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NHKこころの時代~宗教・人生~ マンダラと生きる (NHKシリーズ)
- 正木 晃
- NHK出版 / 2018年3月26日発売
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番組はあともう一回放送があるのだけど、それよりはやく読み終えての感想。
マンダラの解説を通じて、密教と言うもの、空海の思想についてはスッキリ整理できたように思う。
で・・・。マンダラを現代に生かすと言うこと。生活の中のマンダラと言うこと。これの点が著者の力の入ったところなのだが・・・。
マンダラを用いた瞑想、と言うのは素人(在家仏教者とか人の心そのものに関心を持つ一般人)にとってムツカシ過ぎないだろうか。というか、これはやはり専門の訓練を受けた僧侶でないと出来ないのではないかと、思った。坐禅やテーラワーダの瞑想はもっと簡単にはじめることができる。そのように簡単な瞑想法は密教には無いのだろうか。むしろ、マンダラ塗り絵には期待大で私もやってみるつもりだ。しかし、このマンダラ塗り絵をはじめたのが、密教教団外部からだというのはなにか残念な思いがする。
2018年9月1日
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緊急出版! 枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」
- 解説上西充子
- 扶桑社 / 2018年8月9日発売
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単なる演説にとどまらず、議会制民主主義の基本を学ぶ、副読本として末永く読まれるべし。
2018年8月26日
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戦国河内キリシタンの世界
- 神田宏大・大石一久・小林義孝・摂河泉地域文化研究所
- 批評社 / 2016年8月10日発売
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労作ですが・・・
前半のカトリック視点からの記述が気になりました。
カトリック信仰賛美、殉教者賛美が甚だしく、もっと客観的な視点が必要ではないかと思いました。
2018年7月29日
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禅に学ぶ人生の知恵 澤木興道名言集
- 澤木興道
- ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2018年7月12日発売
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澤木師の言葉を1頁にひとつ並べた、謂わば禅語集なのですが、
やはり、師の言葉だけ並べるだけでは、と思ってしまう。
いやいや。それだけでもじゅうぶん価値あるものなのですよ。
でも、師の人生を知って、何よりも坐禅もあっての言葉だと、思いました。
2018年7月31日
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砕かれたハリルホジッチ・プラン 日本サッカーにビジョンはあるか? (星海社新書)
- 五百蔵容
- 星海社 / 2018年5月27日発売
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私に取ってこれは良質のサッカー入門書でした。
ハリルさんへの評価は人それぞれでしょうが、サッカーというものが、刻々と変化(進化?)して行っており、それにしっかり対応できる指導者が絶対的に必要だと言うことも解りました。
入手したのがロシアW杯の3位決定戦の前日でした。
お陰で3位決定戦と決勝戦は新しい視点で楽しく観戦できました。
2018年7月18日
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権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場
- 朝日新聞取材班
- 朝日新聞出版 / 2018年6月12日発売
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あ。
これは読んでおかないといけない本ですね。
もう少ししたら、焚書の対象になるのではないでしょうか?
その時はどこかに隠しましょう。
2018年7月18日
短歌とは・・・
ということを考えさせられるなあ。
正直、表現はとっても稚拙で、文法とかも危なっかしい。
でも、これは紛れもなくこの人でなければ詠めなかった『歌』だ。
表現の目新しさばかりを狙った。小手先の短歌が多くて、作り手もそんなことばっかりに夢中になり、選者や評者などから高い評価を貰うことに夢中になってる短歌の世界では異端であり、文学的には正統なのではないかなあ。
2018年7月18日
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親鸞をよむ (岩波新書)
- 山折哲雄
- 岩波書店 / 2007年10月19日発売
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著者の考え思い込みがあらかじめあって書かれている。
親鸞の著作以外の資料などを探ることなく、断定を続けてる。
道元と親鸞の肖像画をそっくりと断じ、親鸞の署名が30年たっても全く変わらないと断じる。
私にはどちらも全く違うものとしか見えない。
岩波新書としたことがなんだ?
