幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII
- ダイヤモンド社 (2016年2月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478066119
作品紹介・あらすじ
3年ぶりに哲人を訪ねた青年が語る衝撃の告白。それは「アドラーを捨てるべきか否か」という苦悩だった。アドラー心理学は机上の空論だとする彼に「貴方はアドラーを誤解している」と哲人は答える。アドラーの言う、誰もが幸せに生きるためにすべき「人生最大の選択」とは何か? 貴方の人生を一変させる哲学問答、再び!
感想・レビュー・書評
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1.この本を選んだ目的
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嫌われる勇気を読み終わったときに、hibuさんから続編があるという情報をいただき、早速読んでみました。
この本を読む目的はせっかく出会えたアドラー心理学をもう少し自分の中に落としこみ、今後に活かしていくためです。
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2.概要
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立ち去った青年が3年ぶりに帰ってきます。
相変わらずの変な日本語で、熱いトークを繰り広げます。
序盤は前作の振り返りを挟みながら、後半は愛について深掘りしていきます。
なぜ問題行動を起こすのかについて、問題行動の5つの段階について議論を交わし、そして、愛によって共同体感覚にたどり着くという議論が展開されていきます。
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3.感想
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モヤっと感が残る感じはします。
それは、現実的なイメージが持てていないからだと思います。
あとは、青年との対話式は効果的なのか?という疑問が毎回出てきます。
最後の方に、他者を愛することによってのみ、自立を成しえる、という言葉があって、相手の良い点に目を向けていける人は、おのずと相手を尊敬して、他者を愛することができると思いますが、相手の気に食わないことばかりに目を向けている年寄りは、もうどうにもならないだろうと、思ってしまいます。これを良い方向に持っていくためには、なかなかに難しいと、すごい感じてます。
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4.具体的にどのような点を学習したか?
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前作の要約が、今にスポットをあてて、今を生きることに注力することが大切であり、他人がどう思うかではなく、自身がどうなりたいのかに向けて努力すること。そして、他者に対して貢献していくことを意識することが、なにより一番重要なこと。
今作の要約は、すべての悩みは、対人関係の悩みであり、すべての喜びもまた、対人関係の喜びであるということ。そのため、他者を尊敬すること、そして、他者を愛することが、必要であることを学びました。
また、すべての対人関係は別れを前提に成り立っているのは、私が常に考えたあることでした。出会いがあれば、必ず別れは訪れます。我々にできることは、すべての出会いとすべての対人関係において、ただひたすら最良の別れに向けた努力を傾けるという意識が必要であり、そのためには、愛することが大切であることを学びました。
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5.具体的にどのような行動をするか?
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「わたし」ではなく、「わたしたち」、という意識を持つことを心がけたいと思います。
とくに私は、1人で成し遂げること、推し進めることがベースになっている気がしました。
仕事においては、その人がいなくても、運営できる状態を作り上げていくことに注力していましたが、「わたしたち」という、他者と進めていく意識が弱かった気がします。
他者から愛されることはむずかしい。他者を愛することは、この何倍もむずかしいという意識をもって、もっと他者を尊敬し、愛することができるレベルに進んでいきたい。このレベルになるのは、なかなかに難しいですが、意識して、実践する回数を増やしていきたいと思います。
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【感想】
アドラー心理学の関連書籍の中でも、ベストセラー本である「嫌われる勇気」の続編。
前作と同じく、「哲人」と「青年」の対話形式で物語は進んでいきます。
内容に入る前に・・・・
前作からとても疑問に思っていたのですが、そもそもこの「哲人と青年の対話」って必要なんですか??
かなり失礼ですが、、、僕は前作の時からこの「青年」が生理的に大嫌いです(笑)
絶望的なくらいヒステリックで、何でもかんでも人やモノのせいにしていて、発する言葉の1つ1つがいちいち演劇チックで・・・
なぜこんなに戦闘モード全開なのか分かりません(笑)
そもそも、これが人に教えを乞う者の態度なのかと思ってしまい、読んでいるだけで舌打ちしてしまいそうになります。
「この2人のやり取りが蛇足だ」と感じる点が本シリーズ唯一の欠点だと、個人的には思っています。
さて、本題に入ります。
本書で書かれていたことは、大きく分けるとこの3点かと思われます。
1つ目は、「自分⇒他者への視点や干渉を、どう保つのか」ということ。
2つ目は、「他者⇒自分への視点や干渉を、どう感じるか」ということ。
3つ目は、「他者とは競争するのではなく協力する」ということ。
1つ目の「自分⇒他者」に関しましては、「他人をイチ個人として尊敬しましょう」という一言に尽きるかと思います。
勿論、他人をおだてるであったり畏敬するという意味ではなく、「フラットな目線で接する事」が大切です。
考えてみれば、人と人に優劣をつけるなんて、中々できませんよね。
自分自身、ある人に対して「この人よりも自分の方が優秀だ」と思う事が多々ありますが(汗)、結局のところ色んな目線で見れば僕がその人に負けている箇所も多数あるわけで、「人」としての優劣なんてどうやっても付ける事なんて出来ないし、しちゃいけないですよね・・・
こういった考えをもって、誰に対しても相手を尊敬した上での「フラットな目線で接する事」を、これからも心掛けていきたいと思いました。
2つ目の「他者⇒自分」に関しましては、以前読んだ「反応しない練習」(草薙龍瞬 著)という本と通ずるものがあったなと思いました。
そもそも、「他者の課題」や「他者の意見」に関して、なかなか自分でコントロールできるものではありません。
ですので、他人の目ばかりを気にせず、また他人からの承認も求めず、他者の課題に介入せず、我が道を行こう!!ってことが大切なんですよね。
まぁ、社会で生きている以上、それをそっくりそのまま実行するなんて中々できませんが、、、要するに他人の目ばかり気にせずに、しっかりと自分の意志の元に生きていく強さを持つことの重要性を再認識しました!
