主人公である守田一郎が、親友、先輩、家庭教師をしていた子ども、妹に宛てたそれぞれの手紙から、そのとき何があったかが浮かび上がってくる構成。構成の都合、いったりきたりするからストーリーが把握し辛いのはいたしかたないかな。伊吹さんへの長文の手紙は、とりとめもない内容だけど、正直で素直なとても素敵な手紙だと思う。

2017年10月14日

読書状況 読み終わった [2017年10月14日]
カテゴリ 小説

前作である『君の膵臓をたべたい』とは違ってファンタジーな感じだが、住野さんが伝えたいことにそう大きな隔たりはないと思う。幸せは、人との繋がりの中にあり、それは向こうから歩いてきてはくれないから、自分で歩いて行って選ぶものだ、ということ。これは前作にも共通するものだと思う。
文章は平易で読み易いのであっという間に読める。

2017年10月7日

読書状況 読み終わった [2017年10月7日]
カテゴリ 小説

ヒロインが余命僅かというと、よくある純愛物みたいだけど、本作は純粋であっても純愛物っていうのはちょっと違う気もする。これは愛なのか、愛なのかなぁ?

誰かと関わり、支え、支えてもらうことが人生。ありきたりな言葉だけど、そんなことがとてもよく伝わってくる内容だった。相手と向き合って自分のあり方を見つめ直し、変わっていくのがとても爽やかで良い作品と思う。柄にもなく涙が止まらなかった。

文章は読みやすいし、会話も面白いと思うけど、台詞回しはちょっと現実的ではないかな。

2017年10月2日

読書状況 読み終わった [2017年10月2日]
カテゴリ 小説

神様が次々に生まれるし、名前が覚えにくいから非常に混乱するけれど、物語としてはなんとも言えない魅力を感じる。
オオクニヌシの国譲りのエピソードから思うのは、アマテラスはヤクザ

読書状況 読み終わった
カテゴリ 小説

英国繁栄の一端を海賊が担っていた、という興味深い話。

世界史の授業で、イギリスが海賊を使って無敵艦隊を破ったと習ったけれど、何故海賊なのか?と素朴に疑問に思っていた。金儲け、仮想敵国の弱体化を狙って国策的に海賊行為をしていたということならば、海戦に参加していてもおかしくない。

スパイスや茶、奴隷についての話も簡単に触れていて勉強になった。

2016年10月2日

読書状況 読み終わった [2016年10月2日]
カテゴリ 新書

『すばらしい新世界』が徹底したような結末。でも子供にはWatch meがインスコされてないから、そういう意味では徹底はしていないのかな?この世界が壊れるとしたら、子供たちからか、あるいは程々を知る人たちからか。

2015年5月6日

読書状況 読み終わった [2015年5月6日]
カテゴリ 小説

映画化するということなので重い腰をあげて購入。
高校生の頃、全く不謹慎な話だが、戦争というものは、実は、人間の総量調整をして自然界のバランスを保つために必然的に起こる営みで、いわば自然の自浄作用のようなものなのではないかと思ったことがある。この本を読んでいて、そんなこと考えていたなと思い出した。

2015年5月5日

読書状況 読み終わった [2015年5月5日]
カテゴリ 小説

恐らく、哲学というものに触れる最初の一冊としてオススメできるもの

2010年3月31日

読書状況 読み終わった [2010年3月31日]
カテゴリ 新書

自己の属する組織から自由になるということは、その組織が自分に与えてくれていた意味を手放すことと引き換えである。その意味を失った個人は、圧倒的なまでに大きな存在である自然・世界と向き合わなければならず、自己の無意味さを意識せざるを得ない。これを回避するには、愛と生産的な仕事によって自己を世界と結びつけるのが真っ当だが、これが難しいと、自我の統一を破壊するような絆であろうとも、縋ろうとする。

2017年11月11日

読書状況 読み終わった [2017年11月11日]
カテゴリ 学術書

続刊はそうでもないけど、1巻は、ヤマなし、オチなし、で盛り上がりに欠ける。ホラー文庫から出ていて、オカルトなオチだから、一応ジャンルとしてはホラーなのかもしれないけど、おどろおどろしい感じがしないので違和感を覚える。

2013年9月7日

読書状況 読み終わった [2013年9月7日]
カテゴリ 小説

毎度この人の本は引き込まれて一気に読んでしまう。他の作品と違って、まったく結末が読めなかった。全くもってアイデアに脱帽する。ラストの怒涛のあたりは、皮一枚でSFっぽさを保ったファンタジーとも言えるだろうが、その皮一枚がつながっているからここまで面白いと思えたんだろう。

2014年5月6日

読書状況 読み終わった [2014年5月6日]
カテゴリ 小説

「女の子に小説の書き方を教えていく話」というので、ラブコメとか普通の青春ものとか、そのあたりを予想していたけれど、読んでみると若干SFなミステリーという印象。
文章も読みやすく、話も面白いから、読後の余韻も含め全体的には好きなんだけど、『陽だまりの彼女』とか『ラブ・ケミストリー』とか読んだ後だったからか、7割くらい結末が読めてしまってちょっと残念だった。
ところで、付白さんと紫さんが時を同じくして「この世で一番面白い小説」という概念を持ち出してきたのは単なる偶然か、それとも何かしらの関連性があるのか?

