コンサルティングとは何か (PHPビジネス新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569796192

感想・レビュー・書評

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  • 身近にコンサルティングに関わる人が増えてきた。なので、「コンサルって何してるの?」という好奇心から読んでみた。

    著者はBCGに19年勤め(異常に長いらしい)、日本発のコンサルファームであるDIの初代の創業者である。

    (戦略をクライアントに)説明することが仕事の1つであるコンサルタントが書いているからか、非常に読みやすかった。

    コンサルタントとはそもそも何か、いつ頃出来た職業なのか、日本に根付かないのはなぜか、コンサルタントに必要なのはどんな能力か、どんな人がコンサルタントに向いているか、そして、コンサルタントという仕事の醍醐味は何か、ということが専門用語を使わず平易な言葉で書いてある。

    個人的にインパクトがあったのは、
    『ハードさは肉体面だけではない。コンサルティングは精神的にも大きなプレッシャーがかかる仕事だ。心身両面のハードさを考えると、コンサルタントとは金銭的には見合わない職業といえる。』
    というところ。年収1500万円でも見合わないハードさというのがすごい。
    本書では、度々、コンサルタントがいかにハードワークで、高い能力が求められるかが述べられている。現状維持はなく、「up or out」の世界。化学実験くらいで身も心も消耗している僕には到底やってけない世界だ。
    こういう業界が世の中にあって、友人らが果敢に戦っている(戦うことになる)という事を知ることができたのは大きな収穫であった。

  • 堀紘一氏のコンサルタントとしての知識が詰められた1冊であるといえます。
    確かに途中蛇足では?と思われる部分も見受けられましたが、それらを差し引いても戦略コンサルティングを志すものとしては十分に学びになる本だったと言えます。

  • 2014/10/19
    大きくなりすぎた企業はひずみが生まれやすい。同じ会社内でも各部門で育った人間たちは他の部門のことがよくわかっていない。そのズレを経営者にかわって外部から見出すのがコンサルティングの基本。経営者はそこまで見えないのだ。経営も社会も変化し続ける。ボクも変化し続ける。

  • 著者は国内戦略コンサルファームの創業者。この業界ではいきなり即戦力として通用することはなく、いかに伸びしろがあるかとのこと。さらにコンサルタントとして大成するかどうかは知識よりもむしろ、人間性や性格の問題だとのこと。確かに考えてみれば、今までだれも解決していない問題を解決するのだから、知識より問題との向き合い方かもしれない。『プロフェッショナル言論』と並んで、コンサルタントの厳しさを疑似体験できる一冊。

  • BCGの日本オフィス立ち上げ時の裏話などが知れて、面白い。コンサルティングの「3つの喜び」には共感。

    ■コンサルティングの「3つの喜び」
    ・限られた時間の中でクライアントに納得してもらえるような戦略の論理を構築できたときの達成感
    ・クライアントにコンサルティングの価値を認めてもらえた時
    ・提案した戦略をクライアントが実行して成果が数字として表れてきた時

  • ■まとめ
    日本における戦略コンサルタントの第一人者でも有る元BCG堀紘一さんの著書だけあって、「コンサルタントとは」ということが体系的に書かれている。
    コンサルタント職が溢れ、名ばかりの「コンサルタント」にならないよう、今一度「コンサルティングとは何か」を定義づける意味において、本書は価値がある。

    内容メモ
    ▼戦略コンサルティング「4つの意義」
    ・企業は往々にして、顧客を把握できていない
    ・「過去の成功体験」が発展を阻害する
    ・「因果関係」を徹底的に追求できる
    ・戦略立案には技術と経験が必要
    ⇒言うならば、コンサルティングを委託する側としては、「ゼロベースでの客観性」と「戦略立案における参謀」を期待している

    ▼コンサルティングの仕事の本質
    ・何が問題かを突き止め、その答えを考える
     →知っていることを教えてお金を頂くのはコンサルタントとして邪道
     →お金をもらうのは「考える」であり、そこにかかる時間と労力への対価
    ・経営者とコンサルタントは選手とコーチと同じ関係である
    ・コンサルタントは「あるべき論」を語るな。現状を多面的に把握し、事実を語れ
    ・地頭こそがコンサルタントにとっての最大の必須能力
    ・限られた時間で最大限の情報を引き出すためには「仮説」が必要
    ・現場での発見をグラフに落とす
     →何をx軸y軸にするかが一番重要
    ・プレゼンテーション能力はコンサルタントにとって必須

  • 堀紘一がコンサルティングという仕事について語った本。コンサルティング業界に関わる・志向する限りは手元に置いておきたい一冊。遠藤功さんの「コンサル塾」の書籍版。

  • 日本における戦略コンサルタント最長記録(?)を誇る堀紘一氏が書いたコンサルタントとは何かという本。裏話的なものから、あるべき論までなかなか面白くよんだ。理解が深まった。

  • 「問題は何か?」、「解くべき価値があるか?」を常に意識して、「事実」のみを拠り所として、「論理的」に考えていく。

    コンサルの仕事は今から約110年前に、アメリカのフレデリック・ウィンズロー・テイラーが、工場に科学的管理の手法を導入し、生産ラインの標準化を図ったのがはじまりとされている。今で言う業務改善コンサルである。

    BCGは、テキサス・インスツルメントやデュポンで実績を積みプレゼンスを高めて行った。日本ではホンダが初めての顧客であった。

    日系は未だに自前主義であるため、欧米と時間差がある。

    コンサルには答えがない。考えることが仕事である。そしてそのためには仮設が必要である。さらに経験と勘も必要。

    マルチプライヤーの3倍が損益分岐点。

    自分の感想は、色々とコンサルのことを総合的に記載されている本であり良書と言える。しかし今のコンサル業界は戦略、業務、ITのクリアカットができない。そのため、この本にあるように事実を積み上げ、論理構成して、、、などといったプロセスはあまり無いような気がする。確かに、知的で創造性が無いと務まらない仕事だ。しかし、一番必要なことは情熱的と楽しむことではないだろうか。

  • コンサルティングという言葉がさまざまな業界で使われている今、経営コンサルティングの第一人者からその真髄を学ぶ。経営コンサル以外でもその考え方から学ぶべきことは多い。

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著者プロフィール

ドリームインキュベータ会長

「2017年 『戦略の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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