3つ目の「競争⇒協力」について、これに関しては頭でわかっても、中々実行するのは難しいなと思いました・・・
「誰かに勝つ必要なんてない」
「WIN-WINがBEST!」
そういう言葉もよく理解できるのですが、趣味のバスケットボールであったり、仕事で競合他社とのコンペがあった際など、意図せずとも「WIN-LOSE」になってしまうわけで・・・
スポーツや仕事には勝敗が存在するわけですので、綺麗事を言ってられない感もあります。
ですので、妥協案として、「相手への最大限の敬意を持つ」ということで、なんとか腑に落とそうと思います(笑)
最後に、タイトルにもある「幸せになる勇気」という言葉。
上記3項目にも書いてありますが、幸せになるには「他者」との何らかのセッションが必要とされ、自分自身が努力する事すなわち「勇気」が求められるとの事らしいです。
何を幸せと定義するかはその人次第なのでしょうが、、、
安らかなで健全な人生を送る上で、他者への敬意、他者に対する自身の反応、そして協力といったものは確かに大切だと思いました。
いや、本当にアドラー心理学って奥が深いですね。
今度は、アドラー心理学についてもっと掘り下げた内容が書かれてある本を読みたいなと思います。
【印象フレーズとアクションプラン】
・他者の目で見て、他者の耳で聴き、他者の心で感じる。他者への最大級の尊敬を払わなければならない
⇒決して周りを見下さずに、尊敬の念を忘れずに接してみる。
【内容まとめ】
0.共同体感覚
社会への関心。社会を形成する他者への関心。
必要なのは、「他者の目で見て、他者の耳で聴き、他者の心で感じること」。
ひとりの人間であるからこそ、最大級の尊敬を払わなければならない。
見下すのではなく、仰ぎ見るのでもなく、媚を売るのでもなく、対等な存在として接すること。
1.課題の分離
人生のあらゆる物事について、「これは誰の課題なのか?」という観点から、「自分の課題」と「他者の課題」を切り分けて考える。
「他者の課題」に関しては自分にコントロールできるものではないので、むしろ構わなくて良い。
他者からの評価ばかりを気にせず、他者からの承認も求めず、他者の課題に介入せず、ただ自らの信じる最良の道を選ぶ。
2.尊敬からはじめよ。
あらゆる対人関係の土台は、相手への尊敬によって築かれる。
尊敬とは「ありのままにその人を見る」こと。目の前の他者を変えようとも操作しようともしない。「ありのままのその人」を認めること。
3.「競争原理」ではない「協力原理」
競争のあるところ、駆け引きが生まれ、不正が生まれます。
誰かに勝つ必要などない。
他者と競争するのではなく、他者との協力を第一に考える。
4.承認には終わりがない。
他者から褒められ、承認されて、その「価値」を実感することはあっても、そこで得られる幸せもまた一時的なものでしかないため、それは「ぜんまい仕掛けの人形」と変わらない。
自らの意思で、自らを承認すること。
自らの価値は、自らが決定すること。
特別でなくて良い。普通で良い。「その他大勢」としての自分を受け入れましょう。
「人と違うこと」に価値を置くのでなく、「わたしであること」に価値を置くこと。
5.運命とは、自らの手で作り上げるもの。
人生というダンスホールの壁際に立って、ただ踊る人たちを傍観しているだけでは勿体ない!
そばにいる人の手を取り、今の自分にできる精一杯のダンスを踊ってみる。運命は、そこからはじまるのです。
6.幸せになる勇気
我々は他者を愛することによってのみ、自己中心性から解放されます。自立を成し得ます。
そして、共同体感覚に辿り着くのです。
【引用】
第1部 悪いあの人、かわいそうなわたし
第2部 なぜ「賞罰」を否定するのか?
