ラブカは静かに弓を持つ (集英社文芸単行本) [Kindle]

著者 :
  • 集英社
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感想・レビュー・書評

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  • とにかく文章が美しい
    スタジオや資料室の匂いさえ感じるような表現力
    文章だけなのに耳元で美しい音楽が流れているような錯覚さえ感じる

  • 最近読んだ本の中で一番!これはもう涙なしでは読めません。主人公の気持ちの変化が痛いほど突き刺さってくる。なんて豊かな表現力でしょう。

  • トラウマ持ちの超絶イケメン隠キャの橘くん(超絶イケメン設定必要あった??いらなくない???)が天性陽キャの浅葉先生の魅力に撃ち抜かれた結果、トラウマ、修羅場、その他諸々を乗り越え、最終的に全てを捨てて先生のところに戻っていて「イケメン強ぇな…」って思った。
    超絶イケメン設定、最後の「次の仕事はもう見つかってます(しれっと)」あたりのために必要だったのかもしれない。やっぱイケメンは強ぇわ。

  • チェロの演奏と主人公の心象風景が重なって表現される。企業の論理と自分の気持ちが対峙、素人スパイの苦しい心情から、やがて深く暗い深海へ。 どう抜け出すか最後まで楽しめました。

  • あらすじ
    メンタルに問題を抱える青年が全著連の指示で音楽教室へスパイに行く。
    不眠症の二十代男性、子供の頃のトラウマで他者やこの世を信用できない。
    チェロを弾くことで少しずつ癒されていく。
    心地よい人間関係を築いていたけど、スパイ活動での嘘によって信用を失うが、自分の行動で修復の兆しで終わる。


    嘘の関係の中にある本当の自分の気持ちや感情が浮き彫りになって、自分自身もごまかせないような素直な、自分が感じている気持ちが現れる所が魅力だと思う。

    嘘をついている、違う自分がいる(スパイな自分)という常に後ろめたさが文章の隅々に描かれていて、先生や他生徒とのほっこりとした関わりの中に後ろ暗さが漂っている所が思慮深い静けさでなんか良い。

    秘密やトラウマがあること、嘘偽りなく100%の自分で他人と接する人の方が珍しいと思うから、少しわかる…と思った。
    本当はこんなこと思ってないけど…と思いながら喋る状況を思い出す。

    嘘から始まった居心地の悪さの中で、構わずに乗り越えて来る善良な人たちがいるから、主人公はトラウマを克服できたのかなと。
    一緒にいて解き放たれる感じがある、そういう善良さがある人が存在する。
    信用が粉々になってもまたやり直したいと思える希望があってよかった。

  • 読みやすくて、ドキドキしたりイライラしたりしながら、読めました。
    どんだけイケメンかがみてみたくて仕方ない。
    コミュ障のようで、全然そうじゃない。

  • オーディオブックで一気に聞き終わりました。
    面白かった!
    音楽が関わる小説は好きです。

  • 音楽と著作権、そして裁判・スパイ。
    この斬新な切り口がとても楽しめた。音楽の素晴らしさを感じながらも、緊迫した一面もある真新しい作品でした。

  • いやこの手のどきどきは苦手

  • スパイ×音楽。


    静かに心に残りそうな話だった。

    スパイでありながらも、スパイとして潜入してるチェロ教室の講師や仲間を裏切りたくない気持ち、感情の揺れ動きや葛藤が読んでいて苦しかった。

    著作権会社の地下の資料室での上司と一対一の緊迫したやりとりだったり、主人公の奥底に眠る心情かだったり、表紙から感じるイメージとぴったり合っていて、展開が大きいわけではないのに心に残る、本屋大賞2位が納得できる小説だった。
    個人的にすごく好きだった。

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