- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865060355
感想・レビュー・書評
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カツと鯖の塩焼きを中心として卵焼きとキンピラゴボウが色を添える。漬物は柴漬け。これに夏みかんのデザートに加え、400円というのは上出来。嬉しい。攻め方は漬物に始まり、流れを作り盛り上げた後、カツと鯖をドラマチックに食う。日本料理は飯とおかずから成り立っていて、西洋のように主食と副食が渾然一体となったものとは異なる食事の醍醐味がある。即ち飯とおかずの鬩ぎあい・・・・・。弁当一点にこだわった一流作家によるアンソロジー。たかが弁当されど弁当。日本食文化の源流を垣間見る。
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お弁当にまつわる様々なエッセイ。
お弁当の思い出を浮かべながら読む。
今は娘のお弁当を作る立場。 -
アンソロジー「そば」には劣るかな。
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「お弁当」にまつわる、名文家たちのエッセイがこれでもかと集められた、なんとも贅沢な一冊である。沢村貞子の、池波正太郎の、向田邦子の、山本周五郎の、東海林さだおの、そして、そして、の方々の「お弁当」だもの。聞いただけでうずうずするはず。それにしても「お弁当」というタイトルでこれだけの名文が集まるのである。あっぱれな日本文化ではないか。
阿川親子の、それぞれのエッセイは特に面白い。同じシーンを娘と父が語っている。そして吉本ばななの「ケンタロウ、大好き!」は私の気持ちをそのまんま代弁してくれている。私は途方もない幸運に恵まれ、ご本人にこのお弁当の名著を作ってくれてありがとう、と伝えたことがある。奇跡であった。
あれもこれも引用したいのだけど、どれもこれも名文すぎてそれができない。 -
お弁当~の思い出といえば中学で陸上部だったころお母さんがいつもおむすびを三つ入れてくれていたのだけど、いっつも食べきれなかったのでご飯よそうだけにしてふりかけを入れといてもらうようにしたところ、すんなり食べれるようになった
おむすびって小さいけど米凝縮してるんだなあと今更ながら驚きそして今ならおむすび三つなんてぺろりと食ってしまうなあという悲しさ
そういえばお母さんは必ず弁当にフルーツを入れてくれたなあとか
日曜のお昼に特に出かけるわけでもないのに弁当箱にのり弁してもらって意味もなくわくわくしたなあとか
ノスタルジーに浸れる本でした
食べれるうちにお母さんのご飯たくさん食べて記録をつけておこうと思った -
このシリーズ好きだったけどこれでおしまい。
入院中に読んでるので余計に料理シックになった。
装丁というか、紙が真っ白で薄くて、おにぎりのごま塩に見えてくる。カレーのときはカレー色だった。写真も素敵。写真はおやつよりこっちの方が俄然そそります。
おかかののり弁とお稲荷さん作って食べたくなった。
国全体がまだ貧しかった頃、貧富の差や家庭環境が顕著に出てしまうものだったこと。だからこその記憶の中の、誰かが作ってくれた、お弁当。
お弁当は誰かが作ってくれるから美味しいんだよなぁと思っていると、澤村貞子さんのように自分にもしっかり美味しいお弁当を作れる人もいて、なんかただの食事にあらずその家の中の人となりまで覗いてる気分。
このシリーズ、重い話も軽い話も小説家以外のエッセイも入っているのがいいなぁ。次があるとしたらなんだろう? -
よしもとばなな、江國香織、角田光代などの小説家などのお弁当にまつわるエッセイ等をまとめた本。鉄道マニアを日本で始めた内田百けん、「孤独のグルメ」の原型などの作品もある。これだけ集中して読むと、お弁当を作り、食べたくなるはず。
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我が家の毎朝のお弁当作りは、もう20年近く続いている。合わせて最大4人分作っていた時期もあったが、今では末っ子と自分の2人分に減った。あと一年したら、いよいよ自分の分だけ作ればよいのだ。待ちどおしい気もするし、寂しい気もする。 どんなお弁当も、作る人の思いがこめられていて、ふたを開ければホッとする。そんなお弁当、これからも作りつづけたいなあと思えた。そしてもし願いがかなうなら、母の作ったお弁当、もう一度食べてみたいなあ。
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いろんな時代のいろんな事情の中にあるいろんな人のお弁当体験を書いたエッセイを集めた本。
阿川親子それぞれのエッセイが、同じ状況下のお弁当について書かれたものだった。書かれた時期も立場も違うところから描かれる同じお弁当。読み比べてどちらが真実ということもなく、それは語り手の視座によって変化する。事実はいろんなかたちで立ち現われる。
名前は知っていても(知らない方が当然多いのだけれど)文章を読んだことがない、というような方々の文体に軽く触れる機会として個人的にはこういうパッケージはとっつきやすくてありがたい。
他のも読んでみようかな。 -
いろんな作家さんのお弁当にまつわるエッセイ。
やっぱりのり弁、テンションあがる~!