第3部 競争原理から協力原理へ
第4部 与えよ、さらば与えられん
第5部 愛する人生を選べ
p30
アドラー心理学は「科学」ではなく、「宗教」でもなく、「哲学」である。
哲学とは、永遠に歩くより、生きる「態度」である。
p33
・課題の分離
人生のあらゆる物事について、「これは誰の課題なのか?」という観点から、「自分の課題」と「他者の課題」を切り分けて考える。
「他者の課題」に関しては自分にコントロールできるものではないので、むしろ構わなくて良い。
他者からの評価ばかりを気にせず、他者からの承認も求めず、他者の課題に介入せず、ただ自らの信じる最良の道を選ぶ。
p42
・尊敬からはじめよ。
あらゆる対人関係の土台は、相手への尊敬によって築かれる。
尊敬とは「ありのままにその人を見る」こと。
目の前の他者を変えようとも操作しようともしない。「ありのままのその人」を認めること。
これに勝る尊敬はありません。
p49
・共同体感覚
社会への関心。
社会を形成する他者への関心。
必要なのは、「他者の目で見て、他者の耳で聴き、他者の心で感じること」。
p57
ひとりの人間であるからこそ、最大級の尊敬を払わなければならない。
見下すのではなく、仰ぎ見るのでもなく、媚を売るのでもなく、対等な存在として接すること。
勿論、彼らの興味関心に共感を寄せながら。
まずは自分からその行動を開始しましょう。
そうすれば、おのずと勇気や尊敬は“伝染”していくものです。
あらゆる対人関係の第一歩は、そこになります。
p73
「悪いあの人」「可哀想な私」ではなく、「これからどうするか?」を語り合おう。
p122
・常に「自立」という目標を掲げておく。
我々は、「他者の指示」を仰いで生きていた方が楽なのです。結果、「自分では何も決められない人間」になってしまう。
マネジメントする立場の人間は、常に「自立させる」という目標を掲げること。
自分の人生は、日々の行いの一つ一つは、すべて自分で決定するものなのだと教えること。
そしてそれらを判断する材料、知識や経験などが必要な場合は、それを提供すること。
子ども達の決断を尊重し、その決断の援助をする。
いつでも援助する用意があることを伝え、近すぎない、援助ができる距離で、見守ること。
p139
・「競争原理」ではない「協力原理」
競争のあるところ、駆け引きが生まれ、不正が生まれます。
誰かに勝つ必要などない。
他者と競争するのではなく、他者との協力を第一に考える。
賞罰をやめ、競争の芽を一つずつ摘んでいくこと。
p151★
・承認には終わりがない。
他者から褒められ、承認されて、その「価値」を実感することはあっても、そこで得られる幸せもまた一時的なものでしかない。
ぜんまい仕掛けの人形と変わらない。
依存→自立へ。
自らの意思で、自らを承認すること。
自らの価値は、自らが決定すること。
特別でなくて良い。普通で良い。
「その他大勢」としての自分を受け入れましょう。
「人と違うこと」に価値を置くのでなく、「わたしであること」に価値を置くこと。
p180
・「信用」と「信頼」
信用とは、「相手のことを条件付きで信じること」
信頼とは、「他者を信じるにあたり、一切の条件をつけないこと」
p240
・自立とは、「わたし」からの脱却なのである。
我々は生まれてからずっと「わたし」の目で世界を眺め、「わたし」の耳で音を聞き、「わたし」の幸せを求めて人生を歩みます。これはすべての人がそうです。
しかし、本当の愛を知ったとき、「わたし」だった人生の主語は「わたしたち」に変わります。
利己心でなければ利他心でもない、新しい指針の下に生きることになるのです。
p267
運命とは、自らの手で作り上げるものなのです。
人生というダンスホールの壁際に立って、ただ踊る人たちを傍観しているだけでは勿体ない!
そばにいる人の手を取り、今の自分にできる精一杯のダンスを踊ってみる。
運命は、そこからはじまるのです。
p272
・幸せになる勇気
我々は他者を愛することによってのみ、自己中心性から解放されます。自立を成し得ます。
そして、共同体感覚に辿り着くのです。 -
ミリオンセラー"嫌われる勇気"の続編となる本書。
前作はアドラー心理学の基本編でしっくりきたが、本書は応用編で少し難しく感じた。
本書を読む前に前作を読むことをおすすめしたい。
前作に続いて、青年と哲人が対話する形式で書かれているので、読みやすくてよかった。
アドラー心理学は、捉え方次第で良くも悪くもなる"劇薬"だと改めて思った。
「愛し、自立し、人生を選べ。」という言葉がすてきでした。 -
幸せになる勇気とは
歩み続ける勇気
揺るがない決意を続けること
有限の人生を振り返った際に
後悔しないことが
幸せに繋がる。
なぜ自分を変えられないのか。
ほんとうは変わりたくないから。
変化することは、今までの自分の死そのもの。
いくら現状に不満があるとはいえ
今までの自分を捨てることは
そう簡単な話ではありません。
だから人は変わることを避けるし
どんなに苦しくても
できるだけ我慢して
現状を肯定して
このままでいい材料を探しながら生きている。
いまを肯定するために
不幸だった過去をも
肯定する。
もしも、今の自分を肯定できないのであれば
今の自分に満足していないのでしょう。
過去に囚われトラウマに縛られる。
これは縛られているのではなく、その不幸に彩られた過去を自らが必要としている。
悲劇という安酒に酔い、不遇なる今を忘れようとしているのです。
自分に降りかかった不幸を涙ながらに訴える。
自分を責める他者を環境を社会への憎悪を語る。
そう過去の不遇をひたすら話す。
その時に忘れがちな視点がこれからどうするか。
過去のあなたを全て理解し、知ることは不可能。
目の前のあなたを知る。
1.賞讃の欲求
2.注目喚起
3.権力争い
4.復讐
5.無能
自分が何をしても認められない
社会と関われないと人は悟ると
自身が無能である事を証明する。
チャレンジしても
何も上手くいかない
居場所を見出せない。
あなたならどうするか?
諦める。
しかし周りはあなたに期待する。
勉強しなさい、働きなさい。
うまくできたら、すでにやっているはずです。
期待されれば、されるほど理解されない思いは確信へ。
これ以上関わらないで=無能を証明してしまう。
ありとあらゆる手段で、できない自分を証明しようとし始める。
自分の理性を使う=自立の勇気の難しさ
人は他人の指示を仰いで何も考えず生きていた方が楽なのです。
そして、縦の関係で自分の支配下におこうとする。
なぜか?
