女王はかえらない (「このミス」大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.50
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本棚登録 : 1352
感想 : 201
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800235473

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに夢中になって読みました。凄く引き込まれたし、面白かった。
    子供目線、そして教師目線・・・かと思いきやで、え~~~!?と驚かされ、
    あだ名と本名で驚かされ、真相を読んだら、小学生が・・・と。
    自分も歩んできたはずの子供時代。子供って本当に残酷。

  •  読み終わった時に鳥肌がたった。ものすごい作品だと思う。主人公の「ぼく」のクラスは女王様がいた。しかし、東京から転校してきたエリカのせいで、クラスの女王と女王の対決が始まった。

    転校。そんなたわいもないキーワードからの伏線だらけのミステリー小説。

    ここからネタバレです!
    驚いた。主人公の性別だけで5回も勘違いするなんて。これはまさに伏線しかない!

  • 僕っ子設定や名前みたいな苗字の人が出てきたり過去と未来で同じ愛称で呼ばれている子供がいたりして少し無理が無い?って思いました。求めていた意外性は、それじゃ無い感があって少し残念。前半の子供時代の話は面白かった。終わり方がエグいけどね。。映画化したらB 級ホラーになりそうな感じでした

  • 4年1組の女王はマキだった。
    始業式の日に東京からエリカが転校してくるまでは——。

    エリカは徐々に勢力を拡大し、マキと並ぶようになります。
    二人の対立は些細な小競り合いを繰り返しながら、やがてクラスの皆を巻き込んで取返しのつかない事件に発展していくのでした…。


    「第1部 子どもたち」では、女王マキとエリカを頂点としたクラスカーストの在り様がリアルに描かれています。
    マキのお気に入り度によって女子の髪留め(パッチンどめ)の柄が決まっているのです。
    男子や大人が目にしても女の子の髪についてるパッチンどめの柄の違いという些細なことには気付かないでしょう。
    パッチンどめを付けている女子の当人達が一番その階級を意識せざるを得ないという面でもアイテム使いがうまいなぁと思ってしまいます。
    勿論、マキの寵を競うことをしない「変わり者」という位置付けの子もいます。

    マキのパッチンどめに対し、都会っこのエリカはバレッタをしています。
    そのエリカのバレッタがなくなったことによって、マキとエリカの立場は逆転し、マキがいじめられる側になるのでした。
    そしてついに事件が起きてしまいます…。


    「第二部 教師」では絵梨佳が行方不明になっており、担任教師の真琴の立場で話が展開していきます。

    学級委員には真希が立候補し、不審な行動をする子どももいて…、という風にドキドキする展開になっていくのですが読んでいて途中から何か違和感を感じます。
    頭の中に???と浮かべながら「第三部 真相」へ。


    《以下ネタバレになりますのでご注意ください》


    やっぱり!と思いました。
    よく私が騙されるパターンです。
    よく出来ているとは思いますが、最後の騙され感がイマイチな気がしました。
    そしてエリカ、マキ、メグ、オッサンに少し無理があるような気がします。
    だから最後に「おーっ!」と思えなかったのかもしれません。
    第一部がリアルで面白かっただけに、その後の展開が惜しいです。

    それに、フィクションとはいえ結末に納得出来ない思いです。
    エリカやマキの親をずっと目にしながら罪悪感を感じず(感じてはいても真実を語らないのであれば同じこと)、何事もなかったかのように暮らせるとしたら、それはどうなのでしょう。
    或いはそれが作者の問題提起なのでしょうか。

  •  

  • だ・ま・さ・れ・た・!

  • 悪意をオブラートに包まない分、余計壮絶かつ陰惨になる、小学校という階級社会の恐ろしさ。

    フィクションで良かった。
    フィクションであってほしい。

  • 片田舎の小学校に、東京から美しい転校生・エリカがやってきて、クラスの“女王”として君臨していたマキの座を脅かすようになる。スクール・カーストのバランスは崩れ、物語は背筋も凍る、まさかの展開に-。学園ミステリー。

    2015年の「このミス大賞」受賞作。降田天は2人の作家の共作という。鮮やかな叙述トリックを狙ったのだろうけれど、ミスリードさせるための仕掛けがやや苦しく、全体的に陳腐な感はぬぐえなかった。これが「大賞」ということはこの年はやや残念だったのでは?と思った。
    (Ⅾ)

  • 表紙を見て何となく購入。
    小学生のクラス内ヒエラルキー。恐ろしすぎる。
    大人が思うほど、子供は無邪気ではないと頭では理解しているものの、それでも無垢でいて欲しいと願ってしまう。
    子供だからこその残酷さもあるとは思うけれど。
    ミステリーとしては、これでもか!とネタを突っ込んでいて少しやりすぎ感は否めないものの楽しんで読むことが出来ました。

  • 第1章と第2章で同じ呼び名の子が複数いるとか、ボクっ娘とか、ミスリードがちょっと無理やりな感じが残念
    でも読みやすいし続きが気になって2日で読めたのは良かった

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著者プロフィール

(ふるた・てん)プロット担当の萩野瑛(はぎの・えい)と執筆担当の鮎川颯(あゆかわ・そう)による作家ユニット。少女小説作家として活躍後、「女王はかえらない」で第13回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、同名義でのデビューを果たす。「小説 野性時代」掲載の「偽りの春」で第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。同作を収録した短編集『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』を2019年に刊行した。他の著書に『匿名交叉』(文庫化に際して『彼女は戻らない』に改題)『すみれ屋敷の罪人』がある。

「2021年 『朝と夕の犯罪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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