世界「倒産」図鑑 波乱万丈25社でわかる失敗の理由

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289973

感想・レビュー・書評

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  • ページ数も多いしタイトルからして固そうな内容だしこれは読むのに難儀するかなと予想してたのだけど、非常に要点が効率的にまとめられており且つ文書もポップなので面白く一気に読んでしまった。
    読後思うことは、アマゾンやアップルにも没落の日はやがてやって来るのだろうか。
    超盤石に見えるけど、半世紀後の似たような書籍で紹介されてたりして。

  • 割と大きめの聞いたことあるアメリカ、イギリス、日本の企業の倒産した理由を解説した本。
    なぜ失敗したのかというのは後からなら簡単にわかるけど、失敗のトリガーが引かれる前の段階だとまあわからないんだろうなと。
    でも、中の人は薄々でも気付いてくれないと。
    違法な分野に関しては論外だけどそこらへんも麻痺していっちゃうのかな。

  • 読み返す
    短いが知識と見識がある

  •  昔あったなぁ、ニチイ。

     記憶にあるものから、この会社倒産してたんだって思うものまで。まあ倒産に至るにはやっぱりなんらかの原因があるわけでね。それを学んだからといって今後活かせるかどうかは別問題でね。著者も何度か言ってたけど、実際自分が同じ立場に立たされたときにどんな判断ができるか、なんだよなぁ。
     経営者じゃなくても、商売に関わってなくても、生きていく上での考え方でなかなか勉強になるかなって。わかりやすく書いてあって読みやすかった。ただ、ビジネス書に値するからか、用語がそっち系でなぁ。カタカナ語とか調べながら読んだわ。イシューとかプレゼンスとか、論点、存在感って日本語で書けない理由あるのかね。ニュアンスが違うのかね。
     はっきりと言えることは、凝り固まった価値観と知識はろくな結果を生まないってこと。思い込み激しい性格してるから、自戒しようって思いました。

  • 日米企業25社の失敗事例を分析、妥当な解説を施し前車の轍を踏まない為にというケーススタディ書であるがゆえ

  • 失敗事例から得る学びは大きい。
    この本を読む意義は、この一言に尽きる。

    私なりにこの本に登場する企業の失敗の理由をまとめると、以下の5点に集約される。
    ・誰かや何かに依存する経営
    (経営者、株価、政府からの支援など)
    ・ビジネスモデルや技術等に対する過信
    ・現場や顧客不在の経営
    ・守りの不存在(特に資金繰り)/過剰リスク
    ・マーケット変化や不測の事態の過小評価

    以下、気になった文章を引用する。
    “ひどい経営であったにもかかわらず、景気の波に乗って短期的な成功を遂げてしまう企業はたくさん存在します。しかし、その成功の途上で「経営の本質的な課題」に気づくことはとても難しい。なぜなら、成功してしまっているからです。”
    “長い間、安定的に収益を生み出すビジネスモデルを作ると、多くの社員はそのモデルを確実に実行することに意識が向くようになりがちです。(略)やがて社員は疑うことを忘れ、多少経営が間違った意思決定をしても、それを無条件で受け入れるようになります。”
    “私たちは知らず知らずのうちに「過去」の影響を受け、その過去から生まれる「認識」に依存している”
    “その業界において、ルールが大きく変わる「勝負の時」というのは必ず訪れます。そのタイミングで、変なしがらみにとらわれることなく、正しい意思決定ができる状態にあることが何よりも大切”
    “技術的転換点において、経営者はジレンマに陥り、そして、ジレンマは「希望的観測」を生み出します。「こうなってくれた方が私たちにとって強みが活かせる」「この方が私たちに都合が良い」という願いが冷静な分析を打ち消していくのです。”
    “自分が持つ技術だけを頑なに信じる姿勢は、不測の事態が起きた時の動きを鈍くする”
    “自分が戦う土俵をどこに定義するのか、その意思決定が全てを決める。その意思決定の際、安易に「今儲かっているから」という理由で選ぶべきではない”
    “不正を起こさせないため、もしくは自分自身が当事者にならないために、周囲に存在する「機会」「動機」「正当化」の芽を摘んでおくことは大切”
    “最も怖いのは、「ルールから逸脱したにもかかわらず、たまたま結果が出てしまった」という経験です。(略)結果が出た時にはその過程が表沙汰にならないことが多い。つまり、「逸脱と帳消し」の記憶が蓄積されてしまうのです。”
    “このような状況になると、人間は「見たいものを見る」という状況になります。(略)可能性は目に入らず、プラスシナリオの情報ばかりが目に入り、その思考は一層強化されていきます。”
    “過去に成功体験があるケースなどは、本来複雑な事象であっても、経験だけに基づいて物事を単純化しがちです。”