部下が失敗したとき責任を取るのは自分だから。
だから、自立されるのが怖い。
支配してコントロールしておきたい。
全ては自らの保身のため。
他者を救うことによって
自分の価値を実感しようとする
一般に「メサイヤ・コンプレックス」
医療者に多そう
昔の自分も含めて。
信用=条件つきで信じる
信頼=無条件で信じる
信頼はその人自身を信じるから
その人を信じる自己信頼がないとできない
ちょっと深い話。
「あの人のここが嫌い
ああ、私は出会いに恵まれてない」
と嘆く人がいるけど
出会うための時間は平等だし
恵まれてないのではなくて
信頼し切れずどこかで決心つかず
諦めてる人が多いと思う。
自己中心的な人は
自分の不安ばかりに気を取られ
自分のことで精一杯で自分の気持ちにしか関心を向けられない人で
相手の気持ちまで気遣う余裕がない人
なんだなって思ってる。
嫌われる勇気はアドラー心理学を知るための分かりやすい入門書でした。
そして、幸せになる勇気はアドラー心理学の実践のための、人生を歩む方法を知る良書です。
もし、嫌われる勇気だけ読まれていてアドラー心理学に興味があるのなら間違いなく幸せになる勇気も手に取って欲しいと思った本でした。
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嫌われる勇気の第二弾。
アドラー心理学の真を学んだ主人公が再び哲人の元を訪れて対話形式でアドラー心理学の深淵を覗いていくというものである。
嫌われる勇気と合わせてこの2つで1つのアドラー心理学のような気がした。嫌われる勇気の考え方だけではなく、その奥深くにある愛や自立に対する考え方は本当に参考になった。幸せになる方法は自分を消すということや愛されるのではなく愛することが幸せになる方法であると言うことがとても面白かった。
愛することは自分を消し、2人の人生の課題を解決すること、そこに自己中心性はいらない...とても深く刻まれたと感じました。 -
人を愛することも、自立も、すべては「ありのままの自分」を受け入れるところから始まる。
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「幸せになる勇気」は、大ベストセラーになった「嫌われる勇気」の続編です。
もしまだ「嫌われる勇気」を読んでいない方は、そちらを読まれてから「幸せになる勇気」を手に取ることをオススメします。
なぜなら本書には「嫌われる勇気」で出てきた考え方をもとに書かれており、前書の内容の復習までできてしまうからです。
嫌われる勇気よりも内容が幅広くなっていたため、メモもかなり多くなり、読みきるまでの日数も10日ほどかかりました。
でも本書を読み終えて思ったことは、すべての原点は結局「ありのままの自分を受け入れる」ことに集約されるのだな、ということでした。
「ありのままの自分を受け入れる」ことができていれば、本当の共感は自然とできるようになり、相手を尊敬できます。
また、アドラーのとなえる“人生のタスク”(仕事、交友、愛のタスク)にも自然と向き合えるようになります。
そしてこの本は「仕事がうまくいかない」「恋人や結婚相手が見つからない」と嘆く方に特にオススメな1冊でもあります。
“仕事”とはアドラーによれば、生きるためにすべての人が直面せざるを得ないタスクであり、だからこそ仕事のタスクでは“条件つきで相手を信じる=信用”という関係があるのだそうです。
それに対して“交友”とはまず、“条件つきで相手を信じる=信用”ではなく、“無条件に相手を信じる=信頼”がもとになっているそうです。
ここを読んだとき、わたしはとてもスッキリしました。
わたしは、仕事上で知り合った人の中で友だちになった人がほとんどいませんでした。
それに対してわたしの友人は、仕事の仲間と遊び歩いていて、わたしはそんな友人をうらやましく思っていました。
そんな「仕事の仲間と友だちになれない自分」に長年、劣等感を抱いていたのですが、「幸せになる勇気」を読んだことで、わたしと友人のある違いに気づけたのです。
わたしが仕事の仲間と「信用を用いてつながっていただけ」なのに対して、友人は「信用を信頼に変化させ、仕事仲間と交友の関係を築いていた」から、仕事仲間が友だちになっていたのです。
もちろん、どちらの関係がいい、ということではありません。
わたしのように仕事は“仕事”として割り切って付き合うことの方が、性にあっているならそれでいいですし、友人のように仕事の関係のなかから、交友を見つけられる人がいたっていいのです。
わたしには友人のように、仕事から交友の関係を築くことはできませんでした。
でも、そんな生き方があってもいい。
仕事の上では、最低限おたがいに「信用」さえ築けていれば、仕事はすすめていけるんだ!仕事だけの関係があってもいいんだ!と、自信がもてたのです。
また「恋人や結婚相手が見つからない」という方は、「運命の人は、いない」(261ページ)からの内容をオススメします。
正直、そこからの内容にはとても衝撃を受け、ズタズタになってしまうかもしれません。
でも同時に、婚活がうまくいかずに悩んでいる方には、一筋の光となってくれるかもしれない内容が、そこには書かれています。
「幸せになる勇気」は、「嫌われる勇気」に比べて内容が幅広くなっており、また「嫌われる勇気」を読まれていない方にとっては、
読み終えることが難しい本です。
そのため☆は4つにしました。
わたし自身、読みきった直後は、あまりの衝撃にぼう然とし、一体自分はどこから動いたらいいのか…と途方に暮れました。
しかし書いたメモを読み返してみると、どのタスクや考え方にも、その根幹は「ありのままの自分を受け入れる」ことだと、気づけました。
つまり、「ありのままの自分を受け入れること」が、自分の幸せへの第一歩なのです。
今からでも遅くはありません。
この本から勇気をもらい、その一歩を今この時から、踏み出していきましょう。 -
青年の卑屈未練っぷりがたまらない一冊でした。
彼のツンデレな様子や、哲人に飛ばす罵詈雑言が面白すぎて、読み終わるころにはすっかり青年のとりこになっていました。
い、いや。違う。
そういう本じゃなかったはずだ……。
えーと、内容内容……。
内容は、前作で学んだアドラーさんの仰ることが、より噛み砕かれて説明されていたので分かりやすかったです。 -
しばらく前に、思い切って入ってみたオンラインスクール。
スクール本来の主旨は別のところにあるけれど、活動に参加する中で、本を紹介いただくことが増えて、良い刺激になっています。
今まで、自分で選ぶか、新聞・雑誌・ネットなどの書評を頼りに選ぶことが多かったから、その中間くらいの距離感ーーまったく違う場所に住んでいたり仕事をしていたりするけれど、共通の関心事があるーーで本をすすめてもらうのが、すごく新鮮で!