という感想。
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紺地金泥般若心経(小学館文庫) (小学館文庫 Y た- 9-1)
- 立松和平
- 小学館 / 2001年12月6日発売
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隅寺心経は素晴らしいが、
立松和平の心経理解は通俗的、処世的。
2016年12月30日
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自分の「ものさし」で生きなさい
- 酒井雄哉
- 日経BP / 2014年9月17日発売
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しみじみ思う。村木さんも「菩薩だなあ」と。
自分の中に仏様はいる
と、酒井師は言う。その通りだと思う。
2016年9月17日
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一日一生 (朝日新書)
- 酒井雄哉
- 朝日新聞出版 / 2008年10月10日発売
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まさか、こんなに平易な内容とは思わなかった。
あっという間に読んでしまった。
それだけ、修行とか道とかの果てはシンプルということかなあ。
よく簡単に
「今日のこの日を精一杯に生きよう。悔いなく生きよう」
なんて口にするし、今日も何処かで聞きそうだ。
酒井雄哉師も同じ様に言ってるに聞こえて全く違う。
本当に一日の終わりに、あるいは途中に「死」がある。生きている中に「死」が内在していて、生死はその境を失っている。
そのすごさが処世訓とは全く違っているのだ。
2016年9月13日
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京都ぎらい (朝日新書)
- 井上章一
- 朝日新聞出版 / 2015年9月11日発売
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京都人ぎらいでは人後に落ちぬ私ですが、この本は全面白くない。
買って損した。
2016年8月24日
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ブッダのことば: スッタニパータ (ワイド版岩波文庫 7)
- 中村元
- 岩波書店 / 1991年1月24日発売
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すべての人が一度は手に取るべき書だと思う。
2016年8月24日
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虚空の橋: 歌集 (音叢書)
- 内藤明
- 短歌研究社 / 2015年7月1日発売
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全くの偶然だけれど、内藤明の歌集は2冊書写した。
文語体で文語仮名遣いがうれしい。
2016年2月18日
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てんとろり 笹井宏之第二歌集
- 笹井宏之
- 書肆侃侃房 / 2011年1月24日発売
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何故かとても気になって、他にも読まねばならない本も多いのに、割り込ませてしまった。
何故気になってたのか、数首を読んですぐ解った。
私の大好きな詩人、八木重吉に似ている。
心のどこかが共鳴していたのだろう。
清らかで澄み切った詩情がどちらにもある。
そして、詩人と歌人の短い生涯も・・・
素朴な琴
八木重吉
このあかるさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしづかに鳴りいだすだらう
笹井宏之
虹がないことに気づいた空がまたいちからやりなおすとのことです
編者の自己顕示でいやになる。
アンソロジーを編む資格があるとも思え無い。
選ばれている歌人はちゃんとしている。
2016年2月7日
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生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
- 福岡伸一
- 講談社 / 2007年5月18日発売
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私には難解な内容だったが、著者の美文に引き込まれて、あっと言うまに読み青えたという感じ。
『生命とは動的平衡』という考えが良く理解出来た。
率直に「生命を機械的に、操作的に扱うことの不可能性」と結論してしまう科学者の精神の強靱さには感嘆してしまう。
些か的外れかも知れないが『生命の動的平衡』ということから、「いのちは個々に所有するものではなくて、大きなひとつで生物はそれを一定期間分け合っている」という仏教的な思想を思い出してしまった。
2015年12月21日
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誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走
- 松本創
- 140B / 2015年11月13日発売
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一気に読んだが、題材が橋下というだけで、本当は気分が悪い。しかし、きちんと研究して総括しなければ、いけないモノであることも確か。
著者は橋下本人とともに関西の報道機関(主にテレビ)が橋下と如何に関わったかを描く。むしろ、報道機関の方に重心を置いている。
結局「橋下徹」を作り上げたのは報道機関(主にテレビ)であり、そして、報道は橋下にコントロールされ「支配」されてしまう。
以前から報道は病んでいて、テレビの寵児橋下がそれをかぎ取って病につけ込んで意のままに振る舞っている、ということだ。
さて、例え橋下が去ったとして、報道に自浄はは可能か。
著者は難しいだろうと推測する。
私はそれに同意する。あらたな「情報の伝え方・受け取り方」が必要な時代になったのではなかろうか。
2015年11月14日
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空海「般若心経秘鍵」 ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫 G 1-10 ビギナーズ日本の思想)
- 空海
- 角川学芸出版 / 2011年5月25日発売
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般若心経を忠実に読み解くというよりも、
空海が密教の教えから般若心経を大胆に解釈したというのが『般若心経秘鍵』
すこしぶっとんだ内容のように思ったが、宗教書であるならこれくらいの大胆さがあるべきだろうと納得した。
空海の壮大な精神には感服するほかないし、
それをなさせた般若心経とはやはりものすごい哲学だ。
2015年10月26日
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空海の思想について (講談社学術文庫)
- 梅原猛
- 講談社 / 1980年1月8日発売
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空海って大きすぎるし、難解に過ぎる。
「群盲象をなでる」と云うが、空海は巨大な像だ。
この本で私も群盲のひとりになれただろうか?
また、読書だけで空海(と、その説く密教世界)に近付くことは不可能だと知らされたように思う。
2015年10月23日
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中国法書ガイド (40)
- 角井博
- 二玄社 / 1988年4月11日発売
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必要最低限のものは載っているけれど・・・
当方、独学独習なので、もう少し詳しい本が欲しい!
2015年9月21日
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仏像の顔――形と表情をよむ (岩波新書)
- 清水眞澄
- 岩波書店 / 2013年9月21日発売
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お顔から仏像を考える。
お顔を超えて仏像は単に彫刻ではなくて、仏様だと気付かされる。
しかし、さすがに仏像の長い歴史を一冊の新書で語り尽くすことは出来ないわけで、続編があればなあ、と思っている。
2015年9月18日
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なぜ書には、人の内面が表われるのか(祥伝社新書285)
- 松宮貴之
- 祥伝社 / 2012年8月1日発売
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「それはそうでしょう」
という内容以上のものがなかった。
書の歴史、名筆の背景など、承知の読者であれば、全て周知のことしか書かれていないと、言い切ってしまいたい。
書家個人個人への切り込みも不足している様に感じる。
書と人の内面、これを語ろうとするなら、書くという行為、書の出来映えだけでなく、もっと違った角度からの取り組みも必要だと私は思った。
2015年8月7日