恩田さんの本は本当に久しぶりかもしれない。
読む人読む人、皆が「いいよ!」というから期待して読みだしたら、もうその期待以上。
序盤から登場人物たちの音楽への思いが溢れて、それがこちらにもしっかり届いて涙が止まらなかった。
天才たちが次々と現れるのに全然遠い人ではなく、それぞれが悩み苦しみ喜び成長する姿がしっかりと書かれているからまたすごい。
誰が優勝してもいいし、誰もが優勝して欲しい、と思う不思議。
ピアノコンクール物語としてどうしてもピアノの森を連想してしまう。
読み終わってからピアノの森も読み直してしまった。
そしてピアノが弾きたくなる!
音色を音楽を言葉や文章にして表現するのが本当に凄い。
もちろん彼らの音なんて聴いたことないのだけれど、聴こえてくるかのようだった。
いきなり2017年はじめから素晴らしい本を読めて幸せ。
読んでる間、読み終わった後も幸せな気持ちにさせてくれる1冊だった。ついこうやって感想を書きたくなるほど。
【1/7読了・初読・市立図書館】
2017年1月8日
-
天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘
- 菅野雪虫
- 講談社 / 2012年3月30日発売
- Amazon.co.jp / 本
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ソニンの世界に出会うのは実はかなり久しぶり。。
すっかりどんな物語だったっけ…!?
と記憶の糸をたぐりよせてました。
でも心配無用。あっという間に3つの国のイメージがぱっと湧き上がって、そういえば偏屈で変わったお姫様がいたような気がする!
そんなことを思い出しました。
今回は巨山のイェラのお話。
彼女がなぜ強くたくましく、そして賢くなっていったのかがとても良く分かる運びでした。
このソニンの世界は、児童書という枠にも関わらずとても正直に世界を映し出しているなぁ、と感じます。
ただただ男の子を産むために努力し娘には目もくれない母親。
言葉巧みに国を導く父親。
そしてきょうだいたち。
けっきょく人がいいのってばあやくらい!?
それぐらい人の一面を正直に丁寧に描いているなぁと感じました。
これはもしや!?と思って検索したら、
やはりクワンの物語もこれから発売らしい!
またあのソニンの世界に会いたくなりましたー。
素晴らしい物語です☆☆
【2/1読了・初読・市立図書館】
2013年2月1日
「どこへ向かうも風のなすまま。からりと明るく次の場所へ向かい、あっさりと昨日を捨てる。捨てた昨日を惜しんだりしない。」
TwitterでやたらとRTされていたので(出版社の思惑)、
それに乗って図書館で借りました…。
いやぁーー、骨太な作品!!
タイトルや拍子からは想像もつかないような、
強い女の一代記。
もっと軽い明るい恋愛ものを想像していたので、
いい意味で裏切られたかな!?
現代にいる小夜子と理恵。
そして、物語の根幹を担う百合江、里実。
実は最初は、名前がストンと入ってこずに混乱しながら読んでしまったのだけれど、物語が進むうちに、キャラたちがしっかり歩き出すからその心配もなくなった。
この女たちの生き様は、私とは程遠いところにあると思う。
どの登場人物とっても、同じように生きたり、この人一緒だ!というものは全くなかった。
それでも、なぜかしてしまう感情移入。
物語が終わった後も、しばらくはこの世界に引きづられてしまっていたように思う。
それだけ著者の筆圧が高いのかな。
力がある。
ちなみに、ゼクシィの「突然愛を伝えたくなる本大賞」だったようだ。
いやーーー、こんなに強い女がいたら、愛を伝えたくなるかなぁ?
なんて思ってしまいました。
すごいお話でした。
【11/11読了・初読・市立図書館】
2012年11月13日
-
ヴィヴァーチェ 紅色のエイ (カドカワ銀のさじシリーズ)
- あさのあつこ
- 角川グループパブリッシング / 2008年7月4日発売
- Amazon.co.jp / 本
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引用なし。
銀のさじシリーズ読破に向けて♪♪
あらすじなど何も知らずに手を出したこの本。
もうイッキ読みだったー。
というのも、ひとまず第1巻、なのよね。
ラストも、次巻へ続く的な展開だったので、なんと感想を言っていいものか。
主人公のヤン、そして親友のゴド。
二人がとても素敵な少年。
相手のことを思いやり、人間として賢く生きている。
その彼らの魅力が伝わってきた!
