お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344032156

感想・レビュー・書評

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  • ▪️読むきっかけ
    お勧めされた。

    ▪️筆者「佐藤航陽」とは?
    福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年に
    株式会社メタップスを設立し代表取締役に就任。
    2011年にアプリ収益化支援事業を開始。
    世界8拠点に事業を拡大。
    2013年より決済サービスを立ち上げる。
    2015年に東証マザーズに上場。
    累計100億円以上の資金調達を実施し、
    年商100億円以上のグローバル企業に成長させる。
    フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、
    AERA「日本を突破する100人」、
    30歳未満のアジアを代表する30人
    「30 Under 30 Asia」などに選出。
    2017年には時間を売買する「タイムバンク」の
    サービスの立ち上げに従事。宇宙産業への投資を
    目的とした株式会社スペースデータの代表も兼務。

    ▪️この本について
    「資本主義」を革命的に書き換える「お金2.0」とは 何か。2.0のサービスは、概念そのものを作り出そうとするものが多いので、既存の金融知識が豊富な人ほど理解に苦しみます。その典型がビットコインです。あまりにも既存社会の常識とは違うの で「今の経済」のメインストリームにいる人たちにとっては懐疑や不安の対象になりやすいといった 特徴もあります。そして、それこそが全く新しいパラダイムであることの証でもあります。本書ではまずお金や経済の仕組みから、テクノロジーの進化によって生まれた「新しい経済」のカタチ、最後に私たちの生活がいかに変わるか、の順番に解体していきます。

    テクノロジーによって変わる
    これからの経済をつかむ必読書。

    ▪️要約(印象に残った部分)
    P.220
    ▪️今の日本の現状
    ・少子高齢化と人口減少で経済縮小
    ・ものやサービスは飽和状態
    ・古くからある企業が強いまま
    →20.30代が競争していくのは相当「分が悪い」

    しかし!
    人間の内面的な価値に関しては、現在の
    資本主義の枠組みでは上の世代が認識しにくく、
    このには大きなチャンスが存在している。

    P.229
    ▪️この先高める必要のある個人の価値
    ①スキル・経験のような実用性としての価値
    ②共感や好意のような内面的な価値
    ③信頼・人脈のような繋がりとしての社会的な価値

    ▪️感想
    これからは個人の価値の有無によって、
    お金無しに生きる事ができないこの経済社会では
    生き方がかなり左右される時代なので、
    日々自分の生き方について長い目で見つめるよう
    意識し、その生き方をする為の戦略を立てる事
    (上記のような①②③)が大切な事だと学べた。

    ▪️聞いてみたい事
    身の回りに個人の価値をしっかり見出して
    生きている人はいるか?
    その場合、その人の特徴について知りたい。

  • 劇的に変化する社会の中で、お金や経済の在り方も変わってくる。今まで自分に無かった視点をもたらしてくれた1冊。

    キーワードは「価値主義」

    以下からは、自分のリマインド用メモ

    ①「自然の構造に近いルールほど社会に普及しやすく、かけ離れた仕組みほど悲劇をうみやすい」
    ex,マルクスの社会主義

    ②「分散化による経済システムそのものを作る存在の力(価値)の拡大」

    ◾︎経済は読み解く対象→創り上げていく対象
    分散化したネット社会では手軽にサービス(経済システム)をつくれる→経済の民主化

    ③「自動化+分散化→自立分散」

    ·管理者がいない
    ·個々がバラバラに行動しているのに成りたつシステム ex,インターネット、ビットコイン

    ④「知識→コモディティ化、お金→コモディティ化」

    ◾︎活版印刷により知識の価値は薄れた。
    ◾︎将来的にお金もコモディティ化!?
    →経済圏を作り運営するノウハウが重視
    →ベーシックインカムが拍車をかけるかも

    ⑤「資本主義→価値主義」
    ◾︎資本主義が考える価値と世の中の人が考える価値に溝ができている
    →資本主義は有用性としての価値(役に立つか)しか認識しておらず、内面的な価値(愛情、好意など実生活に役にはたたないが内面にポジティブな効果があるか)と社会的な価値(社会の持続性を高める活動かex,砂漠に木を植える)を無視している。

    ◾︎価値を媒介する唯一の手段である’お金’の独占が終わりつつある。
    →価値を保存·交換·測定する手段はお金である必要はない!?
    →価値をやりとりする手段の多様化により、人々が注力するポイントがお金という手段から価値に変わるのでは?

