ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
- ダイヤモンド社 (2014年10月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478016381
感想・レビュー・書評
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実用的で教養深く感動的なマネージメントの物語
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大抵会社経営者の本なんて面白くないけどこれはぐんぐん読めて面白かった
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編集長黒川さん
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ジョブスを含め、仲間と会社のどちらが人生にとって大切かを説いてくれる。
考えれば考えるほど奥深い内容で構成されている。 -
不安に陥ったスタッフを動かすには、”だます”
「本当にやったら大がかりな変更になるけど、試しに想像してみて」とか、「このとおりにやろうと思っているわけじゃないけど、ちょっと話だけ聞いてもらえるかな」などと言って、話しているだけ、ふざけているだけで、何もしないふりをする。そうしているうちに、これだという新しいアイデアが浮かんだらスタッフもヤル気になり、進んで変更に取り組むようになる。
目標はゆるく、意志は固く
自分の選んだ方向が間違っていなかったかを気にして立ち往生するより、思い切りのよさと、最初の判断を誤りだとわかったときに自分を許すことの方が大事
問題を解決する「正しい」方法にではなく、実際に問題を解決することに専念することが重要
リーダーの本当の謙虚さは、自分の人生や事業が目に見えない多くの要因によって決定づけられてきたことを理解することから始まる。
信頼とは、相手が失敗しないことを信じるのではなく、相手が失敗しても信じることである -
No.825
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めちゃくちゃ良書。映画を作るというクリエイティブな工程を、組織の文化と仕組みで属人化しないやり方へと確立していく様がものすごい。
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元々、昨年に上下巻あるスティーブジョブズの伝記を読んで、ピクサーにも興味があり、映画も何本か見ていたこともあったから本著を手にとってみた。
ビジネス書の類は大体熱意一辺倒だったり効率主義だったりで、学ぶことはあっても面白いと思うものは少ない。この著書はピクサーの歴史とともに経営学が語られる点において、経営哲学に物語があるため読んでいて面白いと感じられた。
本著の著者エドキャットムルについては、よくここまで神経質に、しぶとく、問題に対峙できる人間だなといった印象である。組織、人に係る問題は最適解というものがないためか、常に思考していて、気が休まる感じがしない。本著だけ読んでいると、常に部下に目を配っていて、海外に多いワンマン経営者とは、違うんだなと感じてしまうが、スティーブジョブズと意見がぶつかって、どちらも折れなかったら、自分の意見でとりあえず進めるあたりかなり強かな人だと感じられた。
ピクサーは今の所、商業的に大ゴケした作品はないと思う。今後今のやり方をしていてもなお、商業的に上手くいかなくなった時、エドキャットムル、ジョンラセターがどのような手腕を発揮するのか。そこがとても気になった。