この『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の2冊も、その活動の中でおすすめいただいて、読まなきゃ! となった本です。
本書は、オーストリア出身の精神科医・アルフレッド・アドラーが20世紀初頭に創設した「個人心理学」を、青年と哲人の対話という形をとった物語で紹介する本。
『嫌われる勇気』はアドラー心理学の概要を説明し、『幸せになる勇気』はアドラーの教えを実践するための考え方を解いています。
とにかく「青年」のキャラがすごい(笑)。
しょっちゅう「わたしは自分が嫌いです!」などと毒づいているけれど、超秀逸なインタビュアーで、読者の気持ちを次々と代弁して、問いを哲人に投げかけています。
おかげで、ともすれば、「ふうーん……」とよくわからないまま、なんとなく読み終わってしまいそうな内容を、自分に引き付けて読むことができました。
対話形式って、すごい。
個人的に面白かったのは、「自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである」という目的論の考え方と、「他者を愛する技術」としての愛の捉え方。
悩んだとき、よく「何が悪かったんだろう」とか「どうしてこうなったんだろう」と考えてしまうことが多いけれど、それって良し悪しで。
客観的な状況の把握も大切だけれど、気持ちの面では、自分の外側にある事柄について考えすぎるより、自分の中に目を向けて行動を選択したほうが、ずっと気持ちもしばられず、楽にいられる……のかも、しれない。
ちょっと歯切れが悪くなってしまうのは、私がしょっちゅう勇気が足りなくてうじうじしているからなんですが、日々試練に向き合うことこそ、前に進むことにつながっていくと考えられたら、すごく勇気づけられるし救われるなーと思いました。
文中で紹介されていたエーリッヒ・フロムの『愛の技術』が気になって検索してみたら、ちょうど今年・2020年の8月に新訳が発行されていたので、また機会を見つけて読めたらと思っています。 -
前作で目を開かれたように思っていたので、今回は前作程の「感動!」というところまではいかずこの評価にさせていただきました。結婚して2年、最後の章の「人生の主語を切り換えよ」が心に響きました。
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要点
・私は他者の期待を満たすために生きているわけではなく、また、他者も私の期待を満たすために生きているわけではない
・他者の課題に介入せず、自分の課題に他者を介入させない
・教育とは介入ではなく、自立に向けた援助である
・尊敬とは?⇒その人がその人らしく成長発展していけるように気遣うこと、その人がその人であることに価値をおくこと
・最初の一歩を踏み出すのは私である、一切の条件を付けず、どんな結果が待っていようとも
・共同体感覚=他者の目で見て、他者の耳で聞き、他者の心で感じる事
・共感とは?⇒他者に寄り添う技術であり態度
・過去は存在しない、「今」によって色を塗られた「解釈」があるだけ
・「変えられないもの」に執着するのではなく、「変えられるもの」を直視する
・「人と違うこと」に価値を置くのではなく、「わたしであること」に価値を置く
・すべての悩み、全ての喜びは「対人関係」にある
・何でもない日々が試練であり、「いま、ここ」の日常に大きな判断を求められている
・愛とは自立、誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではなく、決意であり決断であり約束である
・運命とは自らの手で作り上げるもの
・世界も人生もシンプルであるが、シンプルであり続ける事は難しい
・すべての出会いとすべての人間関係において、「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける
読後のアクションプラン
・聴くという行為について、今一度見直し共感力を身につける
・褒めず、叱らず、感謝を伝える→承認を意識
・過去と他人は気にせず、未来と自分に注力する
・アドラー心理学について色々な本を読んで勉強する -
子どもたちの問題行動に走る目的。
5段階あるが、段階ごとに問題が複雑になっていく様子がよくわかる。
教育について、とても勉強になったが、実際に行動に起こすにはなかなか難しい。
尊敬とはありのままその人を見る。
悪いあの人、かわいそうな私。
これからどうするか。
愛し、自立し、人生を選べ。
とても良い内容だった。
忘れないように時折読み返したい。 -
哲人のもとを青年が再び訪ねてきた。
アドラーをめぐる対話から3年。
あの日の対話を契機に、図書館司書だった彼は母校の中学校の教師になっていた。
だが、理想通りに行かないのが人生。
アドラー哲学を実践しようとしても、思うように結果が伴わない。
彼はアドラーを捨てたい! と乗り込んできた。
二人の対話が再開された。
前作「嫌われる勇気」は、私が「リワークプログラム」に通っていた際の話題の書。
そのプログラムでの課題は「復職」と「再休職予防」。
様々な知識を学んでも、現実の荒波に立ち向ったときにどう生き抜いていくのかが大きなテーマだった。
「あなたは現実を知らない!」と叫ぶ青年に、哲学者はあくまで冷静に対話を続ける。
そして「貴方こそ私の親友だ」とまで言い切る。
この胆力。この度量。
夜が明けるまで続いた対話の先に、青年は新たな道を踏み出した。
