きみと暮らせば (徳間文庫) [Kindle]

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  • 徳間書店
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感想・レビュー・書評

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  • はぁ〜〜ほっこり。冬に食べるポトフみたいなあったかい気持ち。
    何気ない日常を描いているけれど、お兄さんと妹の複雑な家庭事情を暗くもさせず、普通に、ゆるく、柔らかく紡いでいる一冊。

    特にお気に入りは
    ・あいまい弁当
    ・ポトフにご飯


    「花を見て根を思う人になれ」
    私も大好きすぎる言葉になった。
    ドンピシャで目指したい人物像だし子どもにも同じように伝えたいなぁ。


    「がんばれ、ではなく、がんばろー。鹿野先生が発したがんばろーは、適度に気が抜けていて、押し付けがましさなど、まるで感じられなかった。そういうところが、鹿野先生のよさだ、とユカリは思った」

    「幸せな瞬間は、いつもこの家にちゃんとあった。この日々こそが、幸せそのものなのだ」

  • 恵まれた境遇ではないけれど、兄妹・種田さんと一緒に充実した毎日を送っている様がほほえましいです。飼いたくない、って渋っていた人が結局一番好きになってしまって大事な存在になり、そして本人たちは自覚していないけれど(ここ、ポイントね)、しっかりしていて頼もしい。驕らないところ、そして自然と愛されるところがまた安心して読める物語になっているポイントではないでしょうか。兄妹友達の会話がまた楽しいし、ズッキーニ、シカちゃんちゃんはじめとするネーミングにもセンスを感じます。読後爽やかな気持ちになれるお勧めの本でした。

  • 血の繋がらない兄妹と猫の種田さんとのなんて事のない日常。ほのぼの。『空色の傘』ってお話が可愛くて好き。あらすじ読んで“義母のレシピノート”ってワードが気になって読み始め他のだけれど、あんまりお仕事してなくてちょっとがっかり。『花を見て根を思う人になれ』自分もそう在りたいと思った。

  • 血の繋がりの無い二人だけの家族=兄妹(10才以上の年の差)の、なんとも健気で笑える生活が描かれています。そこに種田さん(猫)と、いくつかの美味しそうな料理が現れて、とても心地よく読めました。

  • 互いに寄り添い合って暮らしている血のつながらない兄妹の日常の、そして人と人との心のつながりの物語。

    柔らかく、ほんわり読めました。
    お兄さんの陽一も、妹のユカリも、どっちもいい子ですね。お互いがお互いを、たよって、ささえて。

    #ありがとうKindleUnlimited

  • 花を見て根を思う人になれ。 いい言葉だなぁ。
    ほのぼのとした兄妹の日常と、夫々の心の奥の思いを、決して細かく描写しきる事なく、でも伝えてくる感じが何とも心地よい。著者の他の作品も読んでみたい。

  • 2022.5.19
    ほんの少し口角が上がって、目尻が優しく垂れるような本。

  • 血のつながらない兄と妹。でも、互いを思いやり支え合っていく姿に、心がほっこり。続編、出来ると良いなぁ!

  • 血の繋がりのない兄妹と、種田さんと名付けられた猫との生活の物語。
    妹のユカリはとてもしっかり者で作る料理も美味しそうで大人な中学生だなぁと感心。
    血の繋がりはなくても一つ屋根の下で毎日を過ごす。これはもう立派な家族の物語。ほっこり出来ました。

  • 血の繋がらない兄妹の、日常を描いた物語。
    家族のあり方について考えながらも、ふつうの日常がのんびり描かれていて、あたたかい気持ちになりながら読み進められた。良かった。

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著者プロフィール

1977年千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。「森崎書店の日々」で第三回ちよだ文学賞大賞受賞。同作品は映画化された。著書に「続・森崎書店の日々」「純喫茶トルンカ」「純喫茶トルンカ しあわせの香り」がある。

「2023年 『きみと暮らせば 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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