そして、何よりも謎がたっぷり。
これはこの巻だけでは分からないので、なんとも言えないけれど、とにかく続き気が楽しみな展開。
夢中になって、ページを捲ってしまった。
なにより、、早く続きを読まないと忘れてしまいそうw
【11/10読了・初読・市立図書館】
-
最強母乳外来 あらゆる悩みにお答えします!
- SOLANIN(ソラニン)
- 朝日新聞出版 / 2011年7月20日発売
- Amazon.co.jp / 本
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引用なし。
前から気になっていた、ウワサの母乳最強外来の書籍版。
非常にためになった。
まぁ、子どもが10ヶ月で読むことでもないのだけれど、
改めて、なるほどなぁ、と頷くことが多かった。
しかし、これは妊婦の時に読んでいたら、
すべてを鵜呑みにして、とてもプレッシャーになってしまったかもしれない。
きっとその人の性格にもよるのだけど。
なので、私には今読んで調度良いぐらいだったのでした。
特に卒乳に関しては、この人の考え方に私は今のところ全面賛成するし、私が考えていたことを後押ししてくれるようで、その点は有難かった。
実践編も読んでみたい!!
【11/6読了・初読・市立図書館】
-
はやくはやくっていわないで
- 益田ミリ
- ミシマ社 / 2010年10月30日発売
- Amazon.co.jp / 本
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引用なし。
Twitterで宮下奈都さんが感想を言っていて気になって借りた物。
益田ミリさんの絵本でした。
先日読んだ『かっこうの親もずの子ども』(椰月美智子)に、子どもに対して最初は出来ることを喜んだのに、気づいたら出来ないことを責めるように・・・という文章が出てきてはっとさせられたのだ。
それが、この絵本にも通じるような気がする。
自分が親になってみて初めて分かることもたくさんあって、
自分の子どもに「はやくはやく」って言わないようにしたい。
と心から思った。
のだけれど、実際は難しい。
だから折にふれて、この物語を思い出さないといけない。
そして、子どもにも、はやくしなくてもいい、みんなと一緒じゃなくてもいい、ということを知ってほしい。
という気持ちと、そうではない気持ちと。いろいろで。
1冊の絵本で、考えさせられたのでした。
【11/4読了・初読・市立図書館】
「過ぎていく時間と足並みを揃え、思い出は徐々に遠ざかっていく。そんな毎日の中で、胸にたくさんの花を咲かせて暮らしている人もいる。いつまでも溶けない氷を哀しんでいる人もいる。引いたリボンの先につながっているのが花なのか、氷なのか、そんなことは誰にもわからない。どちらがいいとは、きっと言えないのだろう。花は綺麗だけど、氷だって大切な思い出の証だ。捨てずにゆっくり溶かしてやれば、だんだんと水に変わってくれる。」「花と氷」より
真備シリーズだそうです。
前作は読んでいないので、わからないのだけれど、これだけ読んでも十分楽しめた。
後発になる『カササギたちの四季』と似た雰囲気かな。
どの短編集もとても好きだった。
特に好きなのは、最初の「流れ星の作り方」とこの引用した「花と氷」かな。
前者は最初ホラーかと思っていたらとても優しいお話といういい意味で裏切られた印象。
そして、後者の「花と氷」は苦しいのだけれど柔らかい光が残る悲しくて温かいお話。
どちらも好みでした。
【10/26読了・初読・市立図書館】
2012年10月26日
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かっこうの親 もずの子ども
- 椰月 美智子
- 実業之日本社 / 2012年8月18日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
「絶対に失いたくないものを手に入れた瞬間から、自分はすっかり怖気づいてしまった。涙もろくなり頑なになり、融通が利かなくなって利己的になってしまった。守るべきものがあるというのは、とても窮屈で心もとないことなんだと、弱くなった自分を見つけるたびに統子は思う。」
物凄く良かった。
自分が現在小さい子どもの子育て中ということもあるからこそ、
とても響いてしまった。
育児、自分の仕事、シングルマザー、保育園、ママ友、不妊治療、AID、胎内記憶、そして子どもの生と死と。
どれをとってもそれだけで一テーマになるようなことをよくもまぁここまでしっかりといれこんできたなぁ、と感嘆。
スゴイ!!
