秘密。: 私と私のあいだの十二話 (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840112345

感想・レビュー・書評

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  • 表紙の女の子の表情と参加している作家さんと、タイトルに惹かれた本。
    1編の長さはどれも短いけど、ドキッとするお話ばかり。
    吉田修一さんの「ご不在票」の悲しい秘密。
    有栖川有栖さんの「震度四の秘密」では、バレバレな秘密。
    小川洋子さんにしか書けない秘密にドキッとする「電話アーティストの甥」。
    北村薫さんの描く憧れの先輩の秘密に仰天し、三浦しをんさんの描く秘密の恋にニヤリ。
    そして、阿部和重さんの「監視者」の優しい秘密にほろり。

    どんな1シーンにもA面とB面がある。
    両方を見ることが出来ないのはとても悲しいけど、自分の目に映ることが全てじゃないのは嬉しいことだ。
    私はそう思う。

    • takanatsuさん
      「ふ~ん。読んでみようかな、、、」
      nyancomaruさんのお気に召すかしら…とドキドキしてしまいます。(ドギマギ)
      「ふ~ん。読んでみようかな、、、」
      nyancomaruさんのお気に召すかしら…とドキドキしてしまいます。(ドギマギ)
      2014/04/18
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      図書館から届いたので、通勤時に読もうと思ったら、明後日から暫くお休みだった。。。
      「A面とB面がある。」
      1話読んで、意味が判りました。
      図書館から届いたので、通勤時に読もうと思ったら、明後日から暫くお休みだった。。。
      「A面とB面がある。」
      1話読んで、意味が判りました。
      2014/05/01
    • takanatsuさん
      「通勤時に読もうと思ったら、明後日から暫くお休みだった。。。」
      あ!お名前が猫丸さんになっていますね。
      改名されたのですか…?
      (話を...
      「通勤時に読もうと思ったら、明後日から暫くお休みだった。。。」
      あ!お名前が猫丸さんになっていますね。
      改名されたのですか…?
      (話を元に戻して…)
      短いお話ばかりなので通勤のお供にはぴったりだと思います。(セールストークではありませんよ!)
      お気に召すお話がありますように…(ドギマギ)
      2014/05/02
  • 本読みだったら聞いたことある、読んだことある作家さんが大集合のアツい一冊。
    私は不勉強なので読んだことのない作家さんが多くて、つまみ食いできて良かった。

    人生は自分の一視点でしか生きられないけれど、この本はニ視点で読める。
    ここも最高にアツい。
    フィクションならでは。

    私は森絵都さんのお話と小川洋子さんのお話が好き。
    森絵都さんのお話は、ニ視点が交わりはじめるところが最高。
    同じ空気を共有してるのに自分と相手の気持ちに差があるっていう面白さ、それの理由となるバックグラウンドがそれぞれある面白さ。
    森絵都さんの作品を久しぶりに読んでとてもときめいた。
    小川洋子さんのお話は、とても優しくて穏やかな気持ちになれた。
    不思議な題材だけれど不思議なだけで終わらない、心が包まれるようなそんな気持ちになれた。

    この作品から興味を持った作家さんもたくさんいるので、ここから色んな本を読んでみたいと思います。

  • ドラマの裏側にあるもう一つのドラマ。
    A,B,ふたつの視点からこの作品は成り立っています。
    12人の作家さんが一度に読めて、しかもサイン入りで、お得な一冊。
    文章が短い分、場面がくっきりと浮かび上がってきて、とても楽しく読めました。
    中でも小川洋子さんの、「電話アーティスト」が小川さんらしくてよかったです。

  • 作家12人によるアンソロジー。
    一つの物語を別々の人物2人の視点から描くショートショートが計24編。
    本当に短いお話だから、空き時間などに読むのにもうってつけだと思う。

    初めてお目にかかる作家さんもいて、そこがアンソロジーの良いところだ。
    自分に合う合わないも12人12色(笑
    興味を惹かれる作家さんに出会えるかも?

    私にとっては、森絵都さん、北村薫さん、三浦しをんさんのが特に良かった。

  • 12人 各々4ページ2面を受け持っての「秘密。」
    皆さん流石に構成とか上手くまとめてて感嘆してたんだけど、読後2、3日経つと素材的にインパクトがあった2話のみが心に残った次第。伊坂さんのが読みたくての本だったけど。

    吉田修一
    「ご不在票out-side」「ご不在票in-side」
    初めて子どもが産まれそうな日の配達員と、初めての子が亡くなって後悔の夫との玄関での絡み。

    阿部和重
    「監視者/私」「被監視者/僕」
    技術を盗んだ男からの接触の可能性がある盲目の娘を監視する者と、その娘と結婚したく思っている男の視線を通して感じる彼女の想い。そしてその彼女のストレスを吐きださせた嘘の電話。

  • 1つのエピソードを2つの視点から、のアンソロジー。ジャンルごった煮で面白かったです。
    森絵都さん、有栖川有栖さん、篠田節子さん、堀江敏幸さんのお話が好きでした。
    篠田節子さんのは思いもよらないB面。犬の、並外れて馴れ馴れしいところが伏線とは。
    堀江敏幸さんのお話は優しい世界でした。
    小川洋子さんのは既読だと思うんだけれどどの本に入ってるかわからない…もうちょい蔵書を探してみよう。。電話アーティスト、なんだかわからないけれど当たり前な顔して描かれるのさすがです。

  • ひとつのストーリーを2人の別主人公の視点で綴った短編集(文庫の説明より)。

    豪華な執筆者に惹かれて読んでみました。
    非常に読みやすく、1時間程度で読み終えられます。
    中でも好きだったのは、
    有栖川有栖の「震度四の秘密」と、阿部和重の「監視者/監視者」。

    有栖川氏の作品で描かれている恋愛の感覚に非常に同感できましたし、阿部氏の作品では心がじわりと暖かくなりました。

    この一冊で興味が湧いた方の作品も、読んでみたいと思います。

  • それぞれの作家さんが1つの出来事をA面とB面から書いた短編集。
    特別大きな出来事ではないけれど、さくさくっと読めて面白かった。

    何が凄いって、文庫本の各たった3〜4ページの狭いスペースで、A面(主に起承転結の起承あたり)とB面(主に起承転結の転結あたり)の世界があっという間に広がるのだから、さすがプロだなぁと思う。

  • 吉田修一さん目当てで読んだら、三浦しをんさんも好きになった。
    それぞれは短すぎるくらい短いけど、個性が出ていい感じ。

  • 一つの話を両側から語る短編12種。

    私こういう形態のやつ好きなのよね。一つの話を片側ずつ見ることによって話の見え方が違うから。

    一つ一つが短いからすらすらと読みやすい。
    ちょうど電車の中で読むのに適してた。
    うん、短編小説は電車の中で読むのがいい。

    窓から差し込む日射しがほんとに暖かで、この本の装丁や、紙質等にぴったしと一人ご満悦。

    唯川恵と三浦しをんの話が面白かったな。

    唯川恵の方は、「どっちがええんやろ」って考えさせられたし、三浦しをんの方は普通にコメディとして楽しめた。

    何気に著者紹介も興味深い。

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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