- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751522226
感想・レビュー・書評
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少年コナーの元にイチイの木の怪物が現れ、3つの物語を語り、4つ目の物語をコナーのに話すように言う。
病気の母と怪物。どのように関連し、終わるのかと思ったが、とても切ない話だった。
【人間の心は、毎日、矛盾したことを幾度となく考える】が、【心のなかで押し合いへし合いしてる矛盾に、どうやって立ち向かえ】ばいいか。
【真実を話せばいい】と言う怪物の言葉に、はっとさせられるものがあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なぜ「怪物」なのか、なぜ「物語」なのか。怪物は絶望なのか希望なのか。怪物はファンタジーなのか現実なのか。コナーが対峙するものは必ず私たちにも突き刺さってくる。
いろいろ考えるけど、つべこべ言わずにいろんな人に手渡したい一冊。挿絵も素晴らしい。 -
面白かった。
僕らは物語を必要としている。
続きはブログで。
http://nekura-tohsan.blogspot.jp/2013/04/blog-post_8.html -
コナーは母さんを抱き締めた。二度と放してなるものかと抱き締めた。
そうすることで、今度こそ本当に母さんの手を放すことができた。
最後まで、読んだときもう号泣だった。
課題図書として図書館で借りたけど、欲しくなって購入してしまった。 -
パトリック・ネス 著
ジム・ケイ イラスト
シヴォーン・ダウド 原案
池田 真紀子 訳
あすなろ書房 (2011/11)
昨年の中学生の課題図書
イラストがすごい!
モノクロでこちらに迫ってくる
ストーリーもこわくて切ない
物語・真実ってなんだろう?
中学生はどのように読んだのかな?
原題「A MONSTER CALLS」
毒にもなり薬にもなるイチイの木が圧巻
≪ 怪物は 僕が呼び寄せ 物語る ≫ -
早逝した作家シヴォーン・ダウドの遺したアイディアメモを元に、同じく作家のパトリック・ネスが書き上げたという小説。ページにイラストがちょいちょい挟まっていてヤングアダルトノベルというジャンルなのか小学校高学年くらいから読める本なのでしょうね。
思春期を迎えている主人公の男の子コナーの、死を前にした母親に対する葛藤がベースになっていて、怪物登場だけれども、若干のミステリー仕立てで進んでいく。
ラストの方の「自分の真実」を話さなければならない箇所はキレイごとにしていなくて好感。
周りの大人は傷つきやすい何もわからない子どもだと思って接するけれど、ほんとうは「感じる」ことでいろいろ分っちゃうんだよね子どもは、と自分が子どもに戻ったような視点でも読み終えることが出来た。
読み終えたらオトナに戻って、ちょうどコナーと同じ年頃のウチの子どもに読めと渡した。 -
去年の読書感想文の課題図書(中学生部門)。知り合いからオススメされていてやっと読みました。
主人公は13歳の少年コナー。彼は母親と二人で暮らしているのですが、母親は末期ガンに侵されています。そんな中、家の裏にあるイチイの木が怪物に姿を変えてコナーの元へやってきて・・・。
ファンタジーなんだけど、全体的にトーンは暗く(そもそも挿絵も暗い)、本文にルビもないので大人でもすんなり読めます。むしろ読解力のない中学生がこの話を読んでもちんぷんかんぷんなんじゃ。「人間は単純に白黒では割り切れない存在なんだ」ということを強く感じます。夏目漱石とか、芥川龍之介の作品になんとなーく似てる気が。面白く読みました。 -
怪物は言う、真実の話をしろ、と。夜毎襲われる悪夢本当の怪物。
人は自分の信じたい事を信じる。
信じた現実がやってくるかはまた違う問題で。
それに気が付くのはそれぞれのその時なんだろうけど、
知るのと分かるのとではまるで違ってるから、
コナーは真実を本当を抱きしめる。
これ課題図書とされてるんだよなあ、
小中高生が読むとどんな感想なんだろう、と思えた。 -
子供向けの図書と聞いていて少しあなどっていました!
母親の愛情もそうですが、子供が感じる自分の闇。
いつしか手に汗を握りながら読んでいました。