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太陽の塔 (新潮文庫)
- 森見登美彦
- 新潮社 / 2006年6月1日発売
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京都の知ってる場所がいっぱい登場する。
それだけでも京都人の私としてはうれしいのに、この年頃の男子の生態も学べる。
この年頃の男の子は、なんと厄介なのだろう。
自分を持て余すにもほどがある。
いじらしくて切なくて、四条河原町で私も一緒に「ええじゃないか」と踊り出したくなった。
2009年11月12日
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今昔奇怪録 (角川ホラー文庫 す 3-1)
- 朱雀門出
- 角川書店(角川グループパブリッシング) / 2009年10月24日発売
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第16回日本ホラー小説短編賞受賞作。
が、4作目の「きも」まで読んで続きが読めなくなった。
神経の端っこをキリキリとねじってつままれている様な薄気味の悪さ。
向こうの世界をのぞいてちょっとそっちの住人になってしまいそうになって、あわてて戻ってきた感じ。
ある意味天才肌の作家さんでしょう。
でも、もう読みたくはないですが。
2009年11月10日
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きつねのはなし (新潮文庫)
- 森見登美彦
- 新潮社 / 2009年6月27日発売
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こわいです!
気味悪いです!
京都に住んでます。
胴の長いきつね・・・・・。
こわくて明日から路地を一人で歩けません!(涙)
2009年10月28日
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さまよう刃 (角川文庫)
- 東野圭吾
- KADOKAWA / 2008年5月24日発売
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やはりあった、最後の謎解き。
最初から最後まで重い主題で救いがなく、でもこれがやはり妥当な結末か。
密告者が明かされるくだりが、いまさらながら胸を打つ。
私が彼の立場でも、そうしていたかもしれないと思った。
少年法。
悩ましい問題である。
2009年10月26日
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骸の爪 (幻冬舎文庫 み 11-3)
- 道尾秀介
- 幻冬舎 / 2009年9月1日発売
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一気に読んでしまいました。前作「背の眼」の仲間たちが活躍するお話ですが、その以外な展開に驚嘆。
今、仏像ブームですが、これを読んでから、お寺を回って仏像のことをもっと知ってみたくなりました。
エンディングのせつなさが、主人公たちの会話の明るさで救われています。
次回作もぜひ読んでみたいです。
2009年10月13日
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うつを見つめる言葉 (文庫ぎんが堂) (文庫ぎんが堂 そ 1-1)
- 曾野綾子
- イースト・プレス / 2009年7月30日発売
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鬱という訳ではないのですが、時々気分が滅入ってしまうことが・・・。
そんな時書店で手に取った本。
曽野さんのエッセイは大好きでよく読んで慰められていますが、元気に見える彼女が
長く鬱に苦しんでいたなんて。
苦しみあがいた人のみが得たさとりのような言葉が並びます。
「自分を追いつめないようにすること。
その方法は、何にでも「たかが」をつけて考えることです。」
この2行の言葉に、私はずいぶん救われました。
肩の力がフッと抜けて楽になれる本。
毎日がきついと悩んでいる方に、おすすめです。
2009年10月6日
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夜明けの縁をさ迷う人々
- 小川洋子
- 角川書店 / 2007年9月1日発売
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小川洋子という人の書く本は、いつも自分の心の奥底を覗き込まれているようで、たまらない思いがするものが多い。
この作品は、その究極をいくもののような気がする。
どこかに自分の囲ったワールドを持っていて、それが世間と相容れなくてもがく人々。
もがく、というのは適当ではないかもしれない。
人と違う次元を過ごしているので、世間とシンクロできなくてもどかしく思う感じか・・・。
それは、どこか私自身に通じるところがある気もして、すこし辛かった。
「変人」というひとくくりでは表せない個性派ぞろい。
時々あっちの世界に行ってしまいそうな感覚もあり、怖くもなった。
2009年9月30日
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不思議な少年(8) (モーニング KC)
- 山下和美
- 講談社 / 2009年9月23日発売
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いつも読む人の心の裏側をのぞき見るような作品が多いこのシリーズ。
今回は聖フランツ4部作。
果たして人は究極の場に追い詰められた時、わが身を捨てられるか?
