クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (562ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062754309

感想・レビュー・書評

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  • とてつもなく面白かった‼️西尾さんの推理小説って珍しい気がします。なんで戯言遣いの名前を書かないんだろー

  • なんとなく避けていた西尾維新。
    最近ハマった森博嗣氏が辻村さんと同じメフィスト賞出身だと知り、もしや私のストライクゾーンはメフィスト賞か?と過去の受賞作リストを見ていてこちらを見つけたので購入。
    実は、掟上今日子さんシリーズが気になっていて、一度読んでみたい作家さんだなーとも思っていたので。

    結果、ストライクゾーンだったかというと、少しズレてました(笑)
    うーん。話はおもしろい。ミステリー的にも、玖渚のパソコン破壊あたりからぐぐっと盛り上がり、ラストの大どんでん返しにはがっつりやられたので、すごく楽しめました。
    ただ、そこまでがとにかく長い。この作家さんの特徴らしい言葉遊びがイマイチハマらない。
    天才だらけの設定も、なぁ。
    森さんの「F」と似てるから比べちゃうけど、森さんの描く天才はすごくリアルにいそうなんだけど、この作家さんの描く天才はリアリティがない。ラノベ感が満載すぎて嘘くさい。
    ご本人はかなり頭がいいと思うんですけど(作中の情報量から)なんかこう、キャラのビジュアルに頼ってる感が……。
    って、当時二十歳なんですよね。人生経験の差かな。
    最新作を読むとまた感じが違うんだろうなー。

    ただ、語り部と玖渚の過去とかはわからないままなんで、もしかしたらまた続きは読むかも……?
    機会があれば、かな。

  • 戯言シリーズ第一弾。
    語り部に親近感。

  • 戯言シリーズの第1巻。初めてのライトノベルでした。ページの殆どを戯言で占める内容でした。でも、イライラする事のない戯言でした。最後、話についていけなかったが、読み終わったあとに整理して考えると「な〜んだ〜」という感じの余韻でした。

  • 私の中でも西尾維新氏といえば、物語シリーズなんですが、文庫化してる戯言シリーズを読んでみました。
    言葉遊びが得意なイメージがありますが、この作品もそんな感じですね。

  • 西尾維新の戯言シリーズ第一弾。物語シリーズは目を通していたが本シリーズは他の人からも「良い」との噂を聞いていたので読んでみた。結果は「とても良い」だ。まさかのミステリー形式、殺人ものとは思わなかったが事件と主人公による謎解き、さらにはどんでん返しの展開。読んでいて何度も裏切られて読んでいて楽しかった。

  • 戯言:たわけた言葉。ばかばかしい話。また、ふざけた話。

    絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする。工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友とその冴えない友人、「戯言遣い」いーちゃんは、「天才」の凶行を“証明終了”できるのか?

    プチメフィスト賞ブーム到来につき読了。語り手はいーちゃん。久しぶりだと読みやすいな、ラノベ。でも中身は軽くない。面白かった。

    二転三転、解けた謎がもう一回解き直される。シナプスぷすぷす、気持ちいい。登場人物の哲学、気になる過去、思想、気持ちいい。
    第一密室がすぐに解けて、なんだ緩いじゃんって油断しまくってたから、後半からビックリの連続。
    気持ちいいね。

  • 指示語がやたら多くて読みにくいしヒロインの性格がアレなので過去数回挫折したがこのたび読了した。
     弥生さんは可愛い。
    推理物は何も考えず驚きながら楽しんでいるけど、なかなかよかった。とくに三日目から四日目の落差。綿流しのお祭りの夜のような。
     わかりやすく快楽殺人犯モノのほうが好みだったかなあ。しかしそれだと「禁断のパンダ」とかぶってしまうか。アレもふつうに気持ち悪かった。
     読み終えてみると面白かったのかなんだったのかよくわからない。読みやすいことは確かだ。読むのが遅い目な私が三時間ぐらいで読めたんだから。
     主人公はなんか嫌な奴だけど、ヒロインとお似合いだと思います。でもこいつの語りのせいで話しが3割増わからんことになってる気がする。

    この作品を呼んだのは舞城王太郎「煙か土か食い物」が面白いと思ったからだけど、同じメフィスト賞だからか、ちょっと似ているな。勢いで読めちゃう感じが。

  • 大金持ちのイリア嬢が隠れ住む鴉の濡れ羽島に招待された科学・絵画・料理・占術・工学の《天才》、五人の女性たち。
    その工学の天才、僕様ちゃんな「青色サヴァン」玖渚友、の付添人「戯言遣い」のいーちゃんこと『ぼく』は、ここでも流される人生を流されるままに生きていた。

    招く側も招かれる側もどうしようもなく異端。
    そんな人々が集う絶海の孤島にて四日目、首切り殺人事件が起こったが、イリア嬢は警察には通報しないと言うので『ぼく』は玖渚とふたりで事件の調査をはじめた。

    孤島×密室×首なし死体×2。

    この状況を完膚なきまでに解決してくれるすばらしい才能の持ち主が島を訪れるまで六日間。
    さて、ぼくたちは《天才》の凶行を証明終了できるだろうか──?

  • (*01)
    漫画的であり喜劇的でもある点でコミカルであり、衒学的な響きも求めた点でミステリー(*02)やコミックこそが照らす世界もあることを感じさせる。
    漫画的なものは、イラストよりもイラスト的なセリフ(*03)に現われており、文字でない記号や愛称や一語のセリフがそれであり、そのセリフによるかけ合いはミニマルかつシンフォニックな域に達している場面もある。
    一方、漫画で言うとキャラクター造形や背景の画の部分が、小説という文字テキストでは地の文になるが、ここに現代における個を示すような主体観/世界観を織り交ぜている。地の文には、主人公の心理を示す文も挿入されているが、やや興味深いのは、登場する天才的予言者のセリフと主人公の心理的な地の文が交錯する場面がところどころに現われ、吹き出しと背景の越境という問題系を批評的に表現していることだろう。

    (*02)
    ミステリーの常套である密室性、怪奇性や、登場人物の珍奇性、問題解決における転回性は備えており、これらにより進行されるストーリー自体は、いくぶん普通な感がある。しかしこの普通の事を遊ぶ姿に文学性をみる。

    (*03)
    セリフがあっけらかんとしており、軽くて、明快で、そこそこの正しさを有している点で、lightでありrightでもある。これがライトノベルを基礎づけているように思う。言葉遊びは現代文学に欠かせない要素であり、本書にもその影響は随所に見られるが、文字を絵に意識的に近づけている点が本書の卓越ではないだろうか。字は読みにくいが、絵はみやすいのである。

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著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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