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  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791768325

感想・レビュー・書評

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  • 「What is your favorite deep, elegant, or beautiful explanation?」、この問いに対する149名の知の先進者たちの見解が載せられている。論じられる分野は生物学や物理学、化学、宇宙論、心理学、アート、コンピュータ、一般法則と多岐に渡る。ダーウィンの進化論や熱力学の第二法則、相対性理論と同列にムーアの法則があったりと、知のトップランナーたちの多様な視点が面白い。特に興味深かったのは「鳩の巣原理」を挙げてる者が2名居たことである。m(鳩)>n(電線)なら必ずm/nが1超となる原理であるが、こうした至って当たり前の事実が、実は深遠でエレガントに人類の根を支えていることに気付かされる。

    多少(稀に極めて)難解な内容もあるが、概ねひとり4ページ程度で読みやすく、我々一般人が命題→回答→理由と答えがちな質問を、こうもあの手この手で回答するのかという天才・秀才たちの捻くれ具合も味わえて楽しい本であった。

  • 「世界を説明する深く、美しく、エレガントな理論とは?」という問いに149人が答える。
    最も多くの人が、あげているのは、アインシュタインの相対性理論でも、量子力学でもなく、「エレガントな宇宙」を記述する超ひも理論でもない。

    それは、ダーウィンの進化論である!

    生物学者だけでなく、物理系の人や人文系の人まで含めて、多分、その答えが一番多いかな?
    それは、多分、現実を説明する能力が高いだけでなく、一種の思考フレームだからなんだろうな。

    そういう意味では、理論そのものというより、そのパラダイムというか、パラダイムのもう一つ手前の前提みたいな話しが多い。

    たとえば、オッカムの剃刀、つまり同じことを説明するなら、単純な説明のほうが優れている、みたいな。それも、それが素晴らしいということにとどまらず、なぜ私たちはよりシンプルな説明のほうが、正しいとするのか?みたいな投げかけがあったり、そもそも、この世界がなんらかの法則で説明できるとどうして思うのか、みたいな話しですね。

    あと、なぜ私たちは、美しいと思うのか、「美」という概念の進化的な由来とかも、考え始めると不思議ですね。

    本の最後は、人間を作っている物質は、昔、星が爆発してできた物質(水素やヘリウムではなくてもっと複雑な原子)が宇宙をただよって、惑星をつくったものからできている、という説明でおわる。

    「われらは星屑」

    ふーん、これは、多分、ジョニ・ミッチェルの「ウッドストック」の歌詞から来ているね。

  • 手のひらにボールを載せて、水平方向に2回展させることができる!!

著者プロフィール

英国の進化生物学者。世界的ベストセラー『利己的な遺伝子』で知られる。ほかの著書に『盲目の時計職人』『神は妄想である』『遺伝子の川』『進化とは何か』など多数。

「2022年 『これが見納め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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