自分の身に置き換えて、ひと時沈思黙考してしまった私です。
残る1つは「マリー・ロンドン」
かつてのミュージカル女優のお話。
孤児をひきとって育ててみたものの・・・。
子育ては、血の繋がっている間でもむずかしい。
それが、血も繋がらず、ましてや外国人の子供だったら、どんなに大変か!
辛いシーンの連続でしたが、最後はホロっとさせるのは、やはり山下和美の巧さですね!
脱帽です♪
2009年9月26日
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天才 柳沢教授の生活(28) (モーニング KC)
- 山下和美
- 講談社 / 2009年9月23日発売
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いつも変わらぬ柳沢教授ですが、今度また彼と瓜二つなお方が登場しました。
その人は、見かけは彼と同じでも、実は大変なプレイボーイで、一言で言えば、女たらし。
でも、よくよく知ってみると、やはり柳沢さんと同じように限りない探求者でありました。
ただし、こちらは知識でなく、「愛の」探求者。
二人は結局会うことは叶わない設定ですが、一度二人を会わせて好きなだけトークを展開させてみたい気がしました。
変わり物同士、とても気が合うでしょうね。
でも、時々私もここまで探求者で、また変わり者になれたなら、案外幸せなのかも、と思ってみたりします。
2009年9月24日
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こころげそう 男女九人 お江戸恋ものがたり
- 畠中恵
- 光文社 / 2008年1月22日発売
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それなりに面白かったのですが、やはり幽霊は妖怪には勝てない、というところでしょうか。
しゃばけシリーズの魅力には負けてしまいますね。
力作だとは思いましたが・・・。
2009年9月23日
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背の眼 下 (幻冬舎文庫 み 11-2)
- 道尾秀介
- 幻冬舎 / 2007年10月4日発売
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この表紙も同じく怖い!!(下巻だもの当たり前か)
でも、不気味だった内容が、最後まで読み続けて、その真相はとても切なく悲しいものだった事に
気づかされました。親が子を思う気持ちって、切なすぎます。
設定がちょっと強引な気もしましたが。
楽しめました。
2009年9月23日
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背の眼 上 (幻冬舎文庫 み 11-1)
- 道尾秀介
- 幻冬舎 / 2007年10月4日発売
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とにかく表紙の絵が怖い!!というか、この表紙、私の持ってるのと違うんですけど・・・。
裸の(?)子供が笑ってて、眼がないというのを持っていて、それがすごく怖い!!
読む前にそれでビビリました。内容ももちろん、不気味!!
2009年9月23日
重いお話。世界の終末があと3年後?自分ならどうするだろう、と思いっきり考えさせられました。
その中で、一番心に残ったのは、「鋼鉄のウール」の苗場さん。
キックボクサーである彼が雑誌のインタビューで言った言葉。
「俺は、いつも自分に問いかけるんですよ。
練習の手を抜きたくなる時とか、試合で逃げたくなる時に、自分に訊くんです。
おい俺、俺は、こんな俺を許すのか?って」
彼は、誰もいなくなったジムで最後まで黙々とトレーニングを続け、ランニングもやめようとしない。
これなんだ、と思いました。
誰も見ていなくても、自分自身はいつも見ているのだから。
私も、苗場さんのように、一番信じられるもののために最後までベストを尽くしてみたい!
これから、少しでもそういう強い自分を創るために頑張ることにします。
2009年9月9日
しゃばけシリーズとはまた少し趣を異にした妖しのお話。
今度は「つくもがみ」に目を付けるとは、さすがに畠中さんです。
しゃばけシリーズの妖しは、ひたすら主人公の人間を守り抜く忠実な家来でしたが(主人公は普通の人間ではないけれど)
このつくもがみは、さすがに「神」が付くだけあって、プライドが高い。
主人公(?)の二人を「われらが養ってやっている」とのたまう。
そして、人間などの下等なものとは直接口はきかない。
それでいて、二人を愛し、ひそかに自分たちの会話を聞かせることによって、何度も彼らの危機を救う。
畠中ワールド全開のこのシリーズ、とてもおもしろかった!
三木さんの装画もとても趣があって素晴らしかったです。
特に、蝙蝠の根付の野鉄が、ピンチになると突然飛んで行ってしまうのがいいですね!
