○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990257

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに「これぞメフィスト賞!」と思える作品が来ました。いや〜、良くも悪くも「メフィスト」らしさ満点(笑)。

    壮大な叙述トリックとその伏線の描写、容疑者リストから除外する為の探偵のアクション、謎を構成するあらゆる要素が、徹頭徹尾、「下ネタ」です(爆笑)。

    針と糸によって作り出された密室が示唆する(下品な)トリック。
    意外すぎる凶器の(下品な)隠し場所となりうる場所。容疑者達が隠し持ち得たかどうかを確認する(下品な)方法と、確認する為に探偵が仕込んだ(下ネタな)罠。

    こうまでやられると、「おいおい下品だな〜!」を超越して、「ここまでやるか…すげーな…(ゴクリ…」となってしまう不思議(笑)。
    「タイトル当て」がメインテーマのはずが、途中からすっかり忘れて謎解きに没頭していました。破天荒なんだけど、ミステリとして成立してるのがすごい(麻痺)。このタイトル当ての部分も下ネタだったのもすごい。

    個人的には、「お色気シーンといえば朝チュン程度」というミステリの定型をガッツリ壊してきた点が一番衝撃だったかな〜(笑)。

    メフィストスキーの方は読んで絶対に(?)損はありませんし、ミステリスキーならネタとして情報持ってても良いんじゃないでしょうか。…今後、こういうの増えそうだなあ…それはそれで不安だぞ…。

    く、くだんね〜〜〜!となりつつ、何故か追わずにはいられない、メフィスト賞がメフィスト賞たる所以の本作、オススメはしにくいですが、18歳以上の方に読んで欲しい作品です( ^ω^ )

    メフィストって、本当、チャレンジャーだなあ(笑)。
    このチャレンジ精神に敬意を評して、星4つ付けちゃいます\(^o^)/

  • 期待度が高かったせいか、読了後の残念感が酷い。
    中途半端に正統派ミステリの王道を取り入れている分、この
    徒労感は罪深いかも。
    バカミスというかバカにしてるミステリって感じ。

    メフィスト・・・だからって・・・まぁこんなもんか。

  • 第50回メフィスト賞受賞作。この小説においてはタイトル当てなんぞ些事にすぎません。孤島が舞台に仮面の主、針と糸による密室――王道のガジェットと伏線、ミステリにおけるテクニカルな部分が尽く下ネタに奉仕し、すべてのエロが謎解きのために機能する。ネタだけ見れば殆ど出オチも同然なのに、ムダに高い本格としての技量がそのくだらなさに拍車を駆けてより一層に馬鹿馬鹿しい笑いを誘います。これぞメフィスト賞の面目躍如! 久々にやばいやつきたこれ。

  • く、くくく、くだらねー!!!

    確かにこの作品、何を書いてもネタバレになってしまいそうなのでレビューが非常に難しいんですが、いやあ、自分は好きですよこういうのね!
    ミステリ読みなら必ず痺れるだろう快感もありますよ。
    ただアレなのはアレなので非常に人には勧めにくいんですが、久方ぶりのザ・メフィスト賞って感じですかね。

  • 笑っていいのか、怒っていいのか、驚くべきなのか、読み終わってどういう顔をすればいいのか分からない小説だった。

    私は叙述トリックが「嫌い」だ。1度読んだら最後、ミステリを読む度に同型の叙述トリックを疑い続けてなくてはいけなくなるからだ。しかし本作のトリックとはなんと気楽なものだろう。この小説を読んだが最後、ミステリを読む度にヌーディストの可能性を疑わなくてはいけなくなる、といった事態は決して起こりえない。非常にミステリ読者に優しい小説だと言える。

    1ページ目から繰り出される読者への挑戦状は、真相のところまで読めば誰でも分かるものになっている。で、その瞬間に「なに上手いこと言ったふうな顔してんだよ!」と怒りと呆れが込み上げてくるという仕組みだ。
    はっきり言って、馬鹿!

    ミステリとしてみたときは、変わった出題で、ゆえにあまりフェアネスはない。このミステリはフーダニットでもハウダニットでもなく、「どのような条件があれば犯人が特定されうるか?」といった部分に謎がある。しかし、そこが問われていることは、「謎解き」が始まるまで読者は決して知りえない。そのようなアンフェアから目をそらすためのミスディレクション兼そこは謎解きポイントではないですよというエクスキューズとして冒頭の読者への挑戦状は置かれている。

    この小説の真相に先に至ることができた唯一のルートがある。まず、8文字のことわざをリストアップする。
    猿も木から落ちる
    猫の手も借りたい
    頭隠して尻隠さず
    等々。
    そこからそれぞれのタイトルが冠された場合、どのような小説が展開されるか、逆算していくのだ。
    私も、嗚呼、惜しいところまで近づいてはいたのだ!
    しかし、ことわざとしての意味ではなく、ことわざの字義通りの方の意味が事件を象徴するとは……してやられた、と思うわけがない、馬鹿!

    「さあ、見せなさい、あなたのペニスを!」こんな名探偵の決め台詞は、断言してもいい、今後未来永劫再び現れないだろう……

  • 孤島で起きる殺人事件、犯人も理由も手段も気になるけど、1番気になるのはタイトルの8文字は何が入るか。章が変わる度にあれかな、これかな、と考えてたけど、まさかの展開と答えが!これは分からんわー!これが噂のバカミスというやつなのか!

  • 迷作中の迷作というか名迷作というか。
    楽しく(ある意味驚きつつ)読めたのは間違いないですが、感想書きづらこと&誰かに進めづらいことこの上ない(褒めてます)。メフィスト賞スゲーな(褒めてます)。

    タイトルは分かったけど、曲の方は未確認。

  • これは異色の作品だった。
    このノリと下品さはミステリの好みには合わないが、叙述トリックの衝撃度は久々にガツンときた(ちなみにミステリに持ち込むのに抵抗はあるだけで、こういう雰囲気自体は結構好き)。

  • 語り部の沖さんが若干キモいですね。
    早坂さんらしい展開とオチでしたね。
    さっくり読める。


  • 軽い感じの新しい◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件

    これはライトノベルなのですか?

    ギリギリ違うはず。

    文章力を上げたら、面白くなくなるのかも。

    終わり良ければ全て良し

    これでは11文字

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著者プロフィール

早坂 吝(はやさか・やぶさか)
1988年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業。京都大学推理小説研究会出身。
2014年に『○○○○○○○○殺人事件』で第50回メフィスト賞を受賞し、デビュー。
同作で「ミステリが読みたい! 2015年版」(早川書房)新人賞を受賞。
他の著書に『虹の歯ブラシ 上木(かみき)らいち発散』『RPGスクール』『誰も僕を裁けない』
『探偵AI(アイ)のリアル・ディープラーニング』『メーラーデーモンの戦慄』などがある。




「2019年 『双蛇密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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