それでいて窮屈には思わなかった。
どれをとっても全部繋がっていることで、全部大事なこと。
ひとつ欠けてもこの物語は完成しなかったんじゃないかな?
統子の智康への愛情だったり、時にはイライラだったりが手に手を取るように自分にも感じてしまって、
決して全編楽しく読んだ、ということはないのだけれど、ずっと共感しながら読むことが出来た。
そして、読みおわった後には、不思議と子どもに優しくなれて、
また頑張ろうという気にさせてくれるのだからとても不思議。
たくさんのがんばっているママに読んで欲しい1冊。
【10/16読了・初読・市立図書館】
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【賢い子に育つ!0歳からのらくらく子育て】 カヨ子ばあちゃん73の言葉
- 久保田カヨ子
- ダイヤモンド社 / 2011年9月2日発売
- Amazon.co.jp / 本
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「お母さんがおおらかでいれば、表情豊かな子に育つ」
「「目線を合わせて話しかける」と新たな発見がある」
「一日一回は、大泣きさせなさい」
「感情をコントロールしながら、叱る術を見つける」
「“泣きおとし”に屈しちゃ、アカン」
「「やってはいけません」は、言ってはいけません」
「本物に触れることで、本物を見分ける感性を養う」
「子どもと知恵比べして、ともに賢くなるのが“育自”や」
「「歩く」より「止まれ!」を覚えさせよ」
「単語だけではなく、必ず“文”で話す」
「子育てに失敗など、絶対にない」
「「どっちが好き?」「どうして?」は、自分の意見を主張するための訓練」
「3歳までに、物の名前を覚えるよりも大切なこと」
「記憶力は、鍛えても鍛えすぎることはない」
「つまらない既成概念が、子どもの才能を摘み取る」
「「ぼくがやる」は成長のしるし」
「数を覚えるより、「だいたいこれくらい」が先」
「子どもをほめるのは、家に帰ってからにしなさい」
極端ではあるけれど、ところどころ参考になるところも多々。
すべてを鵜呑みにはしない。でも「これは!」というエッセンスは残しておきたい1冊。
【10/15読了・初読・市立図書館】
2012年10月15日
「好きでした。過去形にして無理やりせりふを終わらせればやっと、エンドロールが始まってくれる。」
「エンドロールが始まる」より
良かった。
こういう小説を読みたかったんだなぁ、とつくづく思わせてくれた1冊だった。
翌日には廃校になる高校の卒業式。
その日の少女たちの思いやことば。
どれもこれもキュンとなるものばかりだった。
私の高校時代はこんなキュンとなることはなかったけど、
今この本を読むことで、高校時代がキュンとしたものに少し上塗りされた気がする。
私は特に最初の「エンドロールが始まる」にノックアウト。
こういう奥ゆかしい恋、片思いがしたかったなぁ、なんて思ったりもする。
やはり、朝井リョウくんの物語、好きです。
これからも読んでいきたいのでありました。
【10/14読了・初読・市立図書館】
2012年10月14日
久々に読んだのは、辻村さん。
一気読み。
少しだけ、ヤケ読み。疲れちゃったんだもん。
どんな辻村さんが読めるのだろうと思ったら、黒色でとても楽しめた。
田舎で鬱屈とした少年、
出会ってしまった女優、
伝統を重んじる村。
いったいこれはどこにどうやって着地するのかしら!?
と言うことが気になって気になって、ページをめくる手が止まらなかったし、一気読み。
私としては、納得のラスト。
少しだけ、切ないかな。
サスペンス的な香りがした。
此の著者さんは読むたびに、描写が手に取るように分かるようになって来る。
今度はかなり迫真に迫っていて、目の前で、この物語のドラマが展開しているかのようだった。
最近、ドラマだとか映画化多い辻村作品。
この作品もそうなるかな!?
