- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309024608
感想・レビュー・書評
-
「さよならニルヴァーナ」でもうこの人はいいや!と思った窪美澄、でもまた物騒なタイトルにやめておけばいいのに手を出してみたものの…やはりやめておけばよかったか。
着想は悪くないと思う、遠くない未来にこんなことが起こり得ることは充分に考えられるのだから。
でもなんとなく物語に入り込めないのは先入観だけではないよなと思いながら読み進めては見たもののやっぱり最後にやらかしてくれた。
そのオチを不適合と言うのなら作家としてのデリカシーがなさ過ぎなのではないか?
あなたの書いているのは同人誌などではない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こんな近未来、まっぴらごめん。
若い男女の性欲がなくなり、生殖機能も後退、若者の自殺にも歯止めが効かない。
これにより、政府や国が超個人的な子作りに介入してくる。「アカガミ」= 選ばれし男女は「マッチング」して「つがい」となり、最適な環境を全て与えられて出産、育児までシステムサポートを受ける。が、主人公の二人は次第に疑問を抱く。そしてあることに気づいてぎりぎりの選択を… 最終的に待ち受ける運命とは。。
男女のぎこちない愛の育て方の段階ではまだほんわか優しい気持ちでいられたけれど、終盤に向かうに連れ空恐ろしい心持ちになってしまった。戦中の軍国主義が形を変えただけ的な。近世がここまで極端な現実にはならないとは思うけれどある種の危惧を抱いてしまったのは私だけではないような…
何とも穏やかには終われない、でもこの若いお二人に微かな、でも確かな希望を託して物語は終わる。いや、終わらない……
続編も出来そうよ(^_^;ふぅぅ..-
2017/02/19
-
いえいえ!レビュー久しぶりですもね。
私もコメントするの何て書いてよいのかわからなくなりましたよ(笑)いえいえ!レビュー久しぶりですもね。
私もコメントするの何て書いてよいのかわからなくなりましたよ(笑)2017/02/19 -
2017/02/20
-
-
久しぶりの窪さん。アカガミのタイトルが意味する通り生まれた子供はきっと……。不適合になったあとは、庇護がないが果たして幸せになれるのか。
-
いつもどおりに読み易く、最後まであっという間に読んでしまったけれど、ちょっと自分が期待していたものとは違った。ほとんど予測どおりの展開だったし、説明不足な点も多々あった。
-
近未来の日本、将来に夢も希望も持てない若者たちの自殺が増え、人口は減少の一途をたどる。そんな危機的状況のなか、政府は「アカガミ」制度を始める。
ぞっとするような話だった。
人との交流を好まず、必要最低限の会話しかしない若者たち。用事はネットで済ませ、家と会社を黙々と往復する毎日で、遊びに出かけることもない。
当然コミュニケーションが苦手になり、恋愛も結婚も、ましてや子どもを持つことも望まない。性欲は禁忌となる…。
政府に選ばれたものだけが、隔離され特別に優遇された環境のなかで出産へと導かれる。その招待状が「アカガミ」だ。
自殺未遂を経験している主人公の女性は、人生に一縷の望みをかけてその世界へ飛び込んでいく。期待と不安、徐々に膨らんでいく幸福感。そしてまさかの急展開が待ち構えている。
恐ろしいのは、この状態が現代の日本社会の延長上にあるかもと思われることだ。
草食系男子の増加が指摘されて久しいが、右肩下がりの経済、高齢化社会と介護の問題、ネットと清潔感があふれ、自分の感情をうまく表現することのできない若者の増加、その果てにある世界は、決して絵空事ではないだろう。
現代社会への警鐘を鳴らす作品として、興味深く読んだ。でも、最後のほうがかなりの駆け足になっている。
おもしろい作品なので、性のあり方を中心としたこの作品を第一部として、さらにその後の二人の戦いと社会を描く第二部をぜひ読みたい。その希望も込めて、星4つ。 -
<す>
いきなり東京オリンピックが2020年に開催された話から始まる。面食らった。思わず本書の発行年月をチェックした。2016年だった。その頃に書いた近未来小説であった。内容は書かない。それより並行して読んでいる黒川博行の文章と状況描写の部分において似ているところがあちこち有ってこんがらがって困った。なんでその2人の文章がこんがらがるんだちっとも似てる作風じゃないだろう,と云われるのでしょうが僕だって,なんで?状態なんだからしょうがねえだろぉ。
どうですこれなら本書がどんな物語なのかサッパリかすりもしないでしょう。でもこれだけは確か。面白い作品です。ぜひ是非読んでみてください。あ,すまぬ。 -
若者が恋愛や性行為をしなくなる近未来の話。
自殺者も増え、無気力になる若者たち。
アカガミという制度があると知らされ
自分の存在意義や許しのようなものを求めて
アカガミに申し込む主人公。
快適な住まい、不自由ない生活
そして自分に適した相手
二人は次第に心を許すようになり
愛情を持ち始め
その結果として性行為を行い、妊娠する。
アカガミってな〜〜
そうか近未来だから「赤紙」がなにかを知らないのか。
知ってたらそもそもあやしすぎることがわかっただろうにね。