分野での実験結果にはそれなりの信頼性があるとも言えるようで、様々なメタ分析での同様の結論が得られているという。

    従い本書では透視など各種の実験をするに際してどういった手法が取られているのか、厳密性を排除するための施策は何かというところをかなり詳細に説明しているので若干退屈してしまうのが難点ではあるが、それも含めてこうした科学が存在することの啓蒙本としての役割は十分に果たしているのかもしれない。

  • 「人はなぜだまされるのか―進化心理学が解き明かす「心」の不思議」を書いた石川幹人の新刊。
    騙されないために知っておくコトが書かれているのかな?

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    「テレパシーや透視などの超常現象を科学的に探究する超心理学という学問は、正統的な科学の手法で研究されているものの、科学者たちからオカルト扱いされ、まともにとりあわれず「封印」されてしまう。日本における超心理学の第一人者が、その研究内容や成果などを詳細に解説するとともに、正しくても理解されない実態を明らかにし、科学のあるべき姿を問う。 」

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部教授。東京工業大学理学部応用物理学科(生物物理学)卒。同大学院物理情報工学専攻、企業の研究所や政府系シンクタンクをへて、1997年に明治大学に赴任。人工知能技術を遺伝子情報処理に応用する研究で博士(工学)を取得。専門は認知科学で、生物学と脳科学と心理学の学際領域研究を長年手がけている。著書に、『生きづらさはどこから来るか』(ちくまプリマ―新書)、『人間とはどういう生物か』(ちくま新書)、『ざんねんな職場図鑑』(技術評論社)、『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』(PHP新書)、『だまされ上手が生き残る』(光文社新書)ほか多数。

「2022年 『だからフェイクにだまされる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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