螢 (幻冬舎文庫 ま 3-2)

著者 : 麻耶雄嵩

• 幻冬舎 (2007年10月1日発売)

感想・レビュー・書評

[狂犬さんの感想 · 2019年3月23日]

誰の視点で物語が語られているのかよく分からないまま読み続けて、最後で漸く理解できた…。叙述トリック大好きな人には堪んないんだろうな〜と思った。ありふれた宣伝じゃないけれど、「最後の1ページで驚愕！」するお話でした。

[ピヨピヨさんの感想 · 2018年12月27日]

なかなか読みにくかった。中盤あたりで気づいたけど、更なる仕掛けに驚いた！

[kuroe1127さんの感想 · 2018年10月4日]

「予想したその全てが覆る。
この物語にあなたの心は耐えられますか？」
隻眼の少女が面白かったのと、この帯の文章に惹かれて読んでみましたがなんかえー？って感じだった。

どんな結末が待ってるんだろうと期待した割には、回りくどい表現とか読みづらさも邪魔してか、思ったほど大したことなかったかな。
ラストも、そんなあっさりまとめちゃうのって感じ。

特定の人物の発言が少なかったり、誰が発言してるのかわからない表現をしてたり明らかに何か狙ってるなーってのは思いつつ、これ一回読んだだけじゃ面白さが伝わりきらないだろうなとは思ったけどもう一度読むにはちょっと長いです。
なので十分に楽しめなかったです。

[ちほさんの感想 · 2018年8月6日]

自分で店頭買いした本。※ネタバレ注意
読み始めて少しすると、綾辻さんの十角館シリーズ？とちょびっと思ってしまいました。
これは諫早が実際には怪しいのか？独白ものか？などと推し測りながら読んでいたけれど、まさかの全然違う人間がストーリーテラーだった。
そう言われて読み直してみると、確かにそう。この人が考えたり話していることで矛盾がない！してやられました。

これまた最後。結局事件の真相は闇？最後に生き残ったのって誰？と答えの出ない疑問で終わってしまいました。

思いのほか面白く読み進めていたし、げ、やられた、と思ったのも確かなのだけど、では目線を変えてもう一度全部を読み直すか？と言われると、、とりあえず今はいいかな。という感じなので☆２つまでとします。

[natural723さんの感想 · 2018年7月24日]

オカルトサークルの合宿で起こる殺人。曰く付きの洋館に、脱出不能、連絡不能のクローズドサークル。このいかにもな設定大好きです。
さらに半年前にサークルメンバーが未逮捕の殺人鬼の被害にあっていた事件も絡んでくる。

実際トリック自体は普通というか、ぶっ飛んだものではないけど、犯人がわかった瞬間の衝撃はすごい。うまく読者の先入観を利用している。物語が始まる前からすでに罠（二つあるうちの一つ！）にかかってたんだな…本当に先入観って怖い…

もう一回読みたくなる！

[sho3daiさんの感想 · 2018年6月14日]

ミステリ部分がよく分からず一週目はサスペンスとして楽しみました。高まっていく狂気と崩壊、非常に心地よいです。二週目は仕掛けを理解し驚きながら読みました。地味ですが好きな作品です。

[MJ5016さんの感想 · 2018年5月20日]

読み始めてすぐに作風が気に入ったのだが、犯人がわかるようなわからないようなむず痒さがあった。そのせいなのか早いペースで読んでしまった感じ。最後も誰なんだって疑問も残るけど面白い小説だった。

[りおんさんの感想 · 2018年1月20日]

癖の多い作者の作品の中では比較的誰にでも勧めやすい感じの内容かなという感じでした。

※以下かなりのネタバレ※


諫早と長崎の視点を誤認させるというトリックがありますが、結構すぐ気づけることなのでこれはラストの『皆女だと知ってると思ってた千鶴が実は長崎以外からは男だと思われてた』という逆？叙述？トリックのようなものとの対比というか際立たせるためというかそういうためにあったのかなと思いました。
新しい叙述トリックというか叙述トリックを揶揄しているのか…。

ラストはさすがの麻耶雄嵩というかんじの居心地の悪い終わり方でした。

[GASPさんの感想 · 2018年1月17日]

結末ありきの話として、あまりにも不自然だったり読者に対しフェアでない書き方が多いと感じた。
ある登場人物の台詞の少なさや、性別に関することなど結末を知った上で読むならともかく、初見では不自然さばかりが際立つ。
エピローグは「えぇ…」ってなった。

[yaziemさんの感想 · 2018年1月7日]

殺人事件の過去がある人里離れた「ファイアフライ館」で起きるクローズドサークルミステリー。

どんでん返しも二重、三重に仕掛けられてはいるが、注意深く読むタイプなら気づけるよう、割とフェアに書かれています。

著者の定番(？)の大崩壊がラストに発生して、もはやそれを読みたいがために本作を読み進めていたのではないかとすら思えてくる。

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」