- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062565585
感想・レビュー・書評
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読み終えるまでに途中で読むのがんどくなる程の内容だけど、時間をかけて読むことで新たな発見があった。
そして、自分の心が苦しいのは当然だ!と納得出来ました。
そこから、どれだけ心が自立出来るのか?それが幸せの鍵になると感じた。
人生が嫌になる原因を探り、認める事で次のステップへ進み、自分の人生を歩む事を大切にする!その大切さつ痛感させられました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「同じことを繰り返して違う結果が得られると期待するのは正気と言えない」
とかつてアインシュタインは言ったそうですが。
この本のような「毒になる親」に育てられた子供達は「いつかはあの親もまともになってくれるんじゃないか、自分を愛してくれるんじゃないか」という望みが捨てられないそうで。でも根本的な解決なんて出来ないのでいつも同じようなことしか出来ません。だって子供なんだし。それで「正気といえない」のは本当は親の方なんだけれど。
でもその「正気といえない」状況に短くても十数年、長くて本当に親か自分が死ぬまで置かれて何にも影響ないはずないよね、ってことかもなぁと思った。
そんな子供達にはとても良い本だと思うんだけれど、同時に今って皆トラウマが欲しくてたまらない時代だそうなんで。この本のどれにも全く当てはまらない親なんていないだろうし、これ読めば誰でもとってもインスタントにトラウマ製造出来ちゃうんじゃ?と思わなくもない。自覚的加害者不在で被害者ばかり増えるのもそれはそれで。 -
ぶっちゃけ、世代連鎖の話で、誰にも罪はないというマジックの種明かしのようなお話。
いま、何かの事件が起きたとして、三世代くらいさかのぼらねば動機が解明されない時代らしい。
しかし、無意識に操られ、というのが事件における動機として認められるなら、誰にも罪などないわけで、しかしだからといって免罪にしていると法治国家が成り立たない。
罪は罪、どうあっても。 -
お客様の相談を受けていて、本をお勧めすることが良くあります。
みなさまとても素直で、お勧めすると大抵その後買っていただけます。
読後、必ず「読んで良かったです!」と言っていただける本が3冊ほどあり、そのご紹介第一弾です。
『毒になる親』、なかなか強烈なタイトルです。原題もそのまま、“Toxic Parents”。
この本は、全ての子を持つ人、そして親を持つ人にお勧めです。
↑全員ですやん。
ハイ、その通り。
大好きな伊坂幸太郎さんの『チルドレン』の一説にもある通り、
「世の中にいい親なんていないよ。でも親に影響を受けない子供もいないんじゃないかな」
中でも、親子だけじゃなく、夫婦間や友人間やお仕事でお付き合いのある人や、ありとあらゆる人間関係に悩む人と、自分の感情のコントロールが苦手な人、そして第三者から支配されているように感じている人には特にお勧めです。
この本のテーマはたった二つ。
・ 子どものときに起こった不幸は子どものせいではない
・ 大人になってからの不幸は、自分の責任
当たり前じゃないかと思われるかもしれません。
でも、人間関係が不得意な方は、ここがネックになっていることが非常に多いのです。
親からはっきりした身体的或いは性的虐待を受けていた子どもでさえ、無意識下の「親を恨んではいけない」「自分を生んでくれたことに感謝するべきだ」という声に、大人になってからもとらわれ、子どものときに起こった不幸を、親の責任と認識できずにいます。
客観的に見て「虐待」と呼ぶべき扱いを受けていた人でさえそうですから、親から心無い言葉をかけられたり、無言の圧力を受けたり、親が病気で必要なケアを与えてもらえなかったりした人が、無意識下の苦しみを認識できないのも無理はありません。
子どものときに親から受けるべき愛情を受けていないため、自己評価が低く、それが元で人間関係のトラブルを繰り返しますが、問題を認識できないために対策ができないのです。
そして。
大人になってからの不幸は、自分の責任。
そうです。
子どものときに、親からどれだけ苦しめられていても、大人になってからの不幸は自分の責任なのです。
これは、子どものときに親から受けた苦しみを忘れたり、許したりしようという意味ではありません。
親からコントロールされるのをやめることができるのは、自分だけだということです。
親からのコントロールを脱するにはどうしたら良いか、という具体的方法が、後半の内容になります。
感情のコントロールが苦手な人、第三者から支配されているように感じている人は、後半必読です。
前半でピンとこなくても、後半は読む価値があります。
