感想・レビュー・書評

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  • 北大路魯山人が通ぶっているのを
    こき下ろす流れなのがいい。

  • さまざまな方のお寿司にまつわるエッセイ集。

    執筆された年やその方たちが生きてきた時代背景もあるのだろうけれど、前半は「女子どもはひっこんでなさい」とでも言わんばかりの方が多くて、読んでて楽しくなかったです。いっそ読むのを止めてしまおうかと何度も思いました。

    後半はその反動か、女流作家が多く日常生活にそっと寄り添うようなちらし寿司やいなりずし、回転寿司のことも書かれていて、ほっとしました。

    そうよ、回転寿司もじゅうぶん美味しいです!

    前半部分でも、林正蔵さんのエッセイは、まさにご本人が通いなれたお寿司屋さんのカウンターに座ってちびりとやりつつ「いいところ握ってよ」とでも言っているような気負いのない姿がにじみ出る文章で、好感が持てました。

  • 寿司にまつわる短編小説集かと思ったら、ご高説から始まって困惑…
    読んでて腹の立つものも多かったので、以下は面白かった著者。長くなっちゃった。


    林家正蔵…落語家さんて文章も上手いよね。噺してるの思い浮かぶ。
    種村季弘…"ご高説"に飽き飽きしてきたタイミングで「うるせぇばーか」しながらそれぞれの寿司の良さを書くのよかった。
    嵐山光三郎…いちばん贅沢な鮨が書かれてた。そりゃはははと笑うわ。
    佐野洋子…ふふふ。なんか、身近なエッセイだった。
    川本三郎…感情公害だね。仲良くなれば騒音気にならなくなるやつ。素直なおじいちゃんで好感を持てる。
    白石公子…これが一番好きだったかも。若い頃の怒りのパワーに身を任せて何かを成し遂げた勢い。大人になると、なにもそんなに怒らなくても…って感情が緩慢になるけど、エネルギッシュな怒りは青春だなぁ。
    幸田文…短いのに印象に残る話だった。御因縁のありますうちはどうぞいつまでも。なににでも当て嵌められる良い考え方だ。
    角田光代…ごちそう、のイメージ、どうしてなんだろうね。さすがにおいなりさんはまだごちそうたり得ないけど、そのうちわかる時がくるのだろうか。
    平松洋子…家事の中で唯一成果物ができるよね、料理って。楽しくなる気持ちわかる。ただ、冷凍のきんぴらごぼうを悲しく思えるほど豊かな時間を持たないな。娯楽も増えたし。
    宮下奈都…たしかに。女の子が主役になれること、なかったのか。それに気付かなくても、和やかに過ごすことでじゅうぶん、という結論がよかった。
    増田れい子…でんぶ嫌いだなーと思ってたら終着地点が意外だった。普段読む作家さんに戦前生まれはいないから。そういう視点も持てるようになりたい。
    穂村弘…ふふ。カウンターで注文できない人の心理。
    よしもとばなな…片山先生のように格好良く老いたい。の一方で、ふらつくおばあさんのような老後を過ごしたい気もする。

  • 鮨のエッセイ33編、読み応えがあった。岡山の祭り寿司や大阪の雀寿司、はたまたちらし寿司(五目ずし)が複数回出て来て食べたい!!となってしまった。食通のエッセイもあれば庶民派のエッセイもあって良かったが、やはり作家先生は付き合いでおすしを召し上がることが多いんだなと思った。

  • 私はまだ本物のお寿司を食べていない(・・;)と読めば読むほど少し寂しい気持ちになったけれど、くるくる寿司や手作りちらしが登場した辺りから、気持ちが上向きに(^^)そういえば、なかなか自分好みのお寿司に出会えないような気が…あ~なんかお寿司が分からなくなってきた(>_<)

  • 後半の女性陣の文はよかった。生活、とか人生、とかと直結してる感じのお寿司の話で。
    吉村昭さんの母上が出された食事をあれこれいうもんじゃない、作ってくれた人のこと考えなさい、とゆーおことばになるほどーっと。
    あじわい回転寿司禅には行きたいなあ。

  • 石牟礼道子のこの父親にしてこの娘ありなんだろうなと思った。
    古川緑波は相当の食い道楽。
    角田光代のごちそうの概念、高級食材でなくても、手間がかかって家族の為に作る家庭料理こそご馳走なんだね。おかあさんの作るお稲荷さんが食べたくなった。(もうかなわないことだけど)

  • ちらし寿司たべたい。。。おいなりさんもいいな

  • 寿司を題材にしたエッセイ集でした。寿司の始まりは発酵させたものだったそうだ。冷凍、冷蔵、運搬技術がなかった中、工夫したものだった。関西が発祥。それに対抗した江戸が握り寿司を発意したそうだ。寿司の味は、結局のところ、一緒に食べる人、その時の気分で決まるのかな?と思いました。

著者プロフィール

北大路魯山人 (きたおおじ ろさんじん)
料理研究家・陶芸家・書家=本名房次郎。1883(明治16)年、京都・上賀茂神社の社家の次男として生まれる。1904(明治37)年、日本美術展覧会の千字文の書で一等を受賞。その後、篆刻、陶芸に手を染める。19年には古美術商を営むかたわら、会員制の「美食倶楽部」を発足させる。25年には東京麹町に、当時のセレブを対象にした日本料理の料亭、星岡茶寮を創設、顧問兼料理長に就任。26年、北鎌倉の山崎に窯を築き、星岡窯と称した。料理と陶磁器と書に鬼才を発揮、新境地を開いた。美食に人生をかけ、美的生活に耽溺した。1959(昭和34)年12月21日、好物のタニシのジストマによる肝硬変で死去。

「2020年 『魯山人の和食力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北大路魯山人の作品

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