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ジーン・ワルツ (新潮文庫)
- 海堂尊
- 新潮社 / 2010年6月29日発売
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手紙 (文春文庫 ひ 13-6)
- 東野圭吾
- 文藝春秋 / 2006年10月6日発売
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美女と竹林 (光文社文庫 も 18-2)
- 森見登美彦
- 光文社 / 2010年12月9日発売
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ソウルケイジ (光文社文庫 ほ 4-3)
- 誉田哲也
- 光文社 / 2009年10月8日発売
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きつねのはなし (新潮文庫)
- 森見登美彦
- 新潮社 / 2009年6月27日発売
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弥勒の月: 長編時代小説 (光文社文庫 あ 46-1 光文社時代小説文庫)
- あさのあつこ
- 光文社 / 2008年8月7日発売
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使命と魂のリミット (角川文庫)
- 東野圭吾
- KADOKAWA / 2010年2月25日発売
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ソロモンの犬 (文春文庫 み 38-1)
- 道尾秀介
- 文藝春秋 / 2010年3月10日発売
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降りしきる雨の中とりあえず雨宿りしようとカフェに入った主人公。そこで、時間を潰していると大学で仲良くしている同級生が偶然入店する。主人公の心の中で煮えくり返らなかった数か月前の事件の真相について三人に問い詰める回想型ミステリー。
道尾さんの誘導っぷりが本作にも出てた。左の道に答えがあるよと先導しつつ、実は右にあるよ。と見せかけて、右の道の脇道に本当は答えがあるよ、という展開。
どうやら青春三部作の一つらしい。シャドウ、ソロモンの犬、ラットマンで青春の芽生え、謳歌、終焉を描いているらしい。どれも読んだけどシャドウが頭二つ抜けて面白かったかな
2011年2月11日
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新釈 走れメロス 他四篇 (祥伝社文庫 も 10-1)
- 森見登美彦
- 祥伝社 / 2009年10月15日発売
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2011年2月8日
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上と外 上 (幻冬舎文庫 お 7-9)
- 恩田陸
- 幻冬舎 / 2007年10月1日発売
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父親が海外で遺跡の研究をしているということで、夏休みに一家総出で父の職場を見学に行くが、クーデターに巻き込まれ子供たちは親と離ればなれになる。そこから始まる冒険もの。
まず、いきなりどんな状況なのかわからないけど、一章後半からようやく呑み込める。
上巻から下巻にいくところで話が目まぐるしく展開する。違う話を読んでるのかこれはと錯覚するくらいに一挙に状況がぶっ飛ぶ。
上巻に関してはおっおっどきどっき!何か来るぞ来るぞ!ぐぬぬ!という感じ。さすが冒険もの。幼気だったあのころの僕を呼び起こすものに十分足るロマンを感じさせてくれた。
下巻に行くと超展開。まさに超自然的。スリルもインフレすると何とも感じなくなることを学習させてくれる。
ネバラン、夜ピクとは全然違うタッチでクリビツ。たまの隙間に出る哲学モードには感服いたしたでござる。
2011年2月6日
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上と外 下 (2) (幻冬舎文庫 お 7-10)
- 恩田陸
- 幻冬舎 / 2007年10月1日発売
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おそろし (新人物ノベルス)
- 宮部みゆき
- 新人物往来社 / 2010年6月12日発売
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家で起きた災厄を機に、叔父が創業したお店で働くことに決めたおちか。