    メイドインアビスの世界観

    ⑥新しい技術へのバイアス
    ◾︎脳は一度常識が出来上がってしまうと、新しく誕生した技術などをバイアスなしに見ることが難しい。
    ex,年寄りが若者のスマホ使いすぎを心配

    ミレニアル世代=1980年以降に生まれた世代
    →終戦直後に生まれた世代で仕事·人生のモチベーションが大きく異なる

    ⑦内面的な価値に着目し好きな事に熱中せよ




  • 佐藤航陽〈さとう・かつあき〉は1986年福島県生まれ。4人家族の母子家庭で、最も厳しい時は世帯収入が100万円台だった。大学に進学するも経済的な理由で断念せざるを得ず、1年生の時に起業した。そんな彼が個人資産200億円の企業家となるのである。ところがどうだ。サクセスストーリーを絵に描いたような人生でありながら、鼻持ちならないところが全くなく、不思議なほどサバサバしている。語り口はスピーディーで無駄がない。それでも彼を一言で評すれば「淡々」「飄々」といった風である。どこかスナフキンや次元大介を思わせるところがある。たぶん、「有名」に価値を置いていないのだろう。承認欲求も甚だ稀薄だ。
    https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2023/06/14/193313

  • 凄まじい。とてつもない衝撃を受けた一冊。
    第1章の章題にあるように「お金の正体」を社会構造、特徴から分析、解説したものだが、的確に抽象化されたその見方の精度が非常に高い。
    これを知るだけで日常生活における消費や投資、仕事における収入と支出、マーケティングや経営といったお金にまつわる動きの理解がグッと深まる。

    資本論を別として、これまで読んできたお金にまつわる多くのビジネス書の類がちゃちに感じてしまうほど濃密さを感じた。

    本書の要点として挙げられる以下の要素などは、未来予測に役立ち、経営から投資、自分の職の舵取りや子供の教育まで影響してくる。

    1.社会、組織などにおける仕組みがうまくいくと世の中は発展し、逆に誤った仕組みを敷衍すると悲劇が起きる。
    2.お金は3つのベクトルが相互に影響し合い、未来の方向性を決める。それが強い順に「お金」「感情」「テクノロジー」。
    3.経済は人間の生活を円滑にするネットワークの一つでしかない。またそれは分析対象から構築対象へと変わりつつある。
    4.自律度合いが高いほど自然に近く、組織はうまく回る。誰かが一生懸命回す必要がある非自律的な組織はやがて崩壊する。
    5.上手くいく経済システムには5つの要素がある。それが、1.インセンティブ、2.リアルタイム、3.不確実性、4.ヒエラルキー、5.コミュニケーション。
    6.組織には寿命があるなど、代謝し循環する作用があることで持続可能性が高まる
    7.テクノロジーの発展によって組織は中央集権型から分散自立型へとシフトしていく
    8.これまでの経済システムはテクノロジーの発展に伴って「資本主義」から「価値主義」へと変わっていく。

    この中でも特に慧眼が光るのは5で、うまく回る組織の条件をよく見つけ出している。
    自分の行動に対し素早いフィードバックがあること、一攫千金が望める、ゲーム性やギャンブル性があること、努力や投資したリソースに応じてステップアップし、他者に対して優越感を得られること、そして自分ひとりだけではなく、共感を得たり協力したり自慢したりできる他者とのコミュニケーションの仕組みがあること、などのように言い換えらるが、「人は欲望を充足するために動く」という事実をよく踏まえている。

