頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある

著者 :
  • すばる舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799104996

感想・レビュー・書評

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  • あくまで辞書、地図、図鑑といったものは親と子どもを繋ぐツールであって、ただそこに置いておくだけでは、なにも意味を持たない。それらを通じて、子どもと積極的に関わりを持つ、親が本を手に取って読む姿を見せるということが大事であると思う。

  • 「辞書」「地図」「図鑑」の良さは何となくわかっているつもりだったがが、どう活用すればいいのか、親はどう声がけするのがいいか、どんな辞書、地図、図鑑がいいのか具体的に挙げて、良い点を紹介している点がとてもわかりやすく、新しい発見がたくさんあった。

  • 1109

    小川大介(おがわ・だいすけ)
    1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大学受験予備校、大手進学塾で受験国語の看板講師として活躍。難関中学、国公立大学医学部などへ多数の合格者を送り出す。2000年、さらなる学習指導の理想を追究し、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1[エスエスワン]を設立。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。 首都圏、関西圏に展開する同教室を代表として率いつつ、子育て、人材育成に関する講演、執筆活動に力を入れている。「プレジデントファミリー」「AERA with Kids」「日経DUAL」などの記事で度々登場。フジテレビ「ペケポンプラス」に「カリスマ先生」としてレギュラー出演し、当意即妙の受け答えが人気を博す。著書に、『小川式「声かけ」メソッド』(宝島社)、『中学受験 基本のキ! 』(共著:日経BP社)など。



    私の職業がら、自分の子どもにはさぞかし家庭学習をやらせているのだろうと思われているようです。実際には、うちの子どもが家でいわゆる机に向かってする勉強はせいぜい1日に30分でしょうか。ただし、それ以外の時間は図鑑を見たり、電車の路線図と全国地図を見比べたりしています。それらはすべて広い意味での学習の時間です。目覚めている時間はすべて学びの時間。大切なのは、知的好奇心のアンテナをどれだけ立てているかということです。アンテナが立っていれば、テレビでアニメを見ている時間さえも、何かしらが引っかかり、学びにつながっていくものなのです。

    学力向上を考えるなら、国語と算数の強化こそ最優先では。漢字の書き取り練習をしたり、計算問題を解いたりといったことに時間を割くべきでは?⋯⋯


    たしかに、国語と算数は学力の基礎です。力を入れて勉強することは大切です。では、理科・社会科は力を入れなくていい、あと回しでいいかというと、決してそんなことはありません。理科・社会科とは、「生きていくうえで大事な力」を授けてくれる科目です。理科からは自然における現象や法則を、社会科からは人の営みや世の中のしくみを学ぶことができます。これらは将来役に立つ知識や考え方のベースとなるものです。ひと言で言えば、「人の幅を広げる」科目なのです。

    将来的に世界に羽ばたいていけるような人材を輩出したいというのが、一流校の考えです。そうした人材になれる生徒かどうか。世の中のさまざまな出来事、いろいろな現象に関心を持ち、豊富な知識を持っているかどうか。そこを見たいのです。そして、その知識を「どう使うか」と問うてきます。つまり、ただ暗記して詰め込むだけのガリ勉ではなく、知識を自分のものとしたうえで、それをつなぎあわせ、幅広い思考ができるかどうかです。

    本来の学問に、科目の垣根などありません。偉大な科学者が、哲学の領域でも歴史に名を残している例もあります。科日は、学校教育をスムーズに行うためにつくられた便宜上の仕切りであって、子どもの能力を伸ばすことを考える場合、それにとらわれてはいけません。

    ほかにも、博物館や天文台や美術館といった知的公共施設のほか、動物や水族館や植物などに出向いて本物にふれさせてあげましょう。家に帰り、そこで見たものを図鑑で確認する。反対に、図鑑で見たものを確認しに、博物館や動物開に行く⋯⋯。その繰り返しが知識を定着させ、子どもの好奇心をどんどん広げていくのです。海や山などでの自然体験や、家族旅行などもいいですね。磯遊びでカニやヤドカリを見つける。山登りで草木を問近に観察する。空気のきれいな場所に泊まり、満点の星空で星座を探す⋯⋯。これ以上の学びはあるでしょうか。そうした実体験があると、図鑑に書かれていることもすべて生きた情報として入ってくるのです。地図にしても、実際に旅行に行くから興味や愛着がわいて地名を覚えられるものです。「この間旅行した富山県はここだね」とあとから地図で探すとき、単に知識として富山県の位置を覚えるのとでは、記憶に残る度合いは全然違うでしょう。なんといっても、そこには親子で過ごした楽しい思い出が刻まれています。

