人事部は見ている。

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532261221

感想・レビュー・書評

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  • 人事の役回りと実体がよくわかる。
    人事部自身の位置付けも時代とともに変化したという感じ…

  • 自分を3割り増しで評価している
    負けたと思った時はもうだいぶ負けている

    この2つは当てはまるところが大いにある…
    努力し続けたいと思えたし、燃える

  • 自分の評価は3割増しに考えている。
    誰かにちょっと負けていると思った時は、だいぶ負けている。
    これを肝に銘じる。
    トップが変われば評価基準も変わる。
    結果的にエラくなる人と長く一緒にやれる能力が大企業の課長クラス以上の出世の条件と著者は表している。
    普段知らない人事部のことが垣間見え興味深かった。
    自分の組織ではどうなのだろうか。

  • タイトルを見るだけで半ば予想されることだが、タイトルと内容は関係が薄い。

    サラリーマン的には「あるある」という感じで目新しさは少ないが、暗黙知的な常識(特に出世のあたり)を率直に活字にされると、それも面白かったりする。旧態依然とした日本の会社の風景と思う向きも多いかもしれないが、組織なるものの本質を結構突いていると思う。若手社員の「会社ってどんなとこ?」という世間知の予習に手ごろな本かも。

    ・(口でなんと言おうとも)人は自分のことを3割高く評価している。よって、どんな評価、異動にも不満は出がち。
    ・人事部の機能は担当する社員数に規定される。個人別に把握できるのは300名が限度。
    ・出世の条件=(結果的に)エラくなる人と長く一緒にやれる能力。何より「ヒキ」が大事ということ。花形部署への配属はエラくなる人と出会いやすいという効用がある(なるほど。。。)。エラくなってくると、上司の枠を超えないという能力(?)も必要。

    最後の2章で「人事部」の今後を展望するが、そちらは切れ味が悪い。これからの日本の会社をどうするかは難しいんだな。

  • "会社組織に存在する人事部についての考察。
    "

  • 著者は、大手企業の会社員でありながら、大学での非常勤講師も務める方である。

    本書では、その経験やビジネスマンへのインタビューをベースにして、謎のヴェイルに包まれた人事部を通して、会社(「企業」ではない)とは何か、人事部ではどんな仕事がされているのか、が語られている。

    「実は人事部はこんなことまでチェックしている!!!」というようなショッキングな話はなく、ごくごく真っ当な普通の話が展開されている。

    コンテンツ的にはもっと面白くなってもよいと思うのだが、淡々とした文章と煽り系のタイトルのせいもあり、期待外れの印象を受けてしまった。

    [more]
    (目次)
    第一章 人事部は何をやっているのか
    ・いつだって評価は割り切れない
    ・人事部は、フリーハンドを持っていない
    ・「やはり企業は、経営方針を明確にしないといけませんね」
    ・やるべきことは、異動と評価と・・・・・・
    ・人事部員だって嫌われたくはない
    ・社員の誰も知らない就業規則
    ・交渉をまとめるしたたか者の仕事
    ・制度を企画する理論家は何を考えているか
    ・給料を支払うための縁の下の力持ち業務
    ・採用担当者に共通する性格
    ・エリートコースと目されることも多い
    ・経営方針と人事と組織との連動

    第二章 考課と異動の不満の矛先
    ・公平な人事異動をしても7割は不満を持つ
    ・人は自分のことを3割高く評価している
    ・いきなり評価基準が変わることもある
    ・人事部は経営陣の言いなりで人を見る目がない?
    ・圧倒的に大変だったリストラに関する体験
    ・採用を左右するのは「偶然」や「相性」
    ・社内で相性の問題を解決する奇策
    ・考課でミスをしたら、その後の機会に修正する
    ・人事部員は出世するから嫌われる?

    第三章 社員の「情報」を集めるルール
    ・なぜ人事部のオフィスに入ると緊張するのか
    ・人事部の機能は担当する社員数に規定される
    ・1人の人事部員が把握できる人数
    ・伝聞情報で人を評価するジレンマ
    ・人事部員にとってどのような能力が重要か
    ・規模に左右される人事担当者の仕事
    ・社員の「情報」を集めるルール
    ・社員と直接つながることがいいのか

    第四章 人事部員が見た出世の構造
    ・社内経歴を見るだけで会社の評価が分かる
    ・時代によって人事評価の尺度も揺れている
    ・目標管理だけでは真の評価はできない
    ・評価されるポイントは職場内での評判?
    ・チーム仕事と一匹狼の功罪
    ・力量のある社員を優遇すればよいわけではない
    ・日本の中間管理職は会社の外部者?
    ・昇格させる人は転勤させ、配置転換もする
    ・どこにでも行く、どんな仕事でもこなす社員
    ・女性の働き方は変化してきた
    ・役員を選ぶ基準は忠誠心
    ・社長は一番仕事ができるサラリーマン?
    ・支店長ポストを100万円で買う
    ・結果的にエラくなる人と長く一緒にやれる能力
    ・まずはエラくなる人と「出会い、知りあう」こと
    ・大手企業の内部管理機構で活躍できる能力
    ・課長クラス以下までは実力勝負
    ・部長クラスの出世を人事部から見れば