2013年6月26日

読書状況 読み終わった [2013年6月26日]
カテゴリ 小説

一言でネタバレをすれば、「ミーム」だろうか?『小説家の作り方』を読んでいたから、大体の予想は出来てしまうんだけど、それでも引き込ませるものがあって一気に読んでしまった。それはたぶん、「この世で一番面白い小説」とか「死なない生徒」とか、物語の中心となる概念が魅力的だからだろう。

2014年4月30日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2014年4月30日]
カテゴリ 小説

心理学の理論から社会制度や人間の本質に切り込んでいくところが何とも迫力がある。世の中虚構があふれているが、それ故に成り立っているというのは正しくその通りだろう。

2014年5月6日

読書状況 読み終わった [2014年5月6日]
カテゴリ 学術書

確かに、物語には一定の型なり法則なりがあって、究極的には鉛筆転がしてプロットは出来るのかも知れない。でもそれで面白い作品が出来るかは別の話なんだろう。

2013年6月20日

読書状況 読み終わった [2013年6月20日]
カテゴリ 新書

ウィンストン・チャーチルの伝記。
名言が結構あるってことくらいしかチャーチルの事知らなかったから、いい勉強になった。
一回読んだ感じだと、自分が任された領域については驚異的な行動力でやり通す人だと感じた。他人の縄張りの政策よりも自分の縄張りの政策が優先、そういう考え方だから、立場が入れ替わると前と言ってることが逆じゃないかということにもなったり…。
でも、「これが優先、何を犠牲にしてでもやり通す」って方向決めて突っ走れる政治家だったから戦争時の首相には適役だったのかも知れない。

2013年4月30日

読書状況 読み終わった [2013年4月30日]
カテゴリ 新書

ゾンビが発生した場合、国家はどのように対処するか、国際政治理論の様々な立場からシミュレートして説明してくれる本。ゾンビとか突拍子もないと思うが、著者も言うように、どの理論をどの場面で適用するかはもはやアートの領域だから、空想だろうと具体的に考えることが重要。全て説明できる理論があれば別だが、そんな便利なものはあり得ない。

2013年3月13日

読書状況 読み終わった [2013年3月13日]
カテゴリ 学術書

ネミの森の祭司職は、挑戦者が金枝を手折り、現任者に決闘を申込み、殺害することで代替わりするという。何故金枝を手折るという手続を踏み、何故祭司は殺されなければならないのか。主としてこの二つの謎について、世界の神話・風習などを引用しつつ解き明かしていこうという本。

神話の知識がないから読むのが辛い部分もあったけど、ミステリーを読んでいるような感覚もあって、学術書なんだろうけど結構楽しめた。

それにしてもこの上下巻でエッセンス版とはなんという量か…

2012年10月15日

読書状況 読み終わった [2012年10月15日]
カテゴリ 学術書

ミステリーというよりはこれはファンタジーではないだろうか?
オチは読めなかったから楽しめたけどね。

2012年11月20日

読書状況 読み終わった [2012年11月20日]
カテゴリ 小説

昔から重要な分野ではあっただろうけど、テロとの戦いということも考えると、今後重要性はより増す分野だと思う。各国との情報のやり取りをする必要があるということからも、国として力を入れていかないといけないだろう。
着々と準備は進めているようだけど、マスコミが変に茶々を入れて頓挫するようなことにはならないで欲しい。

2013年5月6日

読書状況 読み終わった [2013年5月6日]
カテゴリ 学術書

笑いながら読める新書というのも珍しい。
ネタ本みたいだけど結構内容は真面目だったりする。
社会学というか、人間心理についてちょっとした勉強になる。

2012年7月16日

読書状況 読み終わった [2012年7月16日]
カテゴリ 新書

政治に一度参加すれば、それ以降ずっと色が付きまとってくるような状況で、よくもまあ派閥をコロコロ変えて生き延びれたものだと感心した。

個人的にはロベスピエールと対決する場面と、ナポレオンとの掛け合いの場面が面白かった。

2012年6月29日

読書状況 読み終わった [2012年6月29日]
カテゴリ 小説

立ち読みで数頁読み進めてたら、いきなり縮れ毛の写真が出てきて笑って即購入した。

ネタ満載で笑いながら読めるのがいい。コミュ障の人間にはいい薬だった。

2012年6月10日

読書状況 読み終わった [2012年6月10日]
カテゴリ エッセイ等

 「今から三国志の話するけど、その前の後漢のことについても知ってないといけないよね!?」、ってことで曹操も劉備も孫堅も出てこないようなところから始まる。異色と言えば異色の三国志。
 後半の巻になると、キーになる人物にスポットを当てて、流れ自体は淡々と進めていく印象があるけど、このあたりはまだ物語を読んでいるような感じがする。特に陰謀を張り巡らせていくあたりの疾走感がたまらなくイイ。

2012年5月26日

読書状況 読み終わった [2012年5月26日]
カテゴリ 宮城谷小説
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