『恋とは、「心を切りつけられるような淋しさ」であり、恋人たちは淋しさを埋めるために、ひたすら、親指を使ってメールを送り、キスをし、抱き合い、体と心と言葉を求め合うもの。でも、淋しさは埋まらない。恋をすればするほど、互いを求め合えば求め合うほど、淋しさは膨らみ、深まっていく。』

なるほど。そうなのか。そうなのかもな…(遠い目)

僕らの生きる時代はスマホでラインであったりメールであったり、「文字」で気持ちを伝えることが多い。でも、やっぱり、もしかしたらだからこそ、きちんと目を見て、仕草を見て、表情を見て、きちんと伝えたり、話すことが大事なんだろうなぁ…。

石田衣良らしさが溢れるこの小説。冒頭で結末を予告されているにも関わらず…さすが石田衣良さん。
甘く、切なく、悲しく、歯痒く、そして大切なことをきっと教えてくれる一作。

2013年6月1日

読書状況 読み終わった [2013年6月1日]
カテゴリ ●小説

『いつからやろうね。さようならって、言われへんようになったの。昔はもっと、さよならとか、バイバイとか言って、ちゃんとさよならできたはずやのに。』

「ありがとうとごめんなさいを言える子になりましょう」そう言われてみんなも育ってきたはず。けれど、じゃあ【さよなら】は?
これまで、きちんと言えなかった人も居る。そこにはいろんな理由もあったと思う。
でも、やっぱり大事な言葉なんだって教えられた。
これから、この限られた時間の中で、どれだけの人にきちんとを言えるか分からないけれど、きちんとみんなに会って、言わなきゃな。言いたい。
【さよなら】を【さよなら】じゃなくて【またね、左様ならば】と、「気持ちを新しくして、いろんなものに向き合っていく」そんな意味も込めて。

この小説は、珍しく、映画を小説化したもの。女子の友情を描いたものなのだけど、すごく深くて、心の奥を「トン」って、ノックされるような、そんな本。
「大人」になったみんなに読んでほしい。
★★★★★

2013年5月14日

読書状況 読み終わった [2013年5月14日]
カテゴリ ●小説

『一番大事な存在だが、同時にやっかいなことも多い家族。』
SMAPの歌の詩も何曲か書いている森浩美さん。どの物語の最後にも、“救いの光”“希望の光”が残されていて、それでいてジンと来る。
決して自分の家族と同じ話が続けられているわけではないけれど、いろんなことを考えさせられ、分からせてくれる話ばかりの短編集。
『家族』であることの有難みを痛感させられることと同時に、『家族』であることのための努力や困難さも同時に痛感させられる。
森浩美さんの家族シリーズ、全部読もうかな。

2013年5月5日

読書状況 読み終わった [2013年5月5日]
カテゴリ ●小説
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『人の幸福を羨んではいけない。なぜならあな たは彼の密かな悲しみを知らないのだから。ー ダンデミス』 今一番好きだし、大事にしたい言葉。

出ました、出てました、夢をかなえるゾウの2 です。 もはや説明不要かもしれないけれど、マストで す。1と同様、色々な、大人として生きていく ためのエッセンスが詰まっています。 色んな偉人達の言葉も交えて、楽しく読めて、 でもすごく大切なものでいっぱい。

これも1と合わせて何度も読んで、自分に言い 聞かせ続けなきゃな。

超絶オススメ! ただし、敬也さんのブログはひどいことになっ てるので、本読む前は覗かないこと!(笑)

2013年4月16日

【もういない、大切な人へ】という帯と本多孝好さんだからという理由でこの本を手に取った自分に遠い目をせざるを得ない…(ΘωΘ)白目

とはいえ、その悪い期待に反してか、古い傷を舐めることはなかったことに安堵した僕です。
で、色んな形での「MISSING」な存在を主題とした五編の短編集なわけだけど、個人的には、淡く切ない思春期の想いと、過去には戻れない時間軸への淡さが記されている【瑠璃】が良かった。
全然ハッピーエンドではないんだけど。
というか、どれもハッピーエンドではないよね、「MISSING」っていうタイトルだし。
通勤・帰宅のお供に是非。