    第五章 正義の味方はしっぺ返しを受ける
    ・人事は裁量権が残されている仕事だ
    ・ラインマネジャーのバックアップを
    ・現場のマネジャーと人事部はどんな「やりとり」をしているか
    ・異動構想の提出と人事評価の原案作成
    ・個別案件こそが人事部の存在意義
    ・正義の味方になるとしっぺ返しを受ける
    ・できる部下を抱え込み、できない部下を放出したがるということ
    ・交渉する労働組合もいろいろ
    ・「楠木さんは、30分しか彼を見ていない」
    ・がんばれ人事部員

    第六章 曲がり角に立つ人事部
    ・映画にも表れる日本の雇用の曲がり角
    ・「雇用リスク」をどのように配分するか
    ・正社員偏重のままではやっていけない
    ・組織や上司への「表面的」な忠誠心
    ・もっと社外に雇用機会を求める
    ・一律管理も変容が迫られる
    ・転勤・配置転換にも変化が
    ・雇用保障と強力な人事権はセットの関係にある
    ・整理解雇は労働者間の利害調整
    ・パッケージをほどく
    ・働き方の多様化に舵をきる
    ・最近は、なぜ正月でもこんなに忙しいのか
    ・今のままの人事部でいいのか

    第七章 社員の人生は社員が決める
    ・正社員は多すぎる?
    ・新卒採用中心では、専門家集団はつくれない
    ・個別交渉が多くなる
    ・支援社員が成否を分ける
    ・「出世」を重視したマネジメントとはたらく意味
    ・ご褒美から自己選抜のシステムへ
    ・選択は相性を乗り越える?
    ・ライフサイクルの視点

  • 図書館借り。
    実体験を売りにした筆者だけに人事部のセクションごとの簡潔な整理やそこの社員のパーソナリティ傾向は納得。
    ただ、この本のようにここまで会社オタクになる必要はこれからの世代にはなさそうなので、ロスジェネ以前のおっさんホイホイであるのかと思われる。

  • 人事部は見ている。
    2011/6/16 著:楠木 新

    著者はかつて企業で人事関係の仕事に携わっていた。そして、痛感したのは、組織で働く人がいかに人事評価や人事異動に関心を寄せているのかということであった。すべての道は、人事評価、人事異動に通じている。

    人事部の役割・機能を実態とともに探求することは、大げさに言えば、会社法で議論される企業統治について理解を深めることにもつながる。また経営学や会社法の理論面の隙間を埋める作業にもなる。

    本書の構成は以下の7章から成る。
    ①人事部は何をやっているのか
    ②考課と異動の不満の矛先
    ③社員の情報を集めるルール
    ④人事部員が見た出世の構造
    ⑤正義の味方はしっぺ返しを受ける
    ⑥曲がり角に立つ人事部
    ⑦社員の人生は社員が決める

    人事部と言えども組織の規模によっても役割や業務内容も異なる。そして時代が変われば大きく影響を受けつつ、変わらないもと変えざるものが混在している部署とも言える。

    知りたいようで知りたくない人事部。本書を読んで理解したのは、属しているのは他の部署と同様、当たり前であるも「人」であり、熱い思いで業務を行っている「人」が多いことも頷ける。信念や軸がないとなかなか出来ない重要な業務。

    組織の在り方等を考える上では心臓もしくは脳の部分と言ってもいいほどの重要な部分。理解できていなかった点や誤解していた点も多く払拭出来た。

    視点を変えれば見えるものも違う。
    良い意味で得た知識を意識して業務にも取り入れていきたい。

  • 出向になったので興味があり読んでみました。

    ■読書メモ
    出世の条件:
    「偉くなる人と長く一緒にやれる能力」
    =>そう思っても。わたしは、接待ゴルフは行きたくないです。麻雀もできないしなぁ。といいつつ、もう、この文化も古い気がします。私らが偉くなったら、一緒にネットゲーム、ジムに付き合ってくれる人とかになるのかな。
    相性の問題:
    どこの異動を希望するかは記入はあっても、誰と働きたいかは記入がない。
    優秀な人でも、上司や部下の相性が悪く活躍できないことがある。
    =>なんとなく心当たりがあります。自分とって相性がいい人と、ほかの人にとって相性がいい人がいる。この人の相性問題は、改善できたらすごいと思いました。AIとかで解決できなかな。

  • あまり大した内容の記載がない

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著者プロフィール

楠木 新(クスノキ アラタ)
楠木ライフ&キャリア研究所代表
1954年神戸市生まれ。1979年京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。人事・労務関係を中心に経営企画、支社長等を経験。47歳のときにうつ状態になり休職と復職を繰り返したことを契機に、50歳から勤務と並行して「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。2015年に定年退職した後も精力的に活動を続けている。2018年から4年間、神戸松蔭女子学院大学教授を務めた。現在、楠木ライフ&キャリア研究所代表。著書に、『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『定年後の居場所』(朝日新書)、『定年後』『定年準備』『転身力』(共に中公新書)など多数。

「2022年 『自分が喜ぶように、働けばいい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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