ホワイトアウト (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 361
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  • Amazon.co.jp ・本 (637ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101270210

感想・レビュー・書評

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  • 手足が寒さで痺れるような読了感。
    一気読みw

  • (20年近く昔のものだけど映像化作品は流石に記憶に残ってるね。どちらを褒めるべきか分からないが)とても良い作品でした

  • 約600ページほぼ全編が事件。
    爆破された唯一の道。通信網ごと占領されたダム・発電所。
    閉ざされた雪山を舞台に、刻々と高まってゆく緊迫感。
    ノリだけのアクション・ヒーローものには終わらせない。
    本の厚みを忘れる。

    一職員富樫、困難を乗り越えるに連れてどんどんタフになってゆく。
    ヒーロー、ではあるな。

  • 冒頭の一文を何度読んだことか・・・
    すんなり物語に入って行けなかった

  • この人の本は元々結構好きで、いくつか立て続けに読んでいたのですが、この本は買ったまましばらく読むのを忘れていました。
    読む本が切れたときにたまたま本棚で目について手に取り、何気なく読み始めたのですが、読み始めると止まらない。なんでいままで読まないでいたのかと後悔するおもしろさでした。
    おそらく、裏表紙のあらすじだけ見ると、結構ありがちなテロリスト危機系サスペンスといった印象で、ちょっと食傷気味かなと思ってしまっていたのでしょうが、本当に怖いのは人よりもむしろ大自然なんだということを、非常に濃密な描写で気持ち悪いくらいリアルに表してくれているところが良い意味で予想を裏切られました。3.11はもとより、最近の各種大雨水害に至るまで、近年「自然の怖さ」というものをリアルに感じさせられる経験を現実世界で繰り返し味わわされているので、余計に自然の怖さを題材にした小説に反応してしまうのかもしれません。
    とはいえ、犯人グループと主人公との知力を尽くした出し抜き合いのサスペンスもとてもおもしろく、ミステリとしても一級品だと思いました。

  • 雪山を舞台としたサスペンス小説。ダムを人質とするテロリストと、それに一人果敢に立ち向かうダム従業者の戦いではあるのですが、実は戦っていた相手は雪山だった、と言う事でしょうか。厳しい寒さの中、仲間や亡き友人の婚約者を救うために、弱音を吐きそうになる自分とも戦い、最期はHappy end。まるで映画を見ているような展開でした。

  • 日本最大のダムがテロリストに占拠される
    難を逃れた運転員が立ち向かう

    改めて読み直してみて、描写力が素晴らしい作品だなと思いました。山登りが好きなことも理由かもしれませんが。
    地の利だけが頼りのダムの運転員が、テロリストの猛者たちを相手に奮闘する姿に次はどうなるのだろうと読み進めました。
    犯人たちの行動も気になる

    作品の背景的にはインターネットや携帯が流行する前の時代。アナログ感を感じながらも、無骨な冨樫の行動に感動。

    織田裕二出演の映画は見たことがないので、機会があれば見てみたいです。

  • 難しかった…そして、全員が悲しかった…
    犯人側のことや人質について、もう少し説明ほしかった…

  • 最初は無線機も待たずに遭難者救助に向かうとか何考えてんのかと思った。
    読み進めるうちにどんどん面白くなっていき、最後の締めかたも良かった。
    真保裕一好きかも。

  •  1996年第17回吉川英治文学新人賞受賞作。
     冬の雪山を舞台に日本最大の貯水量を誇るダムを乗っ取った犯人グループとそれに立ち向かうダムの運転員の活躍を描く、アクション・サスペンス。
     600ページを超える長編ではあるが、物語の視点がダム運転員の富樫、人質となった女性の千晶、警察官の奥田と入れ替わりながら進むため、冗漫になることなく緊張感を維持しながら読み進めることができる。発電所の記述などはかなり細かい部分まで書かれているため、なかなか想像しながら読み進めるのは難しいが、水力発電所に関する知識が少しでもあれば、こうした記述も楽しめて、より緊迫感を味わうことができるのではないかと思う。
     映画化もされているが、まずはじっくり腰を据えて読み進めたい作品である。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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