令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087718218

感想・レビュー・書評

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  • 1年間プロ雀士として活動、小説家になるために弁護士に…『元彼の遺言状』でデビューした新川帆立が新作で“書きたかったこと” | 文春オンライン
    https://bunshun.jp/articles/-/60508

    令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法/新川 帆立 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-771821-8

  • 筒井康隆を彷彿させるような雰囲気に新川さんらしい法律の要素が加わった、SF、ミステリー、風刺、推理…盛り沢山な短編集でした。
    「倒産続きの彼女」の時にも思いましたが、この作家さんは、何かの思いや現状に捕らわれた登場人物が、それらから解放されていく様を描くのがとても上手いです。

  • 一度読んでも理解しにくいこの本のタイトル。
    官公庁の発行する文章はやたらと長い。法令の名称もまた然り。なのでなんか取っつきにくいリーガルモノなのかな?と尻込みしがち。
    でも読みだすとそれは杞憂。タイトルの意味も、あーナルホド!となる。
    本の内容を端的に説明すべく、全く無駄のない文言で作れたタイトルであると納得する。
    体裁は夫々独立した内容の短篇集。テーマは動物愛護、酒造、VRと領土、労働問題、電子通貨、麻雀賭博。
    舞台は日本、たはだし時代はレイワ。年号の読みはレイワだが、礼和だったり、麗和だったりと、ようは各ストーリーの設定がある種パラレルワールドの設定。
    どの作品にも、現実には無い法令なのだが、日本の国民性故、ちょっと間違えたら、さもありなん的な法令が制定された世界でのお話だ。
    いずれもウイットに富んだ切れ味鋭いオチが待っている。

  • 265ページ
    1650円
    4月11日〜4月13日

    よくそんな架空の法律を思いつくなぁと感心しきり。しかも6つの短編集で、それぞれに違う設定だし、毛色も全く違うし。読み始めは、思っていたような話でなくて少し残念に思ったけれど、どんどん引き込まれていった。最後の麻雀の話が、悲しい終わりで辛かった。


  • 架空の法令にちなんだ六話の物語

    1.動物裁判
    2.自家醸造の女
    3.シレーナの大冒険
    4.健康なまま死んでくれ
    5.最後のYUKICHI
    6.接待麻雀士

    個人的には、皮肉が利いていて、
    でも物悲しさや侘しさとやりきれない感が
    残った4.が好みでした。

    令和を原点にした世の中の社会風刺と
    先で起こり得るかもしれない架空の物語。


  • 実際の法律を元に架空の法律を絡ませたSF短編集。

    どれも架空だけどリアルで、こんな世界観もアリなんじゃないかと思わせる話ばかりでした。

    お気に入りは「最後のYUKICHI」
    現金が無くなる世界で、現金を持つことが悪とされる世界観がありそうな感じが一番しました。

  • 新川先生の本は、設定が新しかったり、そんなこと思いつくんだ!っていう本が多いけど、こちらはぶっとんでました。。。その中でも現実とリンクしているところが散りばめられていて、、、っていう6話が入っている本。

  • 剣持麗子シリーズとは違って
    完全なフィクション。
    好きな話もちょっと嫌悪感のある話もあるけど、
    大方面白い。
    こんな世界を妄想、設定するの、スゴイ。

  • デビュー以来引っ張りだこの新川さん、初の短編集。架空の現代を舞台に新たな法律が制定された世界観で巻き起こる事件をブラックに描く。驚いたのがSFのセンス。「シレーナの大冒険」のハードSF的作品から、「健康なまま死んでくれ」のような星新一よりのブラック作品まで。白眉は「接待麻雀士」彼女の能力をいかんなく発揮した麻雀小説。でありながら1人の女性をハードボイルド調に読ませる。マイベストは「最後のYUKICHI」バカ騒ぎSFで、もうこれ筒井康隆先生じゃん、と言わしめる爽快さがそこにはあった。

    世にも奇妙な物語で映像化出来そうなので、いっそ全部、新川帆立作品! で希望。

  • もしか近い将来あるかもしれない架空法律を興味深く読みました。著者初のSFとのことで面白かった。お札お金がなくなる話は発想がいいですね。ちょっと気分転換に読んでほしい傑作でした。

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著者プロフィール

一九九一年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第十九回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、二〇二一年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。

「2023年 『帆立の詫び状 てんやわんや編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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