「ソクラテスやプラトンが今の時代に生きていたら、哲学者ではなく精神科医の道を選んでいたかも知れません」(あとがきより)
人生の目的は幸せになること。
哲学はそのためにある現場の知恵だ。
哲人の灯した火は青年を照らすだけでなく、哲人自身の目の前も明るくした。 -
尊敬、愛、勇気 全て自分から。与えよさらば与えられん。分かる…けれどすごく難しい。でも、たしかに結婚して愛を共有し合うようになって、ただただ生きているだけで自分の存在意義を感じやすくなってからは、他人にも友人にも家族にもそして自分自身にも愛と尊敬を前より示せるようになった気はする。自分が幸せでなければ人の事を幸せにできるわけがない。もっと自分を愛そう。アドラーの本なのだが文中にでてきたマザーテレサの言葉が気になった。世界平和のためには我々は何をするべきか?"帰って家族を大切にしてあげてください"
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アドラー心理学の名著と言われる「嫌われる勇気」の続編です。
私は医療職でスタッフ教育の責任者をしています。これまでの私は「褒める」という手段を用いて人財育成をしてきました。
しかし、本書を読んでからは考え方が変わり、むやみに誉めなくなりました。
出来るだけ「見守る」「認める」ようにしています。「誉める」ということは誉められないとしない人を育てるからです。教育の真の目的は誉められようが、誉められまいが自立してできる人財を育成することということを本書から学びました。
今では私のバイブル的な本です。
「嫌われる勇気」は今ひとつ理解に苦しみましたが、本書はこれだけ読んでもスッキリ良く理解できます。
子を持つ親や教育に携わる職種の方にオススメです!-
hibuさん、こんばんは。
スタップ教育なんて、とても大変ですよね。
人を教育していく人が、こういう本の知識も交えて接してくれるというのは...hibuさん、こんばんは。
スタップ教育なんて、とても大変ですよね。
人を教育していく人が、こういう本の知識も交えて接してくれるというのは、とても良いことだと思います。
経験則にとらわれるだけでなく、どうすればもっとよくなるかを考えてくれる人は、接する相手にとっては、ほんと、嬉しいことですよね。
お互い、よりよい方向に進んでいけるように、頑張りましょうね。2023/12/21
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本当の信頼とは、どこまでも能動的な働きかけ。現状の不幸を理由に理想を捨ててはいけない。まずは自分から他者を信頼すること。「与えよ、さらば与えられる」意志の力によって何もないところから築き上げるものだから愛のタスクは困難。人間の悩みはすべて対人関係である。人間の幸福もすべて対人関係。幸福とは貢献感である。弱さとは対人関係にとって強力な武器になる。しかしいつまでも弱さ(世界の中心)に君臨することはできない。世界と和解し、自分は世界の一部だと了解しなければならない。自立とは自己中心性からの脱却。愛を知り「あなた」から「わたし」そして「わたしたち」に守護が変わっていく。愛とは自立、大人になること、だからこそ困難。私は誰からも愛される資格がないと思うのは劣等コンプレックスのあらわれ。愛されるのは他の課題、愛することが自分の課題(課題の分離)自分から先に愛すること。運命とは自らの手で作り上げるもの。 我々は他者を愛することによってのみ自立を成し得る。そして他者を愛することによってのみ共同体感覚にたどりつく。なんでもない日々と言う試練は最初の一歩を踏み出した後から始まる。本当に試されるのは歩み続ける勇気。全ての出会いと対人関係において裁量の別れに向けた不断の努力」を傾ける。
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・幸せになる勇気=精神的に自立する勇気
・自立のためには愛すること。自分を愛し、相手を愛する。
・良い別れのために努力する。
・日々の積み重ね
改めて、今自分は自立していないなと思った。まだまだ自己中心性から抜けられていない。自分の価値を見つけて自分も他人も愛せるようになることが今の課題だなと思った。自分という基盤をもっと固めていきたい。 -
嫌われる勇気の続編として、書かれた本書は、間髪入れずに読めたことでより深くアドラー の理論を味わうことができた。
青年のようにアドラーの教えに感銘を受け、生活してきたが躓くことは大いにしてある。
それを見越して、書かれた本書は読者思いの本だと個人的に感動した。
今回の本で、感銘を受けたのは
相談に来る人は「悪いあなた」か「かわいそうな私」の話をしている
大事なのは「どうしたいか」ということ
話を受容して、慰めたところで、どうしたいのか? ということが話せなければ前には進まないというのは、わかっていたけれど、不意打ちで急所をパンチされた気がした。
どうしたいのか、それは宣言であり、決意であるから、逃げたい自分がいるからこそ、パンチが痛かったのかもしれない。
やっぱり幸せになるには勇気が必要! -
読み終わった直後に印象に残ったのは以下。
・平凡な自分を受け入れる勇気を持つこと。
・教育の目的は「自立」。そのためには褒めることも叱ることもしてはいけない。
今よく思い出すのは以下。
・自分の課題と他者の課題を切り分けて考える。
・考えるべきは「これからどうするか」。
読み直すとまた新たな気づきを得られそう。 -
