眠れないほど面白い『古事記』: 愛と野望、エロスが渦巻く壮大な物語 (王様文庫 D 12-8)

著者 :
  • 三笠書房
3.02
  • (17)
  • (56)
  • (117)
  • (46)
  • (20)
本棚登録 : 1337
感想 : 99
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837966661

作品紹介・あらすじ

陰謀と戦い、禁断の恋、嫉妬燃えさかる愛憎劇…日本最古の歴史的名著『古事記』を大胆かつ鮮やかに再現。いにしえの霞のかなたに広がる日本の神話・伝説の扉が、今開く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1から古事記を学び直し。
    とはいえ簡単に分かりやすく書いてあって非常に面白い。
    時系列もちゃんとしてるし、前回のあらすじ
    (前回まではこうだった、みたいな)も描かれてるので
    読んでいくうちにあぁそうそう!と思い出しながらじっくり読める。
    日本って本当、根っからのファンタジーみたいな世界で生まれた(ことになってる)から
    そんなアホな!って思わず言ってしまうものから
    エグいな…と思う人間のエゴ丸出しの話もあって
    色々な視点から楽しめると思う。

  • だいぶわかりやすくしてくれていると思いますが、古事記を通して読んだのは初めてかも...
    文章が独特でジワジワしながら読みました。

    人物名のカタカナ表記と漢字表記がとにかくややこしくて登場人物がうまく理解できなかったのは残念。次は漫画で読んでみたいです。

    そういえば棟方志功は『大和し美し』という古事記に登場するヤマトタケルの物語を版画で制作していたのを先日棟方志功展で観たのだけど、本書を読んで初めて古事記を引用していたことに気づきました。ちゃんと理解したうえで鑑賞したかったなー。

    物語が現在の地名の由来になっているなどの解説もわりと親切。

    こんな前から見たもの感じたものを歌にして詠んでいたんだなぁという印象。現代でいうとXでポストしてる感覚かな。

  • 数年ごとに手を変え品を変え読み返す古事記。
    直近は2017年の『絵物語古事記』(富安陽子著)。『超訳古事記』(鎌田東二著)も読みやすくて面白かったが、印象深いのはなんと言っても『古代出雲』(水木しげる著)だろうなあ。本書を読んでいても上巻あたりの記述で脳裡に浮かぶのは水木しげるが描く神々の姿だったよ。

    本書の良さは、「古事記」の中にどっぷり浸かって読むのではなく、その時代背景や、そもそもの古事記の構成などを意識させながら解説し読み進むもの。
    また、脱線ではないが後々の世に影響を及ばさない記述は端折るなど、読みやすく簡素化されているのは良かった。

    が、あくまで入門書。これで古事記の良さが伝わるかというと・・・。そこは、本書を入口に、いろんな古事記関連書や、それこそ原書にまでたどり着けばよい話。

    少し前に池澤夏樹が日経朝刊に連載していた「ワカタケル」を読んでいたので、下巻のあたりも面白く読めたのは幸い。
    次は『日本文学全集』の「古事記」(池澤夏樹編・訳)にでも当たってみるかな。

  • 古事記に興味が湧いた。少し、さらっとしすぎてるところもあるが、そのぶん、もっと古事記を知りたくなっていいかも。

  • 眠れないほど…ということはないが、古事記の内容がコンパクトにまとまっていて読みやすい。日本の神様の話になるが、まっすぐだったり、卑怯な手も使ったりとなかなか人間臭い。古事記における天皇の位置付けは、ようは神(の子孫?)ということになるわけだが、もともとの神が完璧なものではないのもあって、必ずしも美化されているわけではなく、きょうだいを殺してしまったり、周囲に諭されたりしていて、思っていたより読みやすかった。
    物語として面白いが、何にしても名前がごちゃごちゃしすぎて全く覚えられなかった。今もある地名の由来も(本当かどうかは別として)なるほど!と思わされた。そのうち地名の由来に関する本でも読んでみたいかな。

  • 神様の名前はややこしかったり、カタカナ表記で読みづらいが漢字表記だとそれはそれで旧読みが分からない。そんなワガママな読者ですが新訳、といいますか超訳ですね。作者なりに読者に意味が伝わりやすく書かれているため読みやすい。
    八百万の神々がおわす国らしく登場人物が非常に多く、相関図もまたややこしいのですが、今まで読んできた多神教の神話との共通点を見いだしながら読み進めると興味深い共通点がいくつも出てきた。
    酒好きだったり、女性好きだったり、嫉妬深かったり。まず人間では有り得ないような形での誕生などほかにも多数。
    そういうことを考えながら読んでいったせいか、あっという間に読み終わっていた。

  • 古事記のわかりやすいお話。
    日本の神話ってこんな話だったんだ!話の流れを面白く書いてくれてるので読みやすい。
    面白いと思ったのは、世界が出来たときの様子が聖書の創世記とちょっと似ていたところ。「地は茫漠として何もなかった。神の霊が大水の上を動いていた」みたいな。まぁ不思議なことでもないかもしれないけど、ちょっとびっくりしました。

    あと、[愛と野望とエロスが渦巻く〜]というサブタイトルはちょっと言い過ぎかなぁ…?商業的なものでしょうか。

  • 何度か読んだ古事記、やはり初期のイザナギ〜アマテラス〜スサノオ〜オオクニヌシあたりまでしか面白くなく、あとは似たような名前の羅列と似たようなエピソードの嵐でつらいだけである。

  • 日本の神々。
    貸してくれてありがとう。

  • 映画RRRの影響でラーマーヤナを読み、それなら日本のものも読もうと手に取った古事記。

    小さい頃に漫画版で簡単なものを読んだことがあったけれど、ちゃんと?したものを読むのは初めてだった。
    どこからどこまでが創作で実話なのか…

    神との境があまりなく、人が櫛になったり、呪いをかけたり、と魔法のような世界かと思いきや、天皇がどんどんまぐわいと殺生としていくので、すごいメロドラマのような世界もありつつ。

    人が多過いし似た名前、あるいは同じ名前だけど違う人?ということが多かったので、今度は図解版も読んでみたいと思いました。

全99件中 1 - 10件を表示

由良弥生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×