ソフトバンクで占う2025年の世界 全産業に大再編を巻き起こす「孫正義の大戦略」 (PHPビジネス新書)
- PHP研究所 (2019年12月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569843940
感想・レビュー・書評
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2020.3.15
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ソフトバンクグループの概略と最新動向に関する書籍。多少の提灯記事感はありつつも同社の戦略やリスクについて網羅的に分析・解説されており、本書一冊でいまや複雑怪奇だった同社理解の助けになる。
著者が語る「公開情報8割、非公開情報2割」の原則に対して公開情報はやや表層的で、非公開情報はあまりなかったように思う。代わりに著者の専門分野の「金融財務戦略」「産業戦略」の分析は面白い。
少々気になったのは著者の経営分析の手法だ。例えば「ROAマップ」は投資事業での総資産回転率は用を為さないし、著者もそれを理解しているなら記述する必要はなかっただろう。そうした箇所が幾つかある。著作は営業ツールゆえに仕方ないが、無理矢理使ってる感があり、ややマイナス。 -
ソフトバンクのこれまでの歴史から、現在の動向、今後の成長予測について書かれた本。事実に基づくことについては、異様に詳しくとても勉強になるが、今後のことについては憶測に終始してあまり参考にならないと感じた。
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YahooとLINEの経営統合やウィーワーク問題など良くも悪くも日本にビッグニュースをもたらすソフトバンク及び孫正義について詳しく知りたいと思い本書を手に取った。
まず本書を通じて、ソフトバンクグループは通信事業者としてではなく、投資ファンド会社であると自身の認識が改まった。
またこの本はソフトバンクグループを褒めるだけでなく、良くない点についてもしっかりと言及していた。筆者はソフトバンクグループの最大のの強みは金融財務戦略だと述べていたが、会計知識が皆無な私にとっては難解だった。金融財務戦略について述べられている第4章には知識をつけてから再チャレンジしたい。
ソフトバンクグループが描く産業政策のコアとなる3つの産業はモビリティ、通信、エネルギーで、ソフトバンクグループはそれぞれのプラットフォーマーを目指している。特に交通機関プラットフォーマーを目指すにあたり、それぞれの地域のNo. 1ライドシェア企業に投資を行い、そのシェアが世界全体の8割9割にも及ぶ点には非常に驚いた。
ソフトバンクの成長力、競争力の源は逆算の経営にある
AI=推論→収益化
AIが需要を予測して、供給を最適化する。つまりAIは需要と供給をマッチングしてマネタイズふるもの
ソフトバンクのPayPayは顧客を、ありとあらゆるサービスに誘導するための入り口。アリババ型
ラインはテンセントをベンチマークし成長を目指す
ソフトバンクグループが発表している純有利子負債は実態を正確に表しているとは言えない
ソフトバンクは負債がやや過大
CASEは全産業の共通課題 -
印象シーン
・孫の二乗の法則→いろんな場面で使えそう
・7割の勝算で決断、凡人には見極められない天才的な七である→いや、ビジネス書で天才的とかどうなのか、もうちょっといい表現あったのでは。
・デットストーリーとエクイティストーリー→求めている人に合わせたコミュニケーションが必要
・自動運転とは運転が自動になるだけで運転以外のところは乗客や交通事業者に育ててもらわなければならない→自分のことにも少し当てはまる。技術はできたけど運用をどうするかはまた別の問題
途中の金融がらみのところは難しかった。
結局ソフトバンクどうなのみたいなところは曖昧だ。 -
非常に良く解説できていて腹落ちしました。
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①ソフトバンクが描くニューインダストリーはモビリティー×エネルギー×通信。
②ソフトバンクは5G実用化に向けて以下の3つを行なっている。
ロボットアームの遠隔操作、VRコンテンツの同時配信、リアルタイム動線分析。
③ソフトバンクの強みは投資会社×事業会社×テクノロジー会社×ファイナンス会社という4つの性格を有していること。 -
アット言う間に、読んでしまいました。
何故、業績が悪い中、株価が落ちないのか解りました。