輪違屋糸里 下 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 2055
感想 : 179
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167646073

感想・レビュー・書評

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  • 今までの新撰組の概念を覆す作品。
    芹澤鴨って実は頭のキレて良い奴だったのかも・・・?新しい発見が沢山。
    フィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなる。さすがは浅田次郎氏。想像力と引き込み方が凄い。

  • 新選組を女性目線でとらえたお話。
    この本を読んで、芹沢鴨の印象が変わった。

  • これはやばかった!!

    ラストとかずっと泣きっぱなしでした
    切なすぎる…
    糸里いい人すぎる

    自分も含めあたしのまわりにこんなに他人のこと気遣える人いるのかなぁ??
    なんだか自分主義になってしまっている気がします
    この話はフィクションだし昔と今の違いではないのかもしれないけれど

    私たちはいろいろなことに甘えすぎなのかもしれませんね
    もっと自立して回りを気遣える人間になりたいです
    自分を甘やかしちゃダメだね

    そして生と死というものを見つめなおさせられました
    現代では死に対する認識がなさすぎなのかなぁ
    医療も発達したし昔に比べたら治安もよくなったし
    命を軽んじてしまっていて

    うまく言えないけれどこの本を読んでいろいろなことに対して価値観がかわりました

    オススメ~(・∀・)

  • <作品紹介>
    芹沢鴨の愛人お梅、平山五郎の恋人吉栄、新選組の屯所、八木・前川両家の女房たちは、それぞれの立場から、新選組内部で深まる対立と陰諜を感じ取っていた。愛する土方のため、芹沢暗殺の企みに乗った糸里の最後の決意とは?息を飲むクライマックスと感動のラスト。巻末に著者と輪違屋当主の対談を収録。

    <感想>
    初めは「糸里」という作品名ほど、おいとがそこまで前面には前面には出てきていない気がしたが、終盤になり、「なるほど」と。
    新撰組を女性目線で描くことにより、歴史小説というより現実の生身の新撰組が見えてきて、他にはない新撰組作品だなと実感。
    また、芹沢鴨と近藤勇が実は気心知れた仲であったとは、浅田次郎独特の視点だろう。
    非常に興味深く面白い作品であったが「壬生義士伝」の感動が大きすぎて、どうしても比較してしまことから、評価は★★★★です。

  • 新選組が行った大和屋焼討ちの凶行は会津藩御重役の謀であったというのが面白く芹沢鴨の苦悩に同情すら感じる。また、新選組副長の新見錦は禁じらている押借りをわざと働き脱藩した水戸に戻ろうとするが土方らに詰め腹を切らされてしまう。土方の完膚無きまでの策略に身震いしてしまうが、芹沢鴨暗殺に島原の糸里や吉栄までをも巻き込んでいく辺りが百姓が如何に本物の武士を恐れているかが描き出されていて面白いし、本当にそうだったのかも知れないとも思う。暗殺の中で糸里が土方らに「〜お百姓のままでええのやったら、わてらを斬りなはれ。〜そしたらあんたら新選組は、晴れて天下のどん百姓や」と罵倒する場面は武士になりたかった土方らに痛烈な言葉だ。自分の生い立ちや世の中の混乱で理不尽な事に巻き込まれながらも糸里の芯の強さが感じられる。登場人物の一人一人の心情に感激でき、じっくりと読んでしまった。

  • 幕末の新撰組局長暗殺事件。あれ、芹沢鴨って意外といい奴だったりする?いやいや…さすがとってもすごい人だったんですな。そして女には女の戦いが、戦い方がある!浅田流人情味溢れる作品!泣けます。

  • 危なっかしくて痛々しくて、可哀想で可愛くて。やっぱりヒロインはあの方なんですよね、一さん?(また怒られるような事言ってるな…自分。)しっかし今の文庫本って字が大きいです。

  • これまでの新撰組モノとは全く違った。
    タイトルに登場する女性は『糸里』だけだが、何人もの女性が糸里と同じくらい重みを持って登場し、それぞれの立場から新撰組に様々な思いを持って接し、見送った。
    それぞれの心の中は本当に優しくて暖かかったのに、それを通じ合わせることができなかった。
    「そういう時代だったからね」という一言が、本当に重いと思った。

  • 単なる斬り合いではない、それぞれの思いを巧みに描いていてとても面白い。小説ならではの醍醐味を感じる。

  • とても好きな作品です。糸里や吉栄、お梅達に女の生き方とか学んだ気がする。あと京都弁が素敵!!!芹沢や土方や沖田の今までのイメージとは違うのを見れて良かった!

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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