  • 成功者が変化出来ずに世の中が変わる。
    急成長の中に潜むリスクを放置してしまうなどから
    常に改善出来る企業が生き残ると感じた。

  • noteで読書感想文書いてます。
    https://note.com/kimchan/n/n2e0c655a0999

  • 会社経営の観点に留まらず、個人の視点でも参考になる。事例一つ一つが端的で読みやすい。

  • これがイノベーションのジレンマか…。

  • 「成功」は美談であり、語られやすいが故にケースとして残りやすい。しかしそれは必ずしも再現性が高いものではなく、有益な示唆は寧ろ「失敗」にあるのではないか。
    本書は「倒産」というある種究極の「失敗」をした企業が、古今東西の25社紹介されている。色々なケースがあるが、中には自分の現場で実際に起きつつあるようなものもあり、中々に考えさせられた。

    読みやすく、単純に読み物としても面白い。良書。

  • 戦略的=オプションの多さ×長期的

    ・ヒトモノカネのどれかではなく、全てを戦略的にマネジメントする
    ・ワーストケースでも耐えうる基盤を築いた上で、攻める

  • 経済初心者にとっては、親しみが持てる楽しい本でした。

  • 335-A
    閲覧

  • なぜ倒産したかがわかりやすく記されており、また有名企業が網羅されておりおもしろい。結局最後は人、ということを実感しました。

  • 簡潔過ぎないか?
    著者の「私たちへのメッセージ」がいい。

  • KODAK *デジタル化で統合が崩壊
     カメラを鉛筆なみに 世界初のロールフィルム、カラーフィルム
     レーザーブレード政策 上流から下流まで一貫 →デジタルが分断、アンバンドル化 
     1981年 売上げ100億ドル 2012年倒産

    トイザらス *ルール変更への対応
     オンライン化対応するが実店舗を優先
     アマゾンと独占提携するが契約途中で破棄される 
     ウォルマートが値下げで価格破壊をつぶす  2017年倒産

    スカイマークエアラインズ *イベントリスク
     HISのベンチャー 1996年
     北海道便 大手が値下げ攻勢
     ITベンチャー ZEROの投資 羽田便の低価格 高搭乗率で世界3位の収益率
     アジアLCC参入 格安長距離国際便 全席ビジネスクラス
     円安と燃料高騰 メインバンク不在 2015年倒産

    タカタ *日本の設計とアメリカやメキシコ子会社での生産の距離感
     1963年 日本初 ホンダS500のシートベルトからエアバッグへ
     ガス発生剤に硝酸アンモニウム採用 安価でコンパクトだが温湿度安定性低い
     密閉容器と製造工程の湿度管理
     異常爆発でリコール1億個、1兆3000億円 2017年倒産

    NOVA *前金ビジネスのメカニズム
     低価格と予約制 前金ビジネス  拠点展開とテレビCM「駅前留学」
     マネジメント、教師のキャパを超えた拡大 解約の商取引違反トラブル
     顧客満足度に興味向きにくい 顧客の堕落で利益率が増えるメカニズム
     一気解約により資金枯渇、スタッフ離脱 2007年倒産

  • 倒産にまつわる企業の動きや経緯が簡潔にまとめられ示唆に富む。

  • 読書会で、自分たちの勤めている会社つぶれたらどうする?という話から、どうやって生きていきたいかという話題に。永遠のテーマすぎて答えは出ないけど、面白いたのしいと思えることを少しずつ並行してやっていくことだねというのは共通した思いだった。

  • 倒産学を元に研修をする機会をもらったため一読。倒産について無知だった私には非常にわかりやすい解説付きであり読んでいて楽しいものだった。

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著者プロフィール

荒木 博行(アラキ ヒロユキ)
株式会社学びデザイン 代表取締役社長
住友商事、グロービス(経営大学院副研究科長)を経て、株式会社学びデザインを設立。 株式会社フライヤーなどスタートアップのアドバイザーとして関わる他、株式会社絵本ナビの社外取締役、武蔵野大学、金沢工業大学大学院、グロービス経営大学院などで教員活動も行う。 音声メディアVoicy「荒木博行のbook cafe」、Podcast「超相対性理論」のパーソナリティを務めるとともに、株式会社COASにおけるホースコーチング・プログラムディレクターも務める。著書に『自分の頭で考える読書』(日本実業出版社)、『藁を手に旅に出よう』(文藝春秋)、『見るだけでわかる! ビジネス書図鑑』シリーズ(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『世界「倒産」図鑑』『世界「失敗」製品図鑑』(ともに日経BP)など多数。

「2023年 『独学の地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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