- Amazon.co.jp ・電子書籍 (288ページ)
感想・レビュー・書評
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想像力をかきたてられる
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役所の職員の1人が、全日本音楽著作権協会のスパイの一員としてチェロの奏者になるために2年ほどレッスンを受けに行くと様々なパーティーに招かれ、友人が出来離れにくく なって来るが、そんな中しっかりとレッスンを受け続けます。 やがて、正体がばれて先生と仲間を傷つけてしまったのが、嫌になりスパイと役所の職員を辞め、他の仕事に就き 暫くしてまたかつてお世話になった先生のもとで習う物語です。 深海性の動物で3年半の妊娠期間がある事からスパイ活動の象徴の魚となった事が書かれていた事に驚きました。
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著作権管理団体に勤める主人公橘は、音楽教室での楽曲使用実態調査のために生徒としてその音楽教室に潜入するいわゆる「スパイ」のミッションを受ける。そのような暗い任務を遂行するには仕事として完全に割り切る必要があり、橘は少年時代以来となるチェロのレッスンにも生徒同士の人間関係にも始めのうちは決して深入りしようとしない。しかしレッスンを続けていくうちにいつの間にかチェロに向き合う情熱が芽生え、仲間との交流にも尊さを感じるようになる。斯様に心が開いていく動きとスパイ任務の後ろ暗さの対比の描写が見事であり、最後まで楽しく読み進めることができた。
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この本、ノーマークでしたが、すごくいいじゃないですか。スパイx音楽ってどんな組み合わせって思い手にした本。「ラブカ」も調べたし、「戦慄きのラブカ」って映画も調べてしまいました(戦慄き(わななき)って読めなかった(笑))。主自公はチェロを弾く。チェロを弾くと言えば「おくりびと」をイメージしちゃって、この主人公も私の中では本木雅弘さんでした(^^;
スパイ、著作権、裏切りなどの要素もあり面白い展開だけど、何よりもバッハの「無伴奏チェロ組曲」を流して読んでみたい1作になっています。 -
どうなるかと思いきや。こうなるとは。予想外。最後は、明るい感じで、終わって良かった。
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4.4