ジェリーフィッシュは凍らない (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 285
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488406219

感想・レビュー・書評

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  • この現実とは違う技術を持つ別の世界ではあるものの、
    基本現実的な目線で読めるストーリー。
    専門用語などでつまづく点はあるかもしれませんが、
    地上、ジェリーフィッシュでの出来事を追っていくので全体は分かりやすい。
    また続編に期待してみます。

  • ジェリーフィッシュという小型飛行船の新型飛行実験の最中に6人の船員が全員死亡し、ジェリーフィッシュも全焼するというクローズドミステリ。何故全員が他殺されているのか、7人目が存在するとしたらどのように吹雪の吹き荒れる雪山から抜け出せたのかなど様々な謎を解き明かしていく物語。
    警察、ジェリーフィッシュの船員、過去の記憶と視点が切り替わっていくところが面白かった。
    化学的な表現が多かったので読むのが少し大変だった。

    レベッカの気持ちを思うと悲しくなる。

  • おもしろかった!
    クローズドサークルのミステリーで、
    「そして誰もいなくなった」のオマージュと聞いて、
    十角館の殺人とかそして誰もいなくなるとか、
    すでに面白くて好きな作品があるなかで読んだけど、
    その手があったか!って驚いた。笑
    読みやすくてサクサク読めた。

  • 作品紹介や文庫本の帯にもありますように、クローズドサークル+全滅系ということで「そして誰もいなくなった」や「十角館の殺人」を彷彿させるストーリーでした。これらの作品が好きな方には是非オススメです。

    一方で十角館などと違い、動機となる過去、犯行中の雪山、事件発覚後の捜査(このパートが一番多い)の3つの時間軸で段々と真実が明らかになっていくストーリー展開は見事です。結末も「そう来たか…」と呟いてしまう意外なものでした。

    個人的には絶海の孤島よりも吹雪の雪山のが絶望感があってスキです。

    あと化学や実験、モノづくりに関するトコでは「あぁわかるわかる」と共感してみたり、真空に耐えれてかつ浮けるほど軽量な樹脂なんて実際にあんのか?なんて考えたり、本筋と関係ないとこで地味に楽しめました。

    ジェリーフィッシュ、実現したら楽しそうですね。家族旅行で乗ってみたいです。

  • 外国舞台もの読みづらいか?と思ったけど、そんなこともなく、また「そして誰もいなくなった」状況で誰が犯人なのか、というより犯人は何者なのかが最後まで予想つかなくて面白かった。

  • 『そして誰もいなくなった』を彷彿とさせる物語設定と、平行して行われる刑事達の捜査模様が交互に展開されていくところがとても読み応えがあった。また、事件パートでは6人が何かを隠しながら事件に巻き込まれるところにスリリングさを感じた。また捜査パートでは途中にサイモンの話が出たにもかかわらず、誰もそのことについて言及しないかが疑問だったがまさか刑事陣と被害者側で書かれている人物が異なっていること、そしてそれが計画の一端になっているというところですごく読み応えがあると思った。このシリーズはまだまだ続いていくということなので、それも合わせて読みたいと思う。

  • 科学的な要素が少し頭を悩ます、という感想がいくつかあるが、私としてはそこはそういう事なんだな、と理解してしまえばあまり考えなくても良いのでは、と思った。

    ポイントはインタールードで、これがキーパーソンの視点で語られてるのはすぐにわかり、それを軸にグイっと引き込まれる。

    純ミステリー好きなら一気に読める面白さ。
    まずインタールードまで読んで、先が気になるなら読むべし、と思った。

  • 「十角館の殺人」という名の、界隈の超人気ジオラマキットに、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル」と「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 第6話」の各ジオラマキットの主要パーツをぶち込んだ上で、パンクスチームかもしれないアメリカに持ってって、化学の知識をスパイスに魔改造したらすんごいの出来ちゃいました!っていう感じ!?

    楽しかった!

    あとがき読んで登場経緯に愕然としたけど、マリア・ソールズベリーさん、非常にそそられます。

    マリア&漣シリーズの第二作以降はまだ読んでないものの、またしれっとエドワードくんが登場するのも、きっと楽しいね!と思ってしまった。

    レベッカが、プログラミングの天才と化したエドワードくんの手によって電脳世界の人工知能として復活、執事のような爺やのような年齢になってる彼を相棒に快刀乱麻の大活躍!なんて、どこか往年のカーアクション、ナイトライダー的な構図のダーク本格推理スピンオフが読みたくなりますね!

  • 十角館の殺人+そして誰もいなくなった

  • これは十角館を彷彿とさせる作品

    トントンとストーリーが進んで行って飽きないし、何が起きてるのかわからないドキドキもある。

    最初はちょっと取っ付きにくいと思ったけど、刑事の2人の掛け合いが飼い主と犬みたいな関係でおもしろい。

    ちゃんと最後に裏切られるのも良い。
    ☆3.9

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著者プロフィール

1976年、神奈川県生まれ。東京大学卒。2016年『ジェリーフィッシュは凍らない』で、第26回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。他の著書に『ブルーローズは眠らない』、『グラスバードは還らない』(以上東京創元社)、『神とさざなみの密室』(新潮社)など。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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