2013年3月24日

読書状況 読み終わった [2013年3月24日]
カテゴリ ●小説

最近注目してる、辻村美月さんの小説。あの「ツナグ」の作者さんでもあります。
年下とか、ビビる。洞察力というのか、表現力とか、透明感に溢れているのに、深い世界が本の中に広がる。

この話も、一人の少女・女性とそれを取り巻く女性を中心とした人々の、とても切ない、とても悲しいお話。
読んでて、とても痛かった。少女たちに感情移入してという面と、男子としてという面とで。
純粋が故に、一途で、とてもまじめで家族思いで友だち思いが故に、悲しい人生を選択してしまったんだな…。
ネタバレになるのであまり書かないけど、オススメです。

小説というのは、フィクションなわけだけど、ノンフィクションでもあると、僕は思うのです。

2013年2月15日

読書状況 読み終わった [2013年2月15日]
カテゴリ ●小説

湊かなえ先生、そしてドラマ化ってことで原作を読破。
著者曰く、「もしかすると、あなたの家で起きることかもしれません」…起きないと思うけど…でもここに書かれた人々の感情の動きに似たものは世の中の至るところで起きているんではないかと思う( •́ .̫ •̀ )
人の憎しみの感情を書かせると湊さんはやっぱりすごいのかなーという感じ。
視点が色んなところから書かれている点と、それぞれの状況における人々の憎しみや疎みと言ったものが詰まってます(´・ω・`)
ドラマと小説は人間関係や筋立てがだいぶ違うみたいだけど、基本的に、「原作より勝るものなし」という精神で見るつもりはなし('ε'*)

2013年1月5日

読書状況 読み終わった [2013年1月5日]
カテゴリ ●小説

オススメ!是非!すらすら読めて、新しい視点が新鮮!
日常に潜むいろいろな事件や謎を解明してくんだけど、「クリーニング店」という意外になかった斬新な切り口が総じて面白くしてくれてます。
ホッと心があたたまるところもあったり。読者としては最後まで解けない謎めいたものが残りますが…それも狙いでしょう。
坂木さん、注目株と言われてるのが納得だーという一作。是非手に取ってみてください。
★★★★★

2013年1月2日

【八日目の蝉】【対岸の彼女】の角田光代だからなーと手に取った一冊。
なので、心に「ズシン」と来るやつを期待してたんだけど…拍子抜けと言ってしまうのもよくないか、自分が読みたいと思ってたような小説ではなかっただけの話。
四人姉妹のお話、とも言えるし、四人姉妹の末っ子のお話とも言える感じで、とある四人姉妹の家族の、様々な事件や何気ない日常が書かれてる感じ。
女家族で育った人が、ぼんやり読むのにちょうどいいかなっていう感じでしたー( ´ω`)

2013年1月1日

読書状況 読み終わった [2013年1月1日]
カテゴリ ●小説

久々に読んだ今野さんの本。
半分はジャケ買い。『同期』とドーンと出てたので。すでにシリーズ2作目の『欠落』が出ているわけですが。

「公安」と聞くとムズムズして興味が出てくるのは僕だけじゃないはず。
一般市民の側の人間としてはドラマとかの影響を大きく受けるわけだけど、一刑事の立場から公安を書いているのは目新しいかも。
それほど人とつるむことが少ないタチで、自分とだけは縁のあった公安の同期が、とある事件に関係したことで突然、懲戒免職に。そしてその公安刑事が、気が付けば連続殺人の容疑者に。
「教えてくれ。おまえはいったい何者なんだ」