そうなら是非見たい、1作です。
【9/29読了・初読・市立図書館】
2012年10月1日
-
淋しい狩人 (新潮文庫)
- 宮部みゆき
- 新潮社 / 1997年1月29日発売
- Amazon.co.jp / 本
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本を1冊読み終わるのに多大な時間がかかってしまった。
読み易いはずなのに、時間がないからだ。
読み易いからこそ、後回しで良いかな、と思えてしまうというのも、事実。
連絡短編的な部分もありつつ、物語と物語は独立している。
だからこそ、初めのお話を忘れてしまうのではないか、と思ってしまった。
今はもちろんまだ覚えているけど、怪しいなーーー。
そして、最後の解説にもの凄く納得。
この物語は、古本屋を舞台に、祖父とその孫とのやり取りが多くを占めているからこそ、どことなくのほほんとした穏やかな空気を持っている。
でも、そこで取り上げられている事件だったり、テーマは、どことなく暗くて、社会性を帯びているのでは?と思う物もあった。
そのバランスが絶妙で、一気に読者を物語にぐいっと引っ張って行くのかなぁ、と。
楽しめました。
【9/15読了・初読・私の本】
2012年10月1日
-
魔性の子 十二国記 0 (新潮文庫)
- 小野不由美
- 新潮社 / 2012年6月27日発売
- Amazon.co.jp / 本
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一気読み!!
読みたい、読みたいとは思っていたけれど、読み始めるまでに時間がかかってしまった。
でも、読み始めたら一気読みだったー!!
そして、これは、やはり十二国記の物語を知っているのと知らないのとでは、面白さがじつは違うのでは!?
と思ってしまう。
既に一応既刊は読み終えている私としては、この物語があちらの国のどの部分であるのかを理解できる。
そして、一見難解であるように見える後半に出てくる漢字たちも馴染みのあるものばかりだ。
だからこそ、物語にすっと入っていけたのかもしれない。
選ばれているものとそうでないもの、
人とそうでないもの。
とても、辛いな、と思ったり、
出てくる人たちの苦しみがとても分かってこちらまで一緒に苦しくなったりもした。
そして最後の辺りでは、少しだけ興奮もしてしまった。
いよいよ、十二国とつながるのか、と。
読んでよかった。面白かった。
【8/17読了・初読・私の本】
2012年10月1日
-
フェアリー・プリンセス夢迷宮への片道切符 下 (MIRA文庫 JK 2-2)
- ジュリー・カガワ
- ハーパーコリンズ・ジャパン / 2012年7月13日発売
- Amazon.co.jp / 本
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ブクログより献本、頂きました☆
上巻より続いての下巻。
読み終わったら、、、
案外面白かった!!!
というのが第一印象。
しかも、この物語、まだまだ続くようですね。
途中で何となく雰囲気を察したけれど…。
しかし、先が気になってしまいました。
ミーガンの冒険は、イケメン冬の王国王子アッシュとのラブを交えて進みます。
明らかにティーンズな内容なのだけれど、
しばしこんなことにご縁のないおばちゃんとしては
なんだかドキドキしてしまいました。
トキメキました。
多分、あの『トワイライト』と似てるんじゃないかな!?(未読)
一人のイマイチだった女子が実は・・・で、
その彼女がモテ期を迎える…
って言ってしまえば簡単だけれど、
読み応えもありました。
妖精とか、ファンタジーの世界に慣れているなら
全然問題なく読めるかな。
今回の上下巻で色々と伏線が撒き散らされた感じなので、
その伏線が今後どうやって回収されるかが気になります!
また、謎もまだ残っているので、それらがどう解決されるのか。
ということで、きっと続きも読むと思います。
でも、いつ出るのかな〜〜。
【7/23読了・初読・私の本】
2012年7月23日
-
フェアリー・プリンセス夢迷宮への片道切符 上 (MIRA文庫 JK 2-1)
- ジュリー・カガワ
- ハーパーコリンズ・ジャパン / 2012年7月13日発売
- Amazon.co.jp / 本
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ブクログより献本、頂きました☆
ハーレクイン出版ということで、どんなロマンス!?と思いきや、ファンタジー冒険もの!
ティーンズ向けなので、当然、なのかもしれないけれど。
<上>では、主人公ミーガンを始め、
様々なキャラたちの紹介…かな!?
色んな人(妖精)たちが登場し、ミーガンの冒険は進んでいきます。
ミーガンはiPodをはじめPCが大好きな、でも冴えない女子。
そんな彼女が実は・・・というお話。
最初は、ミーガンの俺得系!?
と思っていたけれど、読み進めるうちにとても苦労して進んでいるので、少し可哀想に…。
それでいて、まだ物語の全容が見えてこない!!
ポンポンと話が進むので、読みやすいのは確か!
気づくと自分も妖精界に!?
