キラキラ共和国

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031937

感想・レビュー・書評

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  • 2020(R2)2/10-2/12

    いつものように、キッチンのテーブルでの持ち帰り仕事の合間に読んでいたら、リビングにいる妻に呼ばれた。
    「背中をかいてほしい。」と言う。
    彼女のかいてほしい所に爪を立てる。
    「ありがとう。」と言われ、再びキッチンに戻る。

    『キラキラ共和国』とは、こういうことを言うのだと思った。

  • 面白かったけど、
    主人公が人間として立派すぎて、
    私にとって共感からは程遠い内容。

    そんななか、川端康成さんからの引用が良かったので、記録。

    >川端康成は、『一人の幸福』という短い作品の中で、
    こんなセリフを書いている。
    「一生の間に一人の人間でも幸福にすることができれば、
    自分は幸福なのだ」

    うちの母と亡き父はそういう関係なのかもしれない。

  • ツバキ文具店の第二弾。
    キラッキラッでした、キラッキラッ!

    冒頭から
    あら、そうなの?家族なの?って感じではありましたが、
    ポッポちゃんがとても幸せそうで嬉しかった。

    代書屋も板についたポッポちゃん、
    毎日がキラキラです。

    今回は代書のまつわる話はあっさりとしていましたが、
    要所要所にお手紙があって
    手紙っていいなぁ、と思わずにはいられません。

    代書屋の話では、私もタカヒコファンです。
    お手紙では
    QPちゃんからポッポちゃんへのお手紙が
    可愛らしくて素敵でした。

    ミツローさんの実家から
    贈られてくる荷物の中のお手紙も好き。

    キラキラに水を差すような
    未解決なことがあったから、
    次があるってことだなと思う。

    次はキラキラしてられない感じがするけれど
    きっと素敵な世界が待っていると期待してます。

  • 『ツバキ文具店』の続編ですかね。登場人物のその後が、緩やかに語られています。最後まで読みましたが、これはまだ続くのかなって感じです。亡くなった方への思い、ぽっぽさんの心、よく表現されてました。ただ、『ツバキ〜』の方で終わらせてもよかったのでは。『キラキラ〜』は最初が特に鎌倉案内のような感じがしたし(『ツバキ』がどうだったかもう忘れたけど)、小川さん独特の空気感がうまく出せてなかったのよね、私が感じなくなっただけかもしれないけど。ただ、目をつぶってキラキラっていうのは、真似したくなるね。

  • 『ツバキ文具店』の続編。
    鳩子とQPちゃんのおとうさんとの結婚から始まり、ちょっとビックリ❗徐々に家族の絆を美雪さんも含めて深めていく感じが、心を温かくした。初めてのミツローさんとの喧嘩ではどうなるかと少しハラハラしたが、素直な手紙(仲直りの手紙)で読み心地が良かった。こんなお手紙貰うと嬉しくなるよなーっと、そしてこれからも手紙文化が残って欲しいと感じた。
    作中に出てきた漂流郵便局、調べてみると実際にあった。

    ■心に残った言葉
    「人生は、長いとか短いとかじゃなくて、その間をどう生きたかだと思うから。隣の人と比べて、自分は幸せとか判断するんじゃなくて、自分自身が幸せだと感じるかどうかだもん。」p178
    「どんなに相手の不幸を望んだって、それで自分が幸せになれるわけではないんだ、って気づいたんだ」p249

  • やられた。これは二作目だ。一作目の『ツバキ文具店』はドラマでしか観ていないのだ。
    それでも本書を楽しめ、涙まで流してしまったのは文章と物語が優しいからだろう。
    代筆屋を営む鳩子の下にやってくる様々な依頼と人々。そのやりとりは時におかしかったり、切なかったりする。
    殺伐とした世の中だからこそ、こういった物語は必要とされる。人の琴線に触れる良い物語である。

  • 前回同様、ゆったりとかほっこりが似合う丁寧な物語に読んでいて心惹かれました。ひとつ残念なのは、母親を大事にしようという結論。近年よく語られるようになった毒親という言葉がありますが、そういうことに悩む現代の読者への救済があればなぁと思ってしまいました。

  • 2021/01/03読。登場人物が皆温かい。他人同士が互いに向き合って家族になっていく過程にじんわりくる。自分のことをさらけ出すのはとても勇気がいる。さらけ出して受け止めてくれる人がいる世界はなんて温かいんだろうと思える。鎌倉に行きたいなぁ…。

  • 何気ない日常も感謝しながら生きるとこんな素敵な言葉で彩ることができるのかもしれない。
    好きなことを仕事にして生きると、お金はないかもしれないけれどその分当たり前の風景が当たり前の存在がキラキラ輝いて見えるのかもしれない。
    時折蘇る先代との思い出が今を輝かせ、
    また、今が過去を違った視点で塗り替えてくれる。
    鳩子の心の成長を感じた。
    家族になるとはある種の共和国を作る作業なんだな。

  • 読み始めて『おぉ~~~!!』と思わず喜びの声が
    漏れてしまいました。
    この小説が、大好きだった『ツバキ文具店』の続編だということを知らずに
    図書館で借りていたのです。
    こんなにうれしいことはありません^^

    大好きな人と家族になったポッポちゃんは
    まるで固く締まったツバキの蕾がふわりと花開いていくように
    温かさと優しさに包まれていました。
    子どもの頃から抱いていた、ポッポちゃんの淋しさや怒りは
    きっとこれから先、少しずつ薄れていってくれるのでしょう。
    その様子をぜひ読み続けたいと思いました。
    続編が楽しみです♪

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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