愛すべき「つくもがみ」達に、ぜひまた再会したいです。
2009年9月9日
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おくりびと [DVD]
- 滝田洋二郎
- セディックインターナショナル / -
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もっくんの静謐さの中の美しさが、やはり一番心に残りました。納棺師という仕事は、「死」に一番近い仕事であるからこそタブーと言う意味で嫌われたのでしょうね。
でも、生きているものは、必ずすべて死を迎える。あの世へと送り出す儀式を、彼は本当に厳かに美しく行ってくれました。
作品全体の底をずっと流れるチェロの静かで優しい響きともあいまって、さすがアカデミー賞を受賞した作品だと思わせられました。
私も死を迎えたときは、願わくばこんな納棺師さんに最後のお化粧を施してもらって逝きたいものです。
2009年8月26日
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深夜食堂 (1) (ビッグコミックススペシャル)
- 安倍夜郎
- 小学館 / 2007年12月26日発売
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どのメニューも絶品!!でも、私は「昨日のカレー」が好きかな。もともと根っからのカレー好きだから。
こんなお店とおやじがいたら、週一で通うかも・・・。
もうすぐ4巻が出ます。早速買いに行かなくちゃ!!
2009年8月25日
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夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1)
- 恒川光太郎
- 角川グループパブリッシング / 2008年5月24日発売
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日本ホラー大賞受賞作です。どこからこんなこと思いつくの、と言いたくなるような不思議ワールドが一杯です。
恒川さんの作品は、この感覚がいつもあふれていて、読んでいるとふと今自分のいる所が分からなくなる錯覚に陥ります。
「風の古道」は、辛すぎて読むのが苦しくなるくらいでした。
少し間違うとあっちの世界へ行ってしまいそう・・・・。
恐ろしい作家さんです。でも、そこが魅力的なのかも。
2009年8月25日
細い細い糸の上を綱渡りしているような繊細さ。人の心の端にさす一筋の光のようなきらきらした言葉があちらこちらに紡がれています。
でも、この人の文章を読むのは、ある意味覚悟が必要な気がします。
自分の心の中がいまどんな状態か、ありありと映してしまう鏡のような存在だから。
いつもまっすぐに受け止められるといいんですがね・・・。
2009年8月25日
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ピアノの森(16) (モーニング KC)
- 一色まこと
- 講談社 / 2009年8月22日発売
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海くん、なんだかすごいところまで行ってしまったみたいで、ちょっとこわくなります。
この人はどこまで進化するのだろうか!!(「進化」と言う言葉を安易に使う傾向、嫌いだけど彼の場合はそうとしか言えない)
こんな人間、身近にいたらすごいだろうな。
かっこ良すぎます。最後はどんなところまで私たちを連れて行ってくれるんでしょうね、一体・・・。
2009年8月25日
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赤い指 (講談社文庫)
- 東野圭吾
- 講談社 / 2009年8月12日発売
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いろんなことを考えさせられました。家族の形って、ほんとにいろいろあるんだと思わせられました。
冷たくて愛情が全くないように見えて、実は深い深い心の底で繋がっていたり、繋がっているように見えて、実はちりぢりばらばらだったり・・・・。
お互いの距離のとり方、むずかしいですね。私の生き方はこれでいいんだろうか、ということまで考えさせられた一冊でした。
2009年8月25日
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ゴハンの丸かじり (文春文庫 し 6-63)
- 東海林さだお
- 文藝春秋 / 2006年2月10日発売
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この人の頭の中を一度こじ開けて見てみたい。きっと柔らかくて自由自在で、面白いものが一杯詰まってるんだろうなあ・・・・。
いつ読んでも、どのシリーズでも癒されて心がほんのり柔らかくなる気がします。
つい買ってしまう一冊です。
2009年8月25日
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鎌倉ものがたり(26) (アクションコミックス)
- 西岸良平
- 双葉社 / 2009年7月10日発売
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このごろとみに知名度が上がってきた西岸 良平さん。あの「三丁目の夕日」の原作者です。こちらも同じ不思議な味わいで、何度読んでも飽きません。鎌倉を、完全な不思議ワールドにしてしまって、住んでいる人が読んだら怒るのでは、と少し心配にもなるくらい。
でも、なんともいえない魅力のありそうな鎌倉・・・。是非一度訪ねてみたいです。
2009年8月24日