でも、ちょっとどのキャラにも感情移入がしにくいのは、
海外ものだからか、という理由にしてしまうのか、
はたまた自分が年をとったからか…。
なんて思いつつ、下巻へゴー!なのです。
【7/21読了・初読・私の本】
2012年7月21日
-
RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ)
- 荻原規子
- 角川書店(角川グループパブリッシング) / 2011年10月29日発売
- Amazon.co.jp / 本
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「でも、今日、シンコウを見なおすことができたみたいに、人の見方っていくらでも変わるんだよ。おれたちも変われる余地を残そうよ。変わりながら、変わらない絆を少しずつ確かめていけばいいんだ」
第5巻!
だいぶ話が進みました。
そして、もう佳境なのかな?
この巻に来てやっと泉水子に少し共感を持てるようになったし、魅力を少し感じられるようになってきた。
特に最後辺りで舞を舞っているところはきっと素敵なんだろうなぁ、と想像がしやすかったし、みてみたいって思ったのでした。
前半はゆるく感じたし、
ゲームもしっかり理解出来なかったんだけど、とにかく、どんな風になっていくのか気になる一冊であります♪
早く次巻出ないかなぁ〜。
【2/22読了•初読•市立図書館】
2012年2月22日
「男たちが戦いに行って、世界中が殺し合うようなことになっても、私たち女性は〈命を産む〉存在として、平和を願い合うのだと。「それが、綺麗になる、〈心の美しい人間〉になるたったひとつの条件だって、話してくれましたよね」」
戦争は憎む。でも、人は憎まない。
という小路さんなりの平和論が優しい人たちが織り成す物語の中で展開されている。
戦争とか平和とかももちろんなのだけど、おばあちゃんたちの持つ西洋館の秘密とはなんだったのか、その部分も気になって一生懸命読んでしまった。
面白かった。
私も気付いたら4人目の孫となって一緒に謎を解いているような、気にさせてくれた。
相変わらずあったかいなぁ…。
【12/4読了•初読•市立図書館】
2011年12月5日
-
ちいさいモモちゃん (講談社文庫)
- 松谷みよ子
- 講談社 / 2011年11月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
「いや、うちへきたらいや。ねえ、どうしておとなたちはせんそうをするの?せんそうなんてやめて、ご本よんだり、絵をかいたりすればいいのに、ぞうさんとか、お花とか、それから、およめさんとか、さ」
文庫化されて読みたくなったので購入。
タイミングも、もしかしたら良いのかもしれない。
モモちゃんの物語は最初は読み聞かせだったか、遠い遠い昔に出会ったのだ。
それからもうかなりの長い時間がたってしまった。
結局最後まで読んでいないのは、
この物語の持つ暗い部分を幸せな子どもの私は受け入れられなかったんだ。
「ほっこりするよね」なんていう抽象的な言葉では片付けられない、運命性がそこにあるから、どこか距離と暗さを感じてしまったのかも。
最後の角田さんの解説がまた秀逸で、なるほど納得と頷きながら読んだ。
やはり良い本だと改めて感じた。
【12/4読了•再読?•私の本】
2011年12月4日
「しあわせな記憶がこの人を支える。思い出せるしあわせだけではない。思い出せない無数の記憶によっても人は成り立っているみたいだ。しあわせだったり、そうでなかったり、うれしい思い出も、悲しい欠片も。」
今までの宮下作品とは少しテイストが異なって、どこかファンタジーの物語を読んでいる感覚だった。
ずっとふわふわしていて、不思議。
ふと考えると、もう一生会わないだろうというすれ違った人の数は結構多くて、
その中には当時とても大切だった人も含まれていたりする。
何時の間にか、その人が大切だという時は過ぎ去ってしまったのだけれど、心には案外いつまでも、残っている。
そんなことを思い出させてくれる内容だった。
淡々としているのだけど、優しい物語。
言葉足らずなのだけど、ちゃんと救ってくれる物語だった。
長らく本を一気読みなんてしてなかったのに、さらりと気持ちよく一気に読み終わっていた。
【12/3読了•初読•妹からのプレゼント】
2011年12月3日
「この人と出会って、この人がくれた小さな自信で、少しだけ前へ進めるようになったんだわ、と思い出の流れ星に触れながら気づく。」
初大島作品!
