令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087718218

感想・レビュー・書評

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  • どの話も新しい感覚で、法律を作ってしまうとはさすが弁護士、と思った。
    南極の話は序盤で設定がわかった。
    印象が強かったのは最後の賭け麻雀の話で、麻雀のルールを知らないのでプレーは分からないのだが、最後はこうくるか、と思った。後味はあんまり良くない。

  • ミステリー作家さんのブラックSFが何気に好き。

    動物裁判と自家醸造が特に面白かった。

  • やたらと長い題名に何の話とも分からずに読んでみたが、現実の地球でない謂わば今流行りのマルチバースで起こるストーリーであった、まるで一昔前の星新一によるショートショートのような六編の短編で、この著者に期待しているものではなかった、出来ればこれまで登場させたキャラクター達の続編が欲しいものだ、それともこの著者は飽きやすく同じ物を書くのが嫌なのだろうか。

  • 架空法律のパラレルレイワ、人間と同様な
    動物保護が法律化されたり、禁酒法のため
    過程でお酒を造るのが当たり前になったり、
    バーチャルワールドが発展しすぎて
    行きついた先や過労死撲滅のために作られた
    法律がさらに人々を苦しめり、爆発的な
    感染症影響で電子決済が大普及し逆に通貨が
    悪となった話や、認知症予防のために
    賭け麻雀を合法とする「健雀法」が制定され
    賄賂代わりに利用される接待麻雀が
    行われる等々・・・よくもまぁこんなに
    ぶっ飛んだ話を架空法律何かも盛り込んで
    作ったり出来るもんだwその発想がすごい。
    どの話も結末がモヤモヤとするものの
    新川さんの想像力や引き出しの多さと
    ぶっ飛び具合に驚いた1冊でした。
    個人的には「自家醸造の女」の結末が
    あぁ~やっぱりそうなるよねって共感したw

  • 現在の社会で大なり小なり問題となっている事柄について、二項対立のマイノリティ側を極限に飛ばしたような世界観の短編であった。
    架空の世界観の作り方は面白かった。
    しかし、純粋にミステリーを楽しみたい人にはやや中弛みに感じるような描写が多いように思えた。
    ミステリーの要素だけに着眼点を絞れば、なるほど面白いと思える。
    しかし全体で見た時には大きな満足感は得られなかった。
    文庫本が出た時に読んでみるのがちょうど良いのかなと思う。

  • 新川帆立がSF界に殴り込み!?
    いやぁ、どれもこれもあったら怖いけど限りなくありそうな皮肉のきいた法律だらけ。
    6つのレイワ時代の6つの法律。これは良法なのか悪法なのか。
    弁護士であり雀士でもある新川さんだからこそ描ける「あるかもしれない未来の法律」にひそやかに震えたり、ほっとしたり、ニヤリとしたり。
    新川帆立、まだまだ新しい世界の引き出しお持ちですね?

  • 新川帆立さん初読み。もちろん名前は知っているし、著書も知っている。わが町の図書館にも蔵書が6冊あるけれど、これまではあまり興味がもてずにスルーしていた。本作はこれまでとはちょっと異なる作風のようなので読んでみた。
    東大卒、元プロ雀士で弁護士という新川さんの経歴から想像されるような作品だった。6篇が収録されているが、どれも架空の法を基に紡がれたワンアイデアストーリーだ。特に最初と最後の話は、まさにお手の物という感じだった。
    まあ楽しく読んだが、SFというには厳しいかな。

    刊行日2023/01/26、NetGalleyにて読了。

  • 設定は面白いけど、文章がドタバタ落ち着かない感じで楽しめなかった。

  • 設定は面白く、とても読みやすいのだが、しかし訴えるものは少々軽い。短編集なので仕方ないのだが、もう少し踏み込んだパラレルワールドに浸りたい。

  • 作者らしい雰囲気が全編に漂っている1冊。でも、これ書きたかったのかなぁと、つい思ってしまいました。接待麻雀にいたっては、麻雀をまったく知らないものとしては、話の内容が半分ぐらいどうでも良いものになってしまって、残念。だからといって、麻雀に興味が湧いたかというと皆無で残念。
    2023/5/8読了

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著者プロフィール

一九九一年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第十九回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、二〇二一年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。

「2023年 『帆立の詫び状 てんやわんや編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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