- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344421509
作品紹介・あらすじ
年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OL…。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人たちの心模様を丁寧に綴った恋物語。
感想・レビュー・書評
-
さらさらとした読み心地の恋愛小説。
きゅんっとするお話もあって、楽しめました。
主人公たち、みんな、応援したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルに惹かれて、完全にジャケ買いした本です!
女の人は試着室で彼氏とのデートで着るために彼氏や好きな人を思い浮かべたりするんでしょうか…
そんなふとした瞬間に思い浮かべる人はやはり本当に好きな人なのかもしれないです!
そんな風に思われる男になりたいものです
残念ながら今のところ誰もいませんが泣
この本の中のセリフで
「このドレスを着て、新しい恋をしたい。
みっともないほどに、人を好きになってみよう。」
自分も10年以上そんな、みっともないほどに人を好きになってないなぁとしみじみ思ってしまいました。
-
2020年6冊目。本屋でふと手にとってみた一冊。
短編はどれも読みやすく、サクサク進む。が、続きが読みたくてしかたない!という衝動は少なめ。日常の中でふと思い出すような愛おしい切なさに溢れており、なんとなく自分の好きな人、好きだった人が頭をよぎる本。
「本を読んでいて思い出したら本気の恋かもしれない」。 -
アラサーの女性5人がそれぞれ主役の短編集。
タイトルのとおり、みんな恋をしています。それは現在進行系だったり、過去の恋だったり。マンネリに陥っていたり、はたまた公にはできない恋だったり。
女性もアラサーにさしかかると、恋愛はもちろん、仕事、友情、結婚など悩みはつきないもの。
そういったいろんな悩みのまっただ中にいて身動きが取れなくなっている主人公たちの背中を、ぽん、と軽やかに押してくれるような素敵な服と出会い、そして一歩踏み出すラストがすごく好き。
みんなが前を向いて歩き出すその瞬間で終わっているので、もうちょっと続きを読みたい!とも思うけれど、でもここで終わるのがベストなんだろうな。こちらもつられて前向きな気持ちになります。
最近はプチプラの服を買うことがほとんどで、めっきりセレクトショップでお気に入りの1枚を探すような服の買い方をしなくなってしまいましたが、この本を読んで久しぶりにわくわくするようなお買い物がしたくなっちゃいました〜
さっと読めて、前向きかつリラックスした気持ちにさせてくれる、とてもオススメの一冊です。
-
恋愛に悩む女性たちが、ひとつのショップで似合う服を選び、前を向いていく物語。
服は毎日着ているものだけど、こだわって選びたい時は誰にでもあるはず。
素敵な服、自分に似合う服を買った時の高揚感、充実感で明るい気持ちになれる。そんな女性たちの瞬間に立ち会える作品。
全体的にオシャレで、服を買いに行きたくなる。 -
試着室で思い出したら本気の恋だと思う。
っていうタイトルを見たときに、そう?と思った。
本気の恋じゃなくても、誰かを思い出すことはあるだろう、って。
でも読んでみてわかった。これは試着室でただ服を試着するだけじゃなくて、自分に似合う服を選びながら、自分に似合うとは何かを考えながら、自分に本当に似合うと思った服を、あの人はどう思うか、っていうところまで考えて、その人を思い出したら本気の恋なんだ。
舞台となるお店には、色々な想いを持った女の人が来店する。試着室で一回自分の心も丸裸にして、こんな自分もありかな、と思って新しい自分を試着する。
こんな新しい自分どうかな、って思った時に思い出す人に、本気の恋をしてるってことだと思う。 -
どれどれ、たまには恋愛小説でも読むか、なんて上から目線だった自分を恥じた。
5話連作短篇集。恋に行き詰まった主人公たちが訪れる、洋服セレクトショップ「Closet」 サラリと、的確にアドバイスをくれる背が高い店員。
選んでくれた服を着た自分を見つめると、恋の道しるべも見えてくる。
誰もが服を選ぶ時、見せたい人を思い描いた記憶が蘇るだろう。
名前がカタカナなのも、読み手が主人公と入れ替わり易くなっている。
各章題が秀逸、それだけでもグッときた♡
「感情は年を取らないかもしれない。対処の仕方が大人になっていくだけで」 -
ランチ酒という本の中でこんなフレーズがあった。
「美味しいものを食べたときに思い出したら、それは恋なのかもしれない」
何だか良い言葉だなと思いネットで調べていたところ、感じが似ているのかこの本のタイトルを見つけた。これも何かの縁かと思い読んでみた。
ある都心のセレクトショップが舞台で、そこに何らかの悩みを抱えそれぞれの事情で服を買い求める女性が訪れる。お気に入りの服を見つけ試着してみる。服を脱いだ鏡に映る自分の姿、試着してみると思っていたイメージと違う自分の姿等を通して、今や昔の恋を思い出す。
ー人と違うのが「個性」ではなく、自分らしいのが「個性」
良い言葉だなと思いました。
服に全く無頓着なアラフォー既婚のおっさんが普段手に取るような本ではないが、たまにはこういった本も良いかなと思いました。 -
プロローグとエピローグの真ん中に5つの恋物語。
裏通りにあるセレクトショップを訪れるのは恋に揺れる女性たち。
倦怠期、不倫、片思い、元彼、嫉妬…そして遠距離。
それぞれの思いを抱き、新しい洋服を手に試着室という小さな部屋の扉を開ける。
似合いすぎるスカート、しっくりこないパンツ、似合わないドレス。何かが違う。何故だろう、どうしてだろう…鏡の中の私が私に問う。
恋に立ち止まり、考え、そして決断と覚悟を身に纏い新しい扉を開く。
試着室に背を向ける時、彼女たちの心が真っ直ぐに前を見据えていることが気持ちいい。
新しい洋服を身にまとう時、好きな人のとこを考えてしまう女性は少なくないと思う。
可愛くなりたい。可愛いと思われたい。
悩むことは恋してるということ。それをセレクトショップの試着室に絡めてくるなんて、なんて女心が分かっているのだ!と思う。
今年の26冊目
-
色んな想いで服を選ぶ。着飾るというのもあるかもしれないが、自分が気持ちよくなれるコーデがいい。気分も変わるだろう。人と違うのが個性ではなく自分らしいのが個性なんだ。年を重ねて思考も体型も変化して、気に入っていたはずの服にときめかなくなった今日この頃。自分に合うものを見つけたい。