- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062196079
感想・レビュー・書評
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ここまで酷い提灯記事ならむ、提灯小説を読んだことが無い。著者自体がトヨタ教の一員なのだろうがなんとも気持ち悪い小説だ。
同じように企業を書いた小説、ホンダ神話と比較した時に本書のスケールの小ささ、筆者の力量の違うが明確に出ている。
著者は表紙にわざわざ経済記者と書いているが、経済記者と書くのならば「トヨタの野望」と事実を描くべきだ。内容も新聞、広報発表、ウィキペディアを読んで書いたのかと思うほど周知の事実ばかり、経済記者とはなんとも楽な仕事だ。
トヨタはホンダと比較した時に誇るべき神話がないからこそ、このような内容になったのだろうがなんとも薄ら寒いストーリーであった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★4.36
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かつて1960年代ごろに企業情報小説というのが一世を風靡したことがある。その時の流行作家に「梶山季之」や「城山三郎」がいた。
本書の著者は「梶山三郎」。思わず笑ってしまった。
トヨタを題材とした本書は、現実の企業活動と過去の社会的出来事を組み込みつつ、企業人の人間性をえぐり出している。実にリアリティに満ち満ちており、どこまでがフイクションなのか判別付き難い秀作であると思った。
しかし、小説の手法といい主要な登場人物のキャラといい濃厚な昭和の匂いが漂っている。小説としてはそれなりに面白いが読後感はちょっとものたりない。
2017年1月読了。 -
あくまでもフィクション。だけど当然あの大企業の内部事情を踏まえての人物設定なのだろうし関係者はとても小説としては読めないかも?(暴露本、との書評も有ったような)
自動車業界だけでなく、産業界のこれからにはとても手放しで楽観的にはなれないけれど、それでも、今が全世界的変化の時で、私たちはそのまっ只中にいることだけはわかる。
この先、世の中はどんなふうになっていくのか。 -
面白い。どう読んでもトヨタをネタにしている。
でも、事実を小説にしたのか、事実っぽさを匂わせた架空の話なのか混乱するほど、よく出来ている。 -
凄い!!の一言。
目次だけで簡単にト〇タのことだと分かるが、初っ端のエピソードも本当らしいし、とにかく実話であることに驚きながらページをめくる。表面しか見えていなかった大企業の裏の裏。それを牛耳る人たちの何歩も先を読む駆け引き。経営するってこういうことなんだなと。
ちょうどテレビでト〇タの特集番組をやっていて、この本で会社の歴史や創業家のことも詳しく書いてあるのでタイムリーに楽しめた。テレビでは社長が色々語っていたが、本ではちょうどボンボンがけちょんけちょんに描かれているところだったのでおかしかった。 -
これは、近年最高作。
現実に即した内容と裏側の行ったり来たりで引き込まれる。
また、武田とジュニアの主人公に泣かされる。
まさに、現実は小説より奇なり -
この人のモデルはあの人だよね、とか、この事故覚えてる、とかこのトラブル知ってる、とかこの記者会見見た、とか。そういういろんな記憶を確かめながら読む。
日常的に目にするあの某世界的巨大企業だけど、その名前の裏側のすさまじさは想像以上。いやぁ面白かった。企業小説にも経済小説にもあまり縁がなかったけど、これは面白い。
しかし、あの『わりなき恋』とのつながりまであったとは、寡聞にして無知ですみません。
(途中まで社長派になったり御曹司派になったり自分の視点が揺らぐのだけど、最後はやっぱこうだよね、と) -
20161121 064