    長くなるため続きはnoteにて。
    https://note.com/ronnio/n/n3bc908ad0c2b

  • お金の歴史から現在の経済とテクノロジーの関係を踏まえ、資本主義から価値主義に移り変わりつつある現代社会の中で自分の価値を高めるためにすべきこととは何か。

    お金の勉強ができるうえに働き方を考え直せるいい本。

    ※出版から6年後の現在、確実に価値の重要性は上がってきている。ただ、まだまだ価値主義とは言えない現状だから今のうちに自分の価値を高めるべきではないかな。

  • とてつもなく面白い。
    そしてわかりやすい。
    そして情報量も凄まじく、ずっと考えさせ続けられるからまだ処理し切れていない。

    また上手くまとめれてたら載せるかもしれないが、本当に誰もが一回読んで欲しいと思った。

  • 人間社会は
    ①経済、②感情、③社会
    の3つのベクトルが引っ張っている。

    経済によって社会は発展し、感情によって大小の共同体がつながり、テクノロジーによって社会は進化してきた。

  • この本の著者は抽象化能力に長けている方で、現在の経済や社会をうまくまとめているな、と感じました。
    内容をまとめると、
    【発展する経済システム】
    報酬が明確(欲を満たせるもの)
    時間で変化
    運と実力の両方の要素がある
    秩序の明確化(偏差値や価格のような数値、身分や肩書きのような分類)
    参加者の交流する場がある
    【持続する経済システム】
    寿命を考慮に入れる(飽きられたとき用に他のサービスを用意)
    参加者が同じ思想や価値観を持つ
    自然の構造に近いルールである
    【テクノロジー】
    テクノロジーの変化は流れで見る
    個人が経済を作れるように、選べるように(ビットコインなど)
    脳は常識ができあがると、新しい技術をバイアスなしに見るのが難しい
    【価値】
    お金から価値を中心にした世界になる
    価値は有用性、社会的(社会の持続を高めるもの)、内面的(愛、共感、信頼など)
    人間の内面的な価値は上の世代が認識しづらく、チャンスがある
    熱意をもって取り組めることが活躍につながる
    →一日中やっていても苦痛のないものを探す
    【その他】
    お金と感情は切り離す(お金は1つの現象として捉える)

  • お金に対する考え方と価値の在り方について考えが変わった。資本主義経済から価値経済へ移行の最中にあるのもこの本を読んで納得感がある。

    以下、印象的な三文
    ・企業が定めた肩書きは、退職した場合はその価値は次の人に受け継がれ、その人の資産にはならない。仕事を通して独自のスキルや経験などを身につけていない限りは自分の「価値」にはなりません。
    ・あくまで重要なのは自分自身と向きあった上で、自分の情熱を発見し、自らの価値を大事に育てていくこと。
    ・お金がうまく扱えず困っている人ほど、お金に特別な感情を抱いていることが多い。それがないことによって起きる困窮や不安から、お金に感情をくっつけてしまい、道具以上の意味を感じてしまいがち。

  • 改めて今読むと2017年の時点でメタバースにふれている視点は凄いと思います。
    改めて、2022年に読み直す価値ある一冊でした。

  • 経済原理の理解は人間の欲望を理解する事から始まる。
    ブロックチェーン技術開発後から
    今の経済の流れを大まかに理解出来た。
    シェアエコノミー、トークンエコノミーを始めとする世の中の流れを感じながら、今後も動向を見守りたい。

  • お金は目的ではなく手段であり価値を実現するためのツールであると言ういわば当たり前の事を再認識できた。資本主義ご急に変わることはないだろうご、ミレニアル世代の台頭とともに価値主義への転換が進んでいくというのはその通りだと思う。