男な小説です。スピード感があって一気に読める感じなのでオススメ。

さて、『同期』とは誰にでも居るわけだけど、どうでしょう。
友達のような『同期』も居れば、あくまで『同期』だから『同期』な『同期』も居るし、ほとんど絡みのない『同期』も居るでしょう。
まあ、僕みたいに、shyがゆえにFacebook上でしかほぼ絡みのない『同期』なんていう『同期』も居るかもしれないけど(苦笑)
不思議な力を持った言葉ですね、『同期』。

2013年3月4日

読書状況 読み終わった [2013年3月4日]
カテゴリ ●小説
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あの【葉桜の季節に君を想うということ】の歌野晶午さんの小説。
圧巻です。
【葉桜…】があまりにもすごすぎて、期待をしてはいけないと思いつつ読み進めたのに、それでもラストの衝撃は脱帽。ある意味、小説作家としてはタブーにも近いと思える「叙述トリック」が歌野先生のすごさ。
その「叙述トリック」をまさかあんな風に…。
すごすぎる。
600ページ超えの小説の中、ラスト120ページあまりもの部分に驚きが驚きを追いかけてきた。
貸します。読んでみて。【葉桜…】を読んでからを薦めるけど。

2012年12月30日

読書状況 読み終わった [2012年12月30日]
カテゴリ ●小説

【いい本といいセックスをたのしんでください。どちらも大人の生活には欠かせない大切な時間です】
ふむ( ´・_・`)僕も含めて,「草食男子」なるものが増殖した今日。表紙があの石田衣良さんの【美丘】を思い出して怖かったけど(同フォトアルバム内参照),手に取ってみた。
なかなか,おもしろかったです…特にあとがきが( -ω-)
中にはイヤな話もあったけれど,どこか遠くないところにある現実なんだろう。
深いなぁ…。まぁ,僕自身のsex感を公共の場には晒せないけれど,男の子だって,結構コレにセンシティブなのよね。普段表に出ないコレの性格が,表の正確にダイレクトに影響すると思う( ´・_・`)
あまり好きでないテーマだったけど,読んでよかったかな,きっと…。
男女にオススメです!思春期でない,世の夫婦とカップルたちにオススメ!

2012年10月28日

読書状況 読み終わった [2012年10月28日]
カテゴリ 石田 衣良
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角田光代さん短編集『トリップ』
普通の人々が平凡に暮らす東京近郊の街。そこに住む人々の心情・人生が細かく書かれてる。中身は日常とズレまくっていたり,大きな秘密を抱えていて。
空虚感に満ちていると言っていい短編集。儚くて,けどなんか分かっちゃうところもあって,改めて,角田さんの視点と描写に引き込まれた作品。
主人公はみな,「似合わないのにそこに居なくちゃいけない」みたいな人たち。この矛盾に満ちたような表現が,この短編集のまとめと言っていいんじゃないかな。

2012年10月6日

読書状況 読み終わった [2012年10月6日]
カテゴリ 角田 光代

出てたのか!書店に並んでて、即購入。
何度も泣かされてきた「神様のカルテ」。今作でも、ほっこりする温かい涙が。
私はもちろん医師ではない。けどハルと一止みたいなの、いいなって思う。憧れるわまじで。こうなりたいな。
「神様のカルテ」には基本的に、悪い人は出てこない。でも現実の世界はそんなわけにはいかない。
それでも、やっぱりこの本はいい。大切な気持ちを教えてくれる。

2012年9月13日

読書状況 読み終わった [2012年9月13日]
カテゴリ 夏川 草介

日本人として、読むべき本だと思います。
頁数もだけど、内容が重い。
零戦とその天才的操縦士を中心に広がる物語だけでなく、戦時から戦後までの歴史を事細かに知ることができます。
ぜひ、日本人なら。

映画化もされるらしいですが。。。やはりまずは原作で。
http://www.eienno-zero.jp/index.html

2012年9月27日

読書状況 読み終わった [2012年9月27日]
カテゴリ ●小説

さすが重松さん。という一言に尽きる短編集。
短編集なんだけど、その短編たちが物語を作っているかのよう。
どの短編集も最後にはじんわりと涙腺が熱くなる。
今季のオススメお手軽&重厚な短編集。
物語の登場人物たちが抱く、後悔だったり、感動だったり、初々しさや歯痒さだったり、いろんな感情を自分に重ねることができます。
激オススメ!

