俺ではない炎上

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 8148
感想 : 778
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575245196

感想・レビュー・書評

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  • 面白くてどんどん読み進めてしまう。
    冤罪の逃亡劇なんだけど、それ以外に考えさせられる事が多い。泰介の思い込み、妻の本当の気持ち、自分は悪くない論議、なんか共感してしまう。私はどうなんだろ、と考えてしまうよ。
    ミステリの部分も騙されました。ちょっとやりすぎ感あるけど。ラストがよくわからなくてネットの考察を見てしまった。

  • 先が気になって一気に読みました。
    読み終えたところで「??」
    ところどころ戻って読みました。

    難しかったです。
    ちょっとタイプの違う本を読みたいです。

  • 過去から現在の自分の行動は本当に正しいのか?
    そう疑問を持った人にオススメです。

    初めは凄く歳の離れた親子だな。と疑問点ではあった。最終部で伏線回収した瞬間、思わず声をあげました。踊りながら『上手い!!』
    最後まで良い具合に勝手に騙されて読んでました。
    そして時系列ミステリが犯人がまさかの形で完結する。

    現代のネット炎上の恐ろしさを改めて再認識。
    普段何気ない言動を気をつけくてなはならない。
    一度出してしまった言葉はもう自分には帰らない。
    誰かに見られている。そう思って過ごそうと個人的に感じた。
    そして、人の心の機微に寄り添える人になりたい。

  • 見事に騙された!
    最後まで読む手が止まらない。
    SNSが日常の必須アイテムとなった現代だからこそ感じられるこの小説で起きていることの恐ろしさ。


    印象的だったのが作中で何度も出てきた「僕は、悪くない。」という言葉。
    みんながやってるから。この人は悪いことをしたから。そんな軽い気持ちでSNSで人を誹謗中傷する。そして、偽情報だった時彼らはすぐにコロッと態度を変えて逃げ、「僕/私は、悪くない。」と口にする。
    この小説で起こったことほど酷いものではないが、同じようなことが現実でも起こっているのではないかと思った。

  • ★3.8
    炎上とは無縁。炎上?ネットの遠い世界の話でしょ?
    順風満帆に人生を送っていた男は、ある日一変する。
    無実の罪を背負い、為す術なく逃避行を続ける男。
    でも、全く身に覚えがない。これは何が起こってる?


    SNSはアホが炙り出される若者の文化、というのも考えものだ。いらないと思っていた知識も時代の波には逆らえない。

    逃避行を続ける主人公と追う世間。展開ごとにリアルタイムツイートを流す。
    さて、私たちはそれらのツイートの取捨選択は出来ていただろうか。個人的には取捨するでもなく、漏らすことなく全て浅ましいものと感じた。
    自分は大丈夫、リテラシーを持ってネットを使えてる...
    そう思っている自分も、他人から見るときっと同じ穴の狢なのだろう。他人からの評価は大抵想定外だ。

    この作品はフィクションではない。デフォルトもされていない。いや、創作なのは確かなのだがこれがあり得る世の中になっているのだ。

    余談だが、
    通報によって主人公宅に来た制服警官の横暴な態度、これも決して誇張ではないと思えてしまうのが何だか哀しいところ。

    タイトルが少々今どきで、それで敬遠してる方はとりあえず読んでみて思ったよりも希薄でないことに驚嘆してくださいな。(わたし)

  • SNSをやっているものの、それほど悪意に満ちたところにはいないけれど、拡散力があるというのは感じる。
    そして自分とは考えの違う人がいるということも。
    情報は簡単に広まり、煽られる。恐いと思った。

    話の中に入り込み、夢中で読んでいたら呆然とした。

  • うわー!そういうことか!
    読み終えた第一の感想はそれでした。そしてもう一回戻って読み直して…
    乾くるみさんのイニシエーション・ラブ的なびっくりもありつつ、ミステリーとしても面白く、あっという間に読んでしまいました。

  • sns冤罪逃亡ミステリー。snsで殺人犯にされた山縣泰介。なりすまし犯人は誰か?時系列で混乱。ネットの誹謗中傷,個人情報流出は怖い。住吉リツイートで一気に拡散は許せない。

  • ドキドキしすぎて2日で一気に読み終えたー!
    以前読んだ「六人の嘘つきな大学生」が
    面白かったため読んでみた

    SNSの在り方について色々考えさせられた
    呟き一つでここまで炎上するとは…
    Twitterのアカウント名が「山縣泰介」ではなく
    「たいすけ」なのがすごいリアル

    p73〜山縣泰介が自宅に一時帰宅する場面はもしかしたら誰かに見つかってしまうのではないかと
    心底ヒヤヒヤした 山縣泰介の体力すげぇ

    うわ〜 面白かったーー!!
    今回も見事に騙されました…

  • 殺人の濡れ衣を着せられ、そのデマがネットで拡散。
    理不尽な状況に追い込まれ、逃亡を余儀なくされる主人公が気の毒すぎて、前半は読むのが辛かったです。
    でも、誰が、何のために、どんな方法で、この事件を起こしたのか、気になりすぎてページをめくる手が止まらなくなりました。
    「誰が」と「何のために」については、疑わしい人たちが浮かび上がってくるのですが、誰もが怪しいようで怪しくなく、決定打がありません。
    「どうやって」にいたっては、ずっとまったくわかりませんでした。
    終盤、ついに真相が明かされた時も、一瞬、「え?なに?意味がわからないんだけど」となり、大混乱です。
    「そうか!そうだったのか」と、やっとわかった時は、頭の中がスーッと晴れ渡りました。

    思い込みの正義は、悪意を呼び込みます。
    なにごとも、一面だけを見て決めつけるのではなく、多様な側面を知り、よく考えて行動することが大切だと思いました。

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著者プロフィール

1989年生まれ、小説家。関東在住。第十三回講談社BOX新人賞Powersを『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。『教室が、ひとりになるまで』で推理作家協会賞の長編部門と本格ミステリ大賞の候補作に選出。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト』『六人の嘘つきな大学生』など。

「2023年 『六人の嘘つきな大学生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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