グレ-ト・ギャツビ- (村上春樹翻訳ライブラリー f- 2)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784124035049

感想・レビュー・書評

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  • ギャツビーという一人の男性の、真っ直ぐな恋を描いた作品。
    ギャツビーが暗い海の向こう、ぽつりとひとつきり見える緑の灯火に向けて両手を伸ばす場面が胸に深く焼きついている。

  • こんなにも読み終わって「どうしたらいい?」とたちすくんでしまう小説は初めてかもしれない。割と時間がかかった、1週間以上は読んでいたと思う。細切れに、ゆっくり時間をかけて。
    六章以降は一気に読めたけど、世界観の構築に苦労した。どうにもならない。
    いきなり突風に巻き込まれたような感覚。

    日に焼けた土と道路、暗くて暑いホテルの部屋にぐたりと座る男女、ウイスキーの瓶、伸びた芝生、黒いしみ。
    訳者あとがきさえもうまく読めなくなった。どうしたらいい? 本当に。 

  • 素晴らしかった。別の訳者のものを昔読んだことがあるが、村上春樹訳が一番しっくりとくる。

    ⋯⋯

    「誰も彼も、カスみたいなやつらだ」と僕は芝生の庭越しに叫んだ。
    「みんな合わせても、君一人の値打ちもないね」

    ⋯⋯

    ぐっとくる。僕もそう思う。最後までギャツビーただ一人だけが真実で、まっとうだった。

  • 村上氏が翻訳したこともあり、文章にリズムがある。
    が、読解力の問題か、あんまり話が頭に入ってこなかった。
    村上氏はベタ褒めのこの小説だが、本当の上流になりきれなかった気の毒な男の話で、あまり良さが分からなかった。繰り返し読んだら分かるのだろうか…

  • 皮肉なことに、訳者・村上春樹による後書ノンフィクションに1番胸を打たれてしまった。本作の翻訳の難儀さ故に日本人に不当に評価されていると言う、村上の指摘その通りになった。

  • 鬱真っ只中でTV、音楽もダメだったとき、その時の唯一あった欲が、グレートギャツビーは読みたいだった。食欲ない、眠れない、娯楽も無理のときに、読みたいと思わせるサリンジャーってマジで凄い。きっとサリンジャーも苦しんだ人だからだろうな。だから、どんな人、どんな状態の人にも心を動かす小説が書けるんだ。著作が少ないことが、ほんとうに惜しい。天国で幸せなことを願う。

  • 実はギャツビーはいくつか訳を読んでいるのだが、その中でも『村上春樹が翻訳した』という部分が僕にとって…そしておそらく、ノルウェイの森を読んだ読者の大半にとって重要であろうから、この訳を特にとりあげて登録した。
    華麗なるギャツビーの本当に本質的な部分は多分、あの黄金のジャズの時代を過ごしたアメリカ人やバブル時代を過ごした日本人にしか掴みきれないところがあるのだろう…少なくとも僕は、そう感じた。しかしその喜劇と悲劇が同居したドラマティックな人生はとても惹きつけられるものがあったし、いい作品だったと思う

  • ぜひ最後まで読んでほしい。
    フィツジェラルドの物語は、大きな起承転結があるわけではないが、初めから終わりまで美しく、読み終わったころにはどんな本よりも心に残っている。

  • 村上春樹好きと映画版グレートギャツビー好きでバイアスがかかってることは否定できないにしてもまごうことなき名作と言える。
    情景描写の緻密さ、精妙さが流石に文学史に残る傑作と言われるだけあって、段違い。
    ノルウェイの森の主人公が三度読み直す名作だから、なんとなくかっこいい気がして手に取ったが僕もこの作品を何度も読み直すことになるだろう。

  • グレート・ギャツビー
    (和書)2010年08月01日 15:56
    中央公論新社 スコット・フィッツジェラルド, 村上 春樹, 村上春樹


    随分前に他の翻訳で読んだことがありましたが、よく解っていなかったようです。原文を読みこなすことができれば素晴らしいのだろうと思う。

    村上春樹によると原文は兎に角素晴らしいらしい。

    確かに村上春樹の翻訳を読んでいると、微妙な言い回しのニュアンスが巧みでセンスの良さと才能を感じる。

    村上春樹が何を言いたかったのかを何となく感じることができる。

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著者プロフィール

1896~1940  1920年、処女長篇『楽園のこちら側』がベストセラーとなり、妻のゼルダと共に時代の寵児ともてはやされるが、華やかな社交と奔放な生活の果てにアルコールに溺れ、失意のうちに死去。『グレート・ギャツビー』『夜はやさし』等長篇数作と数多くの短篇を残した。

「2022年 『最後の大君』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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