2012年9月24日

読書状況 読み終わった [2012年9月24日]
カテゴリ 重松 清

最近読書メモしてなかったー。
『「怖ろしい」と「切ない」がいちどに押し寄せて震えと涙が止まらない…』
んー…。確かに戦慄と切なさは入り混じってはいるけど…。全体からのメッセージは何だったんだろうなー〃o(-ω-´)
期待してただけに評価は辛め。

2012年9月8日

読書状況 読み終わった [2012年9月8日]
カテゴリ 沼田まほかる

また東洋経済のクスリシリーズ出てた。
これ、ほんとにいい本( ´ω`)
きれいにわかりやすく、全体がまとまってていいです。
疾患ももちろんだけど、薬価制度とかまで掛かれていてグッ!
パラパラ読んでみてくださいまし!

2012年8月10日

読書状況 読み終わった [2012年8月10日]

映画!まだやってた!
ということで急遽観てきたー( ´ω`)
ウケるー!
夜中にやってたアニメがあんまりな印象だったんだけど、情熱大陸にも出てたし、こんだけロングランなんだから観とかないとと思って。
笑えるw
たまにはこういうのもいいかも★
そしてやっぱり、上戸彩最強だわ( ´ω`)

2012年7月15日

シリーズ3作目☆
1作目からの伏線…というか続いてる内容がいくつもあって続いてる感じがいいし、文章が易しくてスイスイ読めちゃいつつ、いろんな本のことを知れたり懐かしめたり( ´ω`)
章立てされてるし易しいから、ちょっと読むのにオススメ

2012年7月14日

もう恋なんていいやって思ったのが5月。
やっぱ恋向いてないわって思ったのが6月。
それを言うと、方々から「はいはい」「また出た」と言われてるのが7月。
そんななか、20冊くらい大量購入した本の中にこの本が紛れたのが6月。
Men'sっていうのは、作家がMenってことで決してMen's Last Loveってわけじゃないんだけど。
泣きそうになった。
31だものね、それなりに経験してきたし、トラウマもあるし、経験とともに壁だったあるもんだよね。
向いてないし、もういいやって思ってるのはほんとだけど、それは今だけで、きっと心は死なない。また。
結婚してる方にもおすすめ!
ドラマ「最後から二番目の恋」のラストに感動した人にはもっとおすすめ!(笑)

2012年7月8日

いよいよ最終巻。
グロさはさらに倍増。
新しい謎も加えてすべての謎めいた「新世界」が分かってくる。
最後には。。。重いメッセージがズドンとくる。
読み応え、たっぷりすぎます!

2012年6月27日

読書状況 読み終わった [2012年6月27日]
カテゴリ 貴志 祐介

どんどんグロく、様々な「人」や「いろんなもの」が死んでいく。
僕が読む本って、ほんと死にまくる。
謎だらけの「新世界」の謎が徐々に分かってくる。
爽やかに、とは言えないけれど、どんどん謎の点と点が線になり、面になっていく。
なんだかんだ引き込まれてく。さすがです。
★★★★★

2012年6月26日

読書状況 読み終わった [2012年6月26日]
カテゴリ 貴志 祐介

文庫化待ってましたー( ´ω`)
二番目くらいに好きな作家さんの。
今、ちょうど月9で何作かがドラマになってるけど、あそこに入ってる話のイメージから読むとちょっとつらい…。
【天使の囀り】にあったようなグロさがパワーアップしてる感じ、かなりのw
フィクションすぎて、自分の中のイメージをかなり固めながら読み進めないとつらいなこれは…( ´ω`)ということで続けて中巻も購入♪

2012年6月24日

読書状況 読み終わった [2012年6月24日]
カテゴリ 貴志 祐介
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