  • 良い本!
    お金が入口だけど、常識を疑い続けること、本質に辿り着くための愚直な積み重ねの重要性まで学べる。

  • お金や経済についての認識を深めたい人にオススメの本。

    前半は資本主義経済のメタ的な理解(根本にあるシステムの提示)を、後半は価値主義という新たな考え方を説明している。

    SNSや仮想通貨などによってお金でカバーできないところの価値を拾い上げることができる、という発想は目から鱗だった。

    個人的には、世の中の仕組みについての理解を深めることができたので満足のいく一冊であると感じた。

  • 現代社会はお金に囚われている印象があったが、それはお金が本来の生まれた意義(物々交換するときの効率化)が資本主義の発展によって乖離していき、1人歩きした結果だと本を通じて感じた。
    そんな中で、今後テクノロジーの発展により資本主義から価値主義に変わるという見解は目からウロコな考えだった。お金の有用性の価値に縛られず、自分の内面的・社会的価値を高める必要性があると感じさせられ本。

  • お金 2.0
    どこに価値を置くか、そしてお金にならん技術にこそ全力を。
    リターンを前提とした価値をえようとする。

  • 「経済の民主化」など今起きつつあるパラダイムシフトがわかりやすく書かれていて面白かったし興味深かった。経済そのものの話というよりは社会学的なマクロの切り口で、かなり読みやすくスラスラ読めた。

  • 今後の経済と価値主義について。

    お金の正体を暴き出し、テクノロジーによって変容するお金のカタチを明らかにする。
    お金を積み上げるだけの資本主義に限界が訪れ、今後は価値主義が台頭する。
    価値主義とは、人々の"感情"や"満足感"を生み出すもの、”時間"など、資本に変換される前の価値を重視する考え方である。
    価値主義社会においてミニマリストが増殖する。モノの価値より体験の価値を重視する世代だ。

    価値主義社会においては、内面的な価値に着目し、「儲けられること」から「情熱を傾けられること」に意識を転換し集中することが求められる。その情熱は情報として人々に伝播し、結果的にお金に変換されるからだ。
    人生の意義や目的を人々が重視し、それを渇望するようになると、そこに価値が生まれる。これをビジネスにしているのがFaceBookや他のSNSである。

    これからの経済の新しいルールと生き方を身につければ、お金に支配されるのでは無く、正しく使える人になれるだろう。

  • これからの経済のあり方を『資本主義』と『価値主義』の対比から理解することができました。

    序盤は自分にとってはなかなか難しい内容で、理解はできてもワクワク感はないような感覚で読み進めていましたが、第3章の『価値主義とはなにか?』あたりからワクワクし始め、そのまま最後まで興味深く読み進めることができました。

    最後まで読んでから前半を振り返ってみると、前半部分も同様に面白いと思えるようになっており、ただ自分の理解が追いついていなかっただけなんだなと、不思議な感覚に陥りました。

    本書からの特筆すべき学び3つ

    ① これからの10年のキーワードは『分散化』
    ② 資本主義から『価値主義』の時代へ
    ③ ミレニアル世代やZ世代の課題は『誰もが人生の中で目的(意義)を持てる世界を作り出すこと』

  • ・資本主義の限界、価値主義へシフト
    ・欠けているものがないから何を頑張ればいいか分からない
    ちょうどもやもやしてたことが晴れた気持ち。
    ルールに溢れて新しいことがしにくい背景や世代間ギャップについて理解できた。
    組織のミッションをこちらを参考に考え直したい。

著者プロフィール

福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し代表取締役に就任。2015年に東証マザーズに上場。フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「30 Under 30 Asia」などに選出。2017年には時間を売買する「タイムバンク」のサービスの立ち上げに従事。宇宙産業への投資を目的とした株式会社スペースデータの代表も兼務。
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(幻冬舎)で「読者が選ぶビジネス書グランプリ2018」リベラルアーツ部門賞を受賞。

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