ひたすらに、女中として奉仕する予定であったが、いつのまにか店に訪れる客の不幸話を聞くという展開に。
不幸話を聞くごとに明るみに出るおちかの過去に驚愕必至な時代ホラー。
百物語というおどろおどろしい、いかにもなタイトルなだけに構えて読んだけれども怖くない。
表紙を見ても、この赤具合が読者を怖がらせようと雄弁に語っているようだけども、ほんとに怖くない。まさに拍子抜けである。
ぬ~べ~でトラウマを植えつけられて以来、怖い話にはなるべく触れないように努めてきたけれど、逆に耐性がついていたのか、どうなのか。
時代物といってもござる語とかはないから舞台が時代なだけで水戸黄門なみに一般大衆向け。
2011年2月4日
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阪急電車 (幻冬舎文庫)
- 有川浩
- 幻冬舎 / 2010年8月5日発売
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阪急電車での人との出会いを描いたもの。
恋愛小説というより、人との繋がり・出会いというものに重きを置いたものに感じられたけどうでしょうか。各駅ごとに章をまとめていて、本の中盤折り返しに、また、同じ各駅の話に戻る感じがお洒落だった。電車の進路をたどるようにとでも言いますか。日本語でおkな文だけど気にしない。
手持ちの有川浩これをもって消化。
この人の書く男はおもしろいな。ことあるごとに、「あっかわいい」とか「そういうところがかわいいんだよな、くそっ」とか心底かわいいものが好きなんだろうなと思う。
空の中>海の底>塩の街≧シアター>阪急電車>クジラの彼
こんな感じ。
2011年1月31日
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天使のナイフ (講談社文庫)
- 薬丸岳
- 講談社 / 2008年8月12日発売
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かつて、妻をある少年団に殺された桧山。少年法という法律を盾にされ、一切の怒りの矛を加害者に向けられない無念さに心を砕かれる。そんな苦悩を抱えつつ、1児の愛娘と暮らしてきたわけだが、とある事件をきっかけに加害者少年らは果たして更生したのか、という疑問を抱き、捜索に乗り出すが……。というミステリー。
「風紋」で被害者・加害者関係者の心理について考えさせられたばかりという状態で、この本を読むとは運命的なものを感じざるを得ません。
俺も昔は少年法を研究してみたいという志を抱えて、法学部の門を叩き、石橋を叩いて単位を着実に取得した頃には、そんな志を橋の遥か向こうに忘れて卒業したものです。
軽いレビューで語ることを許されないような重厚感溢れたテーマは読みごたえバッチリ。
その上、話の疾走感もあって面白かった。
2011年1月30日
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太陽の塔 (新潮文庫)
- 森見登美彦
- 新潮社 / 2006年6月1日発売
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失恋した大学生が怒りとも哀愁とも言い難い感情を誰にぶつけるのでもなく、手記というような形で話を進めていく。こう書くと、とてもつまらない話に見えるが、癖のある文体はブルーチーズさながらに、ハマる人にはハマる。
例のごとく、森見さんは話の筋に力を入れるというより、枝分かれしたちょっとした小話に力を費やし、そこに僕はクスリと笑う。
傍から見ればこいつ薬やっているんじゃないか、と疑われるくらい、いやらしい笑みがプラズマテレビの黒光りしたパネルにぼんやりと映っている。そんな自分を見て、さらに、苦笑いを浮かべる。正の笑いと負の笑いで相殺されたこの表情に文学の先人たちはなんと名づけたのであろう。
話が前後するから、時折、これはいつの話をしているのかしら、と疑問符を打ちたくなるのが気がかりだった。
2011年1月28日
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風紋〈上〉 (双葉文庫)
- 乃南アサ
- 双葉社 / 1996年9月12日発売
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2011年1月27日
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風紋 下 (双葉文庫 の 3-2)
- 乃南アサ
- 双葉社 / 1996年9月1日発売
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沈黙者 (文春文庫 お 26-4)
- 折原一
- 文藝春秋 / 2004年11月10日発売
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塩の街 (角川文庫 あ 48-3)
