利己的な遺伝子 40周年記念版

  • 紀伊國屋書店
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本棚登録 : 2514
感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011532

感想・レビュー・書評

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  • 思ったより難しかった。

  • 視点が広がり、ものの見方が変わりました。
    人生でコレ一冊といった本に巡り合えた幸せを感じています。
    ドーキンス博士ありがとう。他の著書も読んで理解を深めたいとおもいました。
    しばらく経ってからまた咀嚼するため読もうと思います。

  • 遺伝子は自己複製子であり、私たちはその生存機械だという彼の主張は、頭の中で理解できても、なかなか腹落ちしない。限りない豊饒な生物多様性をこの理論で説明ができるのかもしれない。だが、人間は・・?私も単なる自己複製子が乗っている生存機械に過ぎないのか・・?遺伝学的にはそうなのかもしれないが、複製することなど二の次三の次で日々の生活に明け暮れている僕はいったい・・。やはり生存機械を中心に思考をめぐらす自分がここにいることに気づく。

  • 2022.02.26
    昨年『自己組織化と進化の理論』を読んで以来、生物学についての興味を一層強くしたので、名著である本書を手に取った。
    正直、読んだ後で世界の見え方が変わる。遺伝子の目線で生物の進化を説明することの明快さ。そして分かりやすさ。

    血縁関係者間の遺伝子共有度の考え方、蟻は受精卵は全てメスになることなど、自然の凄さ、これらがプログラムされているという事実は驚愕だ。

    そして、進化的に安定な戦略(ESS)。生存戦略を単純なパターン化して説明する明快さ。面白い。

    なにより最も勉強になったのは、「囚人のジレンマ」を例にESSを説明する部分。
    ある環境におけるESSは「やられたらやり返す」型である。これは妬みを持ち続けるのではなく、一度やり返したら過去を忘れてあげるのがポイント、という事実がかなり刺さった。人間は妬みを持ち続けてしまいがちで、これが泥沼化する要因である。「やられたらやり返す。でも一度きりだ」というのはこれからの人生で役に立ちそう。
    この「囚人のジレンマ」、私とあなたの間でパイを奪い合うゲームではなく、胴元からいくらポイントを得るかというゲームであるというのが、青天の霹靂というか、これまでの対峙の概念をひっくり返される。離婚の調停が例として語られたように、泥沼化することで利得を得る第三者がいる。目の前の相手に囚われて、相手からいかに奪い取るかに思考を持っていかれがちだが、本当にすべきことは相手と協力して胴元からいかに奪い取れるかということなのだ。

    この本を読み終わる頃にロシアによるウクライナ侵攻が始まってしまった。攻められてしまった時には、ESSではやり返さないといけないということになる。頭で分かっていても悲しい決断になる。
    戦争とは本当に残酷である。
    色々考えさせられる。
    #戦争反対

  • 長い本ですが、ずっと面白く、そこまで時間をかけず読み終わりました。
    印象に残ったのは、生物は皆利己的な遺伝子によって支配されながら生きているが、だからといって我々がそのように生きる「べき」だというのは全くの間違いだということです。むしろだからこそ、我々は利他性を身につけていかなければならないというのは説得力のある言葉でした。そして、利他性を持っているのが結局得になるようですしね。

  • 遺伝子が存続しやすい環境を維持発展するよう生物はプログラミングされており、それこそが生物の究極的な生きる目的

  • なんとなく、タイトルが気になり読んでみた。1回だけだと輪郭もつかめなかった。タイトルに引っ張られて読んだほうがいいのか、どうか。

  • 生き物っていうのは遺伝子を運ぶための乗り物なんだと。そして人が利他的に振る舞うのも、そうした方が自分の遺伝子を残しやすいからなんだと。
    ドーキンスも人が悪いよね。まるで『人間は遺伝子のためだけに生きている』みたいな書き方するんだもん(よく読めば違うことはわかるけど)。

    はじめて読んだときはショックだったけど、示唆を与えてくれた重要な本。

  • このタイトルはおおいに誤解を与えかねない。遺伝子が利己的というのは大前提なのだが、それはあくまで遺伝子にとっての利己性であって、我々の身勝手さを助長するものではないからだ。読んでいて、それほど自分の命に執着する必要もないのかな、個人にとっての人生なんてそんなに重いものでもないのかなと思えてきて少し楽な気分になった。

    遺伝子は生存機械に対して行動を束縛するわけではなく、
    我々が今話題にしているAIのようなものだと思われる。
    ただ、生存機械の各機能を制御する遺伝子は、遺伝子群として連携することで目的を達成する。そのため我々が「~のための遺伝子」というときそれは単一の遺伝子を指すのではなく複数の遺伝子の連携としてあらわされる。ここに遺伝子の生存機械への関与の複雑さがあり、現在のAIはこの複雑さを克服しなければならないのではないかと思われる。

    遺伝子は試行錯誤しながら、みずからのコピーを増やそうとしてきたわけだが、試行錯誤そのものは非効率である。その非効率性を打開するために、我々は意識を得て未来をシミュレートする力を得たのではないかとの説には、はっとさせられるものがあった。

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著者プロフィール

英国の進化生物学者。世界的ベストセラー『利己的な遺伝子』で知られる。ほかの著書に『盲目の時計職人』『神は妄想である』『遺伝子の川』『進化とは何か』など多数。

「2022年 『これが見納め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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