愛を与える事に焦点を合わすと自分が幸せになるとシンプル。ここら辺はアランの幸福論やフロムの愛するという事に共通している。互いに影響を受けたのかな?というよりもキリスト教的な考え方か。
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褒めと叱るのはいけないというのはかなり難しい。
ただ存在を認めるというのは出来るはずだからそこぐらいは頑張ろうと思った
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嫌われる勇気を読んでから二ヶ月後にこの本を読みました❗今回は私の社長就任お祝いで本を三冊もらったなかの一冊がこの本です。哲人と青年の会話がまた始まると楽しみに読ませてもらいました。特に青年が哲人に罵声を浴びせまくるところが好きです笑 読んでみると嫌われる勇気のおさらいをするというか、忘れていたことをまたおもいださせてくれました。本って素敵ですね、また自分を見つめ直す時間が持てること、人間の大事な謙虚さを思い出させてくれます❗人の悩みごとはすべてが人間関係である、これは嫌われる勇気で一番の衝撃を受けた言葉です。そしてまたすべての喜びも対人関係から幸せをえるこれが胸に刺さりました❗
出会いはおおいにあります、その出会いをどのようにしていくかは自分の選択です。愛をもってgive and giveすることは私たちが幸せになる自立への始まりなんですね -
内容もだがこの二部作の構成が素晴らしい。アドラー心理学の難解さを理解し如何に身近なものとして感じて欲しいか、という著者の考え、工夫が伺える。哲学し、実践することそれが大事だ。
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青年の卑屈で激昂しやすいキャラクターに時折疲れると感じるけれど、
青年の気持ちがとても分かるので、自分を見ているような気持ちにもなる。
前作「嫌われる勇気」の内容を復習しながら、
更に対話を深めていく形式なので、前作を読んでいたのもあってか、すんなりと入ってきた
(実践していけるかは別として理解はできる)
読者が疑問に思うことは、青年が代弁してくれるけれど、
それが漏れなくしっかり押さえられているのがすごいと思う。
また、話の流れがとても巧みで、納得もしやすい。
読んだ瞬間は、なるほど、と思えても、
実践していくのは容易ではないと思う。
けれど、こういう考え方があることを知っておくだけでも違ってくると思う。
何度も読んで、心に刻んで、実践できたら、それはとても素敵なことだと思う。 -
内容面に触れるより、本書の形式的な面について感じたことを書いてみたい。青年と哲人の対話という設定からは、①Q&A方式にも通ずる点があり、②議論の流れが追いやすい、③口語調なので比較的字数を多く要すが、④力点や強弱をつけやすい、といった特徴に気がついた。また専門家・研究者の知見をライターがヒヤリングし、共著するという方法も前作からの実績もあり、啓蒙書のスタイルとしてだいぶ一般的になってきたように思う。当該学問分野(哲学、心理学、アドラー心理学)において一部の研究成果を、商業的にアウトリーチした成功例ともいえよう。岸見一人では書けなかったかもしれない。一例を挙げれば、本書の序奏の書き方にも、かなり緻密に計算されたわかりやすさの仕掛けが埋め込まれている。例えば、哲学と宗教の異同を数行で説明しているが、これは対話形式のなせる技だと思う。
前作から通底している概念は「共同体感覚」であり、本書も含めてこれを自分なりに解釈できれば著者の目的は、きっと達成されるのだろう。人間は弱いからこそ、共同体に参画する。かかわり方を説明する視点の例として、表題の「幸せ」や「嫌われること」を用いているととらえている。その他、印象に残った点は下に引用しておいた。
<前作>
http://booklog.jp/users/ikthr/archives/1/4478025819 -
アドラー心理学の本、どうすれば人は幸せになれるか
■教育
・教育とは介入とはなく、自立に向けた援助である
・行動面の目標は、①自立すること、②社会と調和して暮らせること
・行動するを支える心理面の目標は、①私には能力があるという意識、②人々は私の仲間であるという意識。
・教育の入口とは「尊敬」である
・尊敬とは、その人が、その人らしく成長発展していけるよう気遣うことである
・課題の分離:水辺まで連れていくことはできても、水を呑ませることはできない
・いかなる権力者であろうと強要しえないもの、それは、尊敬と愛である
■他者への関心
・共同体感覚:社会を形成する「他者」への関心の事
・あらゆる対人関係で求められる尊敬の具体的な第一歩は、他者への関心である。
・われわれに必要なのは、他者の目で見て、他者の耳で聞き、他者の心で感じること
■共感
・共感とは他者に寄り添うときの技術であり態度である。技術である限り、だれでも身に付けることができる。
・臆病は伝染する、そして勇気も伝染する
■変われない理由
・人間は、過去の原因に突き動かされる存在はなく、現在の目的に沿って生きている
・人間は、いつでも自己を決定できる存在である
・自分はなかなか変えられない、なぜなら、ほんとうは変わりたくないから。
・歴史とは時代の権力者によって改竄され続ける巨大な物語
・人間は誰もが、わたしという物語の編纂者であり、その過去はいまのわたしの正統性を証明すべく、自由自在に書き換えられていく
・あなたの「いま」が過去を決めている
■学級
・あなたの学級をひとつの民主主義国家と考える