ある特定の言葉や状況に、反射的に動揺してしまったり、腹が立ったりすることがあるのであれば、それは特定の言葉を発した人、状況を作った人に問題があるのではなく、自分に問題があるはずです。
反射をするのではなく、考えて対応する方法。
そして、他人から支配を受けそうになったときに、それを避ける方法について詳述されています。
最後に。
最終章「毒になる親」にならないために、から一部引用して、レビューを終わります。
↓↓ここから↓↓
「毒になる親」の輪廻を断ち切るためにもっとも効果のある方法のひとつは、自分の子供に対して常に心を開いて相手になってあげることだ。たとえあなたがそのようなことを親からしてもらったことがなくても、自分の子供にしてあげられないということではない。 -
今日、多くの人々が心の病から癒されないまま、疲弊した状態で生きておられる。病と診断されていなくても、その予備軍と、病の種を植え続ける不健康な家庭や人間関係は、この社会に蔓延している。「閉塞感」と表現されるのはそのことだろう。そして殆どの原因が家庭にあることは既に立証されている。本書はもっと踏み込んで「原因は親だ」と暴露している。
他の方のレビューに書かれている通り、本書を読みながら、古傷のカサブタを剥がす様に感じられるかもしれない。しかし「自分が感じていることをなぜ感じているのか?」「自分がやっている行為をなぜやっているのか?」を知る助けになるだろう。根本原因の所在地をはっきり悟るだけでも、心の病の多くは癒しに近づくという。自分探しのナビゲーターとして本書をお勧めします。またこれから人の親になる方々には、「必読書」として強くお勧めしたい。
一つだけ気になったこと。その「毒になる親」を赦すことについて、言葉不足を正直感じた。傷のマネジメントは重要だが、傷のソリューションはもっと大切。だがここからは心理学の上をゆく世界の話になるのだろう。 -
親の愛情が、子どものパーソナリティの形成にどういう影響を与えるのか、
そんなことに興味があるから、読んでみた。
で、読み終わった感想。
この本は、これから子どもを育てる人に絶対に読んでもらいたい。
産婦人科で必読にしても良いぐらいだと思う。特に、これからの時代においては。
授業の一コマでも割いてこの本についての解説とかをやってみたらいいと思う。
そのときは理解できなくてもいい。ただ、頭の片隅に置かれているだけでも違う。
気になった事柄について。
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近年の研究によれば、体罰によって実際に子どもが特に強くたくましく育つということはなく、
好ましくない行為をしたときの罰としては役に立たないことが示されている
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そうなのか。でも、感覚的に体罰は時に仕方がないと思っている人は多そう。
そのように思うのは、こういう事実を知らないからだと思う。
もしかしたら事実を知ったとしても黙認するのかもしれない。
そんな感覚と事実的根拠をごちゃ混ぜにする人間は救いようがないけど。
フロイトのエディプスコンプレックスについても言及してる。
かなり眉唾ものの理論だと思ってたけど、まあそうだろうなあ。
頭痛が、そういったトラウマから発する可能性があるのか。
それが事実だとしたら、やっぱりアドラーの神経症は思い込みナンダヨ!ってのは違うってことか。
だって、本人も頭痛がどういう原因からきているのかわからないし、
そもそも、思い込みだったら、頭痛という自分自身で操作不可能な症状が出てくるとは考えにくい。
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「本当の自分でいる」ということは、人の気持ちを踏みにじったり、
自分の行動が人に及ぼす影響を無視することではない。
だが、それは同時に、他人が自分の気持ちを踏みにじって勝手なことをするのを許すことでもない。
つまり、他人の気持ちを思いやることと、自分を大切にすることは常にバランスが取れていなくてはならないのである。
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最近、素直って言葉を勘違いしている人がいるからなあ。
相手の気持ちを考えずに自分の気持ちを言うことを素直だと勘違いしてる。
それは素直じゃなくて、ワガママっていうの。
マイペースっていう言い方でポジティブ的にしてもワガママはワガママです。 -
ちょっと危険な本。全ての親が毒ではないことに注意せよ。
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わりと面白かったんだけど、「この態度には、この対応」の例文は、人の怒りを誘うと思う。