- 有川浩
- 角川書店(角川グループパブリッシング) / 2010年1月23日発売
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主要都市に空から巨大の塩の結晶が流星よろしく、地球に落ちてきて世界は塩まみれに。さんざめく万物の霊長。東京の人口はもはや1/3にまで減り、そんな世界恐慌を救うのは果たして何による力か――。有川浩のデビュー作。
自衛隊三部作の中で一番突飛な設定だなと期待を馳せていたけれど、三作の中では一番恋愛要素が多い。大恋愛が書きたいがために街を塩まみれにしかと言っても誇張表現ではないのでないか。街が塩化したことについて詳しく読んでみたかった。
のちのち知ったけれど、これがデビュー作なんだね。一番ライトで読みやすい。「塩の街、その後」の話が一番素敵やん。
「空の中」「海の底」で空自、海自がメインキャストと来てたから陸自が来るぞと思いきや空自の主人公でした。有川浩さんは季節を名前に入れるのが好きな方ですね。
2011年1月22日
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海の底 (角川文庫 あ 48-2)
- 有川浩
- 角川グループパブリッシング / 2009年4月25日発売
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横須賀基地周辺に原因不明に現れた大量の巨大えび。海老蔵の体格を裕に超えるモノホンのえびちゃん。人間を軽くちょちょ斬る圧倒的惨殺力。
人間を餌と認識し、襲い掛かるエビから逃げ惑う人間の中、十数人の子供が逃げ遅れ、埠頭に停船していた?潜水艦に立てこもり、潜水艦に居残っていた自衛官二人と数日間生活を共にすることになる。
一方、簡単には自衛隊を現地に送り込めない日本の法の体制から災害がなかなか沈静化しないものの、警察が知識を振り絞り万事尽くしてエビに挑む。そんなエンターテイメント性溢れる作品。
「空の中」に次ぐ自衛隊三部作の一つ。女・子供と触れ合う機会が少ないため、物腰柔らかな対応ができない自衛官に注目。高倉健でも、もう少し器用に人と接していたのではないだろうかと突っ込みたくなる。
個人的には「空の中」のほうが話の組み立て方が好き。
2011年1月19日
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イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)
- 森博嗣
- 講談社 / 2010年9月15日発売
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現代の東京のど真ん中においてここまでにも大きな屋敷があったのか。というほど巨大な屋敷で起きた怪奇な事件。果たして自殺か他殺か。
探偵事務所なのか鑑定団なのかよくわからないオフィスにお留守番役として通ってる美大生と、当該事務所に勤めて間もない元大手社長秘書が「兄を探してほしい」という依頼の元、怪奇事件に巻き込まれる。
理系の人が書いたとは思えないほど文学的表現が多い。他の作品はどうなんだろう。
表紙がなぜ車なのか。そこが僕にとっての一番のミステリー。
2011年1月15日
衝動的に元夫を殺してしまったお隣の母娘を庇うために、自分が培ってきた論理的思考を駆使し、警察を欺こうとする石神。果たしてそのトリックとは――
ガリレオシリーズの一つだけれどシリーズを読んでいなくても楽しめるミステリー。
映画で見てしまっていたから内容は完全に把握していたけれど、我知らず落涙してしまう。
映画の印象が強かったのであろう。頭の中に「最愛」が上り框を越えて土足で踏み込んで来るものだから狼狽せずにはいられない。
程よく読者に想像させる隙間を与えてくれていると思う。読む作業を止めて、しばしば自分なりに解釈するのが面白かった。
すっきりしているから何度でも読み返すことができる作品だと思う。
2011年1月13日
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クジラの彼 (角川文庫 あ 48-4)
- 有川浩
- 角川書店(角川グループパブリッシング) / 2010年6月23日発売
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自衛隊の恋愛を描く短編小説。特に、目下遠距離恋愛中な人が共感できそうな話か満載。
ラブロマンス過ぎて、こちらの頬が紅くなる。あれ今日はチークを塗りすぎたのかしらん、と言いたくなるくらいに読んでて恥ずかしくなる。
男でこの手の話にハマるのはなかなかどうして難しい。いかんせん、背中がかゆくなる言葉の連続。いくら甘党な男でもこれは糖尿病になるレベルに糖濃度が濃いので注意して読んだほうがいい。
有川浩は恋愛+SF・ファンタジー・アクション要素がある作品がいいかな。
2011年1月11日