さらりと読める本が読みたいと思って探して出会って正解☆
最初は美和の行動だとか、言葉に、おばさんの私はもう違和感を感じてしまったのだけど、
それもいつのまにか気にならずに美和にすっかり寄り添えていた。
そして最後は良かったね。とホッとさせてくれたのだった。
他の本の続編らしいのだそちらも早く読みたい!!
【読了•初読•市立図書館】
2011年11月27日
-
求愛瞳孔反射 (河出文庫 ほ 6-1)
- 穂村弘
- 河出書房新社 / 2010年8月3日発売
- Amazon.co.jp / 本
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「獣もヒトも求愛するときの瞳は特別な光を放っているんじゃないか。」
ほむりん詩集☆
訳分からなくてもなぜだか惹かれる。
やはりそれは言葉のマジシャンだからかな。一つずつの言葉がキラキラと輝いていて光を放ってる。
それが求愛瞳孔反射なんだと思う。
どれが好きとか、じゃなくて、
あとがきにもあるように、詩が連なって一編のストーリー。
恋をして、叶って、破れて…
そういう一連の流れは誰にでも起こりうることだけど、
詩に現されると、全て一つずつが、特別なことなんだってことに気付かされる。
強さと脆さの両方を兼ね備えて、
なおかつキラキラ光ってれば
やっぱり惹かれない訳はない。
【11/17読了・初読・私の本☆】
2011年11月17日
-
ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)
- 三上延
- KADOKAWA / 2011年3月25日発売
- Amazon.co.jp / 本
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「……どんなことをしてでも、大好きな本を手元に置きたい、気持ちを……分からないかもしれない、そう思ったんです、たかが本のこと、だから」
面白く読んだ。
前評判ほど、ひゃっほー!というほどではないけれど。
物語を楽しめた。
連作短編のようになっていて、
最後にはうまい具合にお話がまとまって良かったなぁと。
本当に古書のことと、物語の展開がメインだから、最後までこの栞子だとか五浦のキャラクターは掴みづらい部分があった。
それでも、私は物語先行。
古書のあんな話、こんな話が聞けて、ちょっぴり薀蓄臭くもあり、その点でも楽しめた。
きっと2も読むと思う☆
【11/16読了・初読・私の本】
2011年11月16日
-
真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ (ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 7-1)
- 大沼紀子
- ポプラ社 / 2011年6月3日発売
- Amazon.co.jp / 本
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「大好きよ。だってパンは、平等な、食べものなんだもの。道端でも公園でも、どこでだって食べられる。囲むべき食卓がなくても、誰が隣にらいなくても、平気でかじりつける。おいしいパンは、誰にでも平等においしいだけなんだもの」
話題の一冊読みました☆
ちょっと前評判がよすぎて期待値を上げすぎちゃったかな。
私の持つ常識とはかけ離れてしまっているのでツラい部分も多くあった。
そこで思い出したのは『詩羽のいる街』。
ああ、このお話はご近所ファンタジーなのか。
と。そう思うとなんだかストンと腑に落ちるモノがあった。
もちろん、詩羽のあの力には叶わないのだけど。
あの力がパンに変わったのかなぁって。
あーあ、美味しいチョコクロワッサンが食べたい!!
【11/12読了•初読•私の本】
2011年11月12日
-
わくらば追慕抄 (角川文庫 し 39-2)
- 朱川湊人
- 角川書店(角川グループパブリッシング) / 2011年9月23日発売
- Amazon.co.jp / 本
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「人間の本性が善悪どちらであろうと、それを論ずるのは、あまり大きな意味はないでしょう。大切なのは、どんなにまわり道をしても、いつか善い存在になろうとすること……そして、そう努力する人を信じてあげることーー姉さまは、そう言いたいのでしょうか。」
第一弾の時ほどの苦しさはないけれどら優しさと物悲しさは常に同居中。
ステキなお話でした。
私が長女だからか、ワッコちゃんのどことなく向こう見ずな勢いには少々辟易してしまう部分もあったりするのだけど。
にしても、姉さまは老成というか、達観しているなぁ。
前回からまた年を重ねたということもあるし、また常にワッコがいるから比較してしまう部分もあるのだけど。
どのお話も良かった。
そして、これはまだ続編があるはず!
いつになるんだろう〜!!
心待ちしています。
【11/7読了・初読・私の本】
2011年11月7日