どんどん突っ込んでいく本棚

読んでいて愉快なお話ではない。
各話の主人公の身勝手さに苛立つ。どれほどのものでもないくせに、プライドだけは高い主人公たち。
ああ、私も周囲からこういうふうに見られてるんだろうな、と、気づいた。

最近何かといえば「二度読みたくなる」という煽りが人気だけど、これこそ二度三度読みたくなる。

もっと「なぜ」にフォーカスしているかと思ったけど、記録から読み取れる事実の羅列のみで、なかなか「なぜ」にたどりつかず、消化不良。

大筋は面白かった。
細かいところで
・伏線が回収しきれてない(それ伏線じゃなかったんかーい！っていう回収のしかたかな？)
・色彩が多用されてるのに色味が感じられない
・読点が多すぎる
辺りが気になった。
なんかいまいち情景を思い描けなかった。

タナカさんカッコ良すぎ。だがしかし…フラグが…。

あーすごいわかる。

あの煽り文句を確かめるのが唯一の原動力となって読み進めた。
あの煽り文句がなければ途中で止めてただろうし、煽り文句を念頭に置いて読むと随所に違和感だらけで、たぶん作者の意図通りには騙されない。

分かってるけどできてない、身についていないことばかりですな。さらっと流せば「そんなこと知ってるよ」で終わる内容だからこそ、かみしめたい。

思春期の子供は、本当に大人から見たら些細なことで傷つき、疎外感を覚え、一歩間違うとあっという間に今いるコミュニティからドロップアウトしてしまう。だから、この本の内容は他人事ではなく、自分の子供、自分の孫の話だと思ったほうがいい。
自分の子供、自分の孫がそうなったときに、だれが手を差し伸べるか。裏社会の人間が手ぐすね引いて待っているのに負けないだけの、表社会の人間の手ぐすねが必要だ。

愛の物語に集中させてくれればいいものを、ちょいちょい挟まれる周囲の人間へのdisとエピローグで白ける。

さすがの最終巻。一気に読み終えた。登場人物多すぎて混乱するけど。歌舞伎町界隈の地理分からなかったら魅力半減かもだけど、個人的に懐かしい地名がたくさん出てきたので、楽しく読めた。

1よりはすいすい読めた。現実離れしてきたからかな。

あかん、今の私、子供が被害者になる話つらい。

1日ですらすら読めた。
いろいろな人のいろいろな事情が、私と周囲の問題に重なって、痛い。