  • 小川先生の本は優しくて大好きです。
    おすすめの辞書、地図、図鑑が紹介されており
    幼児から楽しめるものもあり我が家でも取り入れてみようと思います。

    今回の本で印象に残ったのは

    •子供の関心は30秒しか持たない。なぜ?なんで?にすぐ反応しようと思いました。
    •あと伸びする子は知識の偏りが少ない。遊びと勉強を分けずに親も楽しむことが重要だと学びました。

  • タイトルの三つの本をもとに、子どもが自ら学べる環境作りに役立つ情報が簡潔に良くまとまっている。おすすめ本の実例も豊富で参考になる。乳幼児に向けた言及もあるので、まだうちには早いかな…という方でも読んで得るものはあると思う。

  • タイトルの三種の神器の使い方を書いた本。
    どうやったら遊びの中に学びを入れるかを紹介してくれています。
    この3アイテムがあれば、日常の親子の会話に落とし込める見通しが立つ人には不要な本だと思いますが、私は買った後のことが知りたかったので、有意義な本でした。

  • 目覚めている間はすべて学びの時間。
    大切なのは遊びと勉強を分けないこと。

    おもしろいの数だけお子さんの未来が全方向に開かれていくワクワク

    リビング大人と子供の本

    学校の勉強以外の知識こそ子どもを伸ばす
    本当に頭のいい子はとにかく博識。
    日頃からの知識の収集が地頭の土台。
    いざ本格的気勉強を始めるときがきたら、どの角度からでも伸ばしてあげられそうな子はさまざまなジャンルのことを一通り知ってる。

    与えるのは早ければ早いほどいい。
    小さい子ども、面白いか面白くないかだけ。
    見慣れておくこと。時間を味方につける。

    理科社会とは人の幅を広げる科目。
    科目融合型の問題が主流となる時代。

    好きをとことん伸ばしてあげる。
    好きなことこそ突破口になる。

    コナン、ルドルフとイッパイアッテナ、注文の多い料理店、ウナギ大回遊の謎

  • 水増し部分が少なく良かった。

    我が家には地図も図鑑も地球儀もあったが、
    幼稚園児に辞書はまだいらないと思っていた。
    この本でオススメされていたドラえもんの辞書を買ってみたところ、我が子が何かにつけて辞書を開き
    ソファーで読んでいるので、買って良かった。
    最近は辞書の気に入ったページに付箋まで付け出した。

  • もうタイトル通りの本である。
    我が子の知的好奇心を育むためには、リビングに「辞書」「地図(地球儀)」「図鑑」を置けという主張である。

    これら3つが子供の好奇心を刺激するのに良さそうというのは、誰でもなんとな~くそんな気はする。
    では、なぜリビングに置くのか。
    それは子供の興味や疑問というのは30秒もすればすぐに移っていくからである。子供が「なんで?」を発したときにぱっと手に取って調べる。この機動力が大事なのである。
    それを繰り返していくことで、段々と子どもが、辞書地図図鑑を自発的に手に取るようになっていき、関心領域を広げていくようになるのである。
    親とのコミュニケーションの取れる心理的安全性のある環境でのこういった活動が、子供にとっては好ましい記憶として刻まれていくという側面もある。
    (確かに、私は子供の頃、自分の部屋に図鑑がずらりと揃っていたが手に取った記憶はない一方、リビングに置いてあった辞書はやたらめくっていた。)

    本書は、これらの"三種の神器"を、我が子の関心の発達具合に応じて、どのように少しずつ生活に潜り込ませていくか、どう活用していくかを具体的に指南しており、非常に有益。
    おススメの書籍やアイテムも計117点紹介されており、必ずしもこれらを買わないにしても、選書のポイントが分かるようになっている。

    きわめて具体的で実践的な内容。
    即効性のある教育方法ではないが、種まきは早いほうがいい。
    いつかの後伸びに期待して、あとは私自身が調べ物を楽しめそうなので、ぜひリビングに取り込んでいきたいところ。

  • 地球儀と地図を購入するきっかけとなりました。子育ての指針とする本のうちの一冊です。

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著者プロフィール

教育家。見守る子育て研究所 所長。1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として活躍後、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。塾運営を後進に譲った後は、教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動している。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。受験学習はもとより、幼児期からの子供の能力の伸ばし方や親子関係の築き方に関するアドバイスに定評があり、各メディアで活躍中。そのノウハウは自らの子育てにも活かされ、一人息子は中学受験で灘、開成、筑駒すべてに合格。『5歳から始める最高の中学受験』(青春出版社)、『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て』(KADOKAWA)など著書多数。

「2023年 『子どもの頭のよさを引き出す親の言い換え辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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