・学級という国家の主権者は、教師ではなく、生徒たちである
■子供たちの問題行動 そこに隠された「目的」
第1段階 称賛の要求 わたしをほめてくれ 目的 ほめてもらうこと
第2段階 注目喚起 ほめられなくてもいいから目立ってやろう
第3段階 権力争い 反抗
第4段階 復讐 私を認めてくれない人に復讐をする 相手が嫌がることを繰り返す
第5段階 無能の証明 課題に取り組んで失敗するくらいなら、最初からあきられたほうが楽
■暴力
・最後に選択するコミュニケーション手段
・どこまでもコストの低い安直なコミュニケーション手段が暴力
・手っ取りばやく生徒を屈服させるのは「叱る」
・裁判官の立場を放棄せよ、教師は裁きをくだす特権など与えらえていない
・「怒り」とは、人と人を引き離す感情である
■ほめてはいけない
・ほめることは、能力のある人が、能力のない人に下す評価であるから、その目的は操作である。だから、ほめてはならない。
■信用と信頼
・信用とは相手のことを条件付きで信じること
・信頼とは他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと
・仕事の関係とは「信用」であり、交友の関係とは「信頼」である。
■分業
・分業とは人類がその身体的劣等性を補償するために獲得した類まれなる生存戦略
・われわれは働き、協力し、貢献すべきである。
・人間はひとりでは生きていかない。他社と分業するためには、その人のことを信じなければならない。
・この人と一緒に働きたいかが大切になってくる。そうでないと、互いに助け合うことはむずかしくなる。
■自立
・教育の目標は自立であり、教育者の成すべき仕事とは自立に向けた援助である
・他者のことを「信頼」できるか否かは、他者のことを尊敬できるか否かにかかっている。
・大切なのは、なにか与えられているかでなく、与えらえたものをどう使うかだ。
■先に信じること
・たとえその人が嘘を語っていたとしても、嘘をついてしまうその人ごと信じる
・ほんとうの信頼とは、どこまで能動的な働きかけである
・無条件:あなたがわたしを信じようと信じまいと、わたしはあなたを信じる。信じ続ける。
・われわれ人間は、分かり合えない存在だからこそ、信じるしかない。
■愛する技術
・他者から愛されることはむずかしい。けれども、「他者を愛すること」は、その何倍も難しい課題なのです。
・幸福とは、貢献感である
・われわれはみな、「わたしは誰かの役に立っている」と思えた時にだけ、自らの価値を実感することができる
■親の愛
・第一子または一人っ子:親の愛をひとり占めしていた時代を持っている
・第二子:兄や姉に追いつきたい⇒革命を志向します。
■愛すること
・愛するとはなんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的にゆだねることである。
・相手が自分のことをどう思っているかなど関係なしにただ愛する
・ただ自分から先に愛すること
■結論
・われわれはいかなる人をも愛することができる
・運命とは自らの手で作り上げるもの
・世界はシンプルであり、人生もまた同じ。しかし、シンプルであり続けることはむずかしい。
目次
第1部 悪いあの人、かわいそうなわたし
第2部 なぜ「賞罰」を否定するのか
第3部 競争原理から協力原理へ
第4部 与えよ、さらば与えられん
第5部 愛する人生を選べ
ISBN:9784478066119
出版社:ダイヤモンド社
判型:4-6
ページ数:296ページ
定価:1500円(本体)
発売日:2016年02月25日 -
自立 自分の価値を自分で決める
自己中心性からの脱却
愛する勇気=幸せになる勇気
愛とは2人で幸福を成し遂げること
→最良の別れに向けた不断の努力を続ける
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前作「嫌われる勇気」の内容をより実践的に表現している。 承認欲求にとらわれた人間は、他者から認めてもらうことを願うあまり、いつの間にか他者の要望に沿った人生を生きることになる。すなわち、他者の人生を生きることになる。 これまでも感じていたことだが、改めて自分を承認するのは自分自身に他ならないことを再確認した。 人生の主語を「わたし」から「わたしたち」に。…難しいだろうが、努めていきたい。
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青年がうざすぎて話入ってこないww
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信用と信頼の違い。
愛することと愛されることの違い。
褒めることも叱ることもしない。
アドラーの言葉をすぐにでも実践したくなる。
子供を対等にうけとめよう。
私にとっても良い1日になりました^_^
私にとっても良い1日になりました^_^
感想のっけた本人が最後になってしまいました。スミマセン。
ブクログでコメントされている方は、その人の良い点をみつ...
感想のっけた本人が最後になってしまいました。スミマセン。
ブクログでコメントされている方は、その人の良い点をみつけて、相手への尊敬をしていると、とても感じます。愛ですね、ほんと。皆さんのような人たちが周りにいると感じられることは、とてもうれしいですね。
私も、hibuさんのおっしゃるように、褒めることに意識が向いていた気がします。尊敬することは大切ですね。そういう気持